
○鴉=乙羽 / 和田聰宏
本作の主人公。極道の組長の息子であり、生まれながらにして痛みも恐怖も感じないフィアレスな剣術使い。組織のムチャな使い方に反発した弟分の提案で脱出資金を盗み出しニュージーランドに高飛びしようとしたが、見つかり弟分を助けようと銃弾を受けて非常階段から転落。一命は取り留めたが意識不明の重体となる。そのあと魂は“ゆりね”と契約し“鴉”となる。乙羽は鴉の字であり本名は不明。
○ゆりね / 鈴木かすみ
その土地に済む精霊。人の魂と契約して鴉を生み出す。乙羽と契約した“ゆりね”。鴉の本体である入院中で意識不明の乙羽を狙われた隙に土蜘蛛に捕らえら契約が解消する。
○炎(ほむら)/ 生天目仁美

縄張りを異にする女性の鴉。新宿での出来事を自らのゆりねと共に静観する。他者のテリトリーでの[手出しはならぬ」と釘を刺されていたが、最終話で廻向の攻撃に巻き込まれて怒り、ゆりねの「勝手にしろ」との言葉に変身し、廻向に攻撃を仕掛ける。
○ヒナル / 渋谷飛鳥

3年前の廻向鴉と先代鴉との戦闘に巻き込まれるが生き残る。新宿の猟奇事件のTV取材でレポーターとして参加。街中でたまたま鵺にインタビューしている。その直後、スタッフともども河童に襲われるが、また一人生き残り、鷺坂の取り調べを受ける。その後も数奇な体験をすることに。物語の最後まで生き残る。
○呉鳴海 / 鳥畑洋人

刑事、位は警部。新宿署で「人知を超えた何かによる、現実世界への干渉によって起こる事件を専門で捜査する部署」干渉課に配属される。知事から新宿署長の監視の特命を帯びていた。最初は全く妖怪の存在を信じていなかったのだが、捜査していく内に、人ならざるものの存在を感じるようになり、最後は妖怪が見えるところまで達した。事件後、刑事を辞し、鷺坂の娘・よし子とともに故郷の甲府へ帰る。
○鷺坂実 / 後藤哲夫

呉の先輩刑事。娘が猟奇殺人事件に遭遇、ただ一人の生き残りで妖怪を目撃する。それもあってか、妖怪の存在を固く信じている。娘を守って牛鬼に串刺しにされるも、拳銃で牛鬼の急所を撃って一矢報いる。殉職。
○鷺坂よし子 / 千葉紗子

実の娘。猟奇殺人事件の唯一の生き残り。精神を病んでおり入院中だった。牛鬼の姿に記憶を取り戻す。父親を認識できたのも束の間、殺されるのを目の当たりにする。呉と共に脱出する。