2025年04月18日

「ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note- 特別編」(1)



 「ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note- 特別編」は2021年に制作された、文字通りの特別編で53分の1話完結のエピソード。タイトルは「ウェイバーと同窓会と幻灯機 / Therein lay all the answers as to why you chose me.」。テレビシリーズの前半はロード・エルメロイU世の日常をオリジナルエピソードで描いているが、この特別編も同様に日常のエピソードで「魔眼蒐集列車」よりある意味面白い。
 原作は三田誠・TYPE-MOON、キャラクター原案は坂本みねぢ、監督は加藤誠、脚本に小太刀右京、キャラクターデザインに中井準、スーパーバイザーにあおきえい、CGディレクターに井口光隆、編集に右山章太、音響制作にマジックカプセル、音楽に梶浦由記、制作はTROYCA。全53分。

★ストーリー
 クリスマスも近いある日、仕事を終えたロード・エルメロイU世(ウェイバー)はグレイとオルガマリーと歓談中にかつてのエルメロイ教室の仲間アムレス・ヴォータンとカミュ・ペリゴールに再会する。カミュは父の形見のフィルムカメラで自身とウェイバーとグレイの3人で写真を撮る。そこからが事件の始まり。ウェイバーがロンドンを離れて聖杯戦争に参加している間に起こった様々な事件とそこに絡む人々の思いがとんでもない方向に事件を曲げていく。
 ウェイバーの元に、時計塔経由でエルメロイ教室の同窓会の知らせが届く。ところがその開催日を前にして突如ウェイバーは10年まえのウェイバー・ベルベットの姿に戻ってしまう。物語の中盤でウェイバーは事件のからくりを殆ど解いていたが、物語の中で謎解きはしない。ここの件はウェイバーが弟子たちを招集しておきながら何も語られていないところからも分かる。そして同窓会当日、義妹・ライネス・エルメロイ・アーチゾルテと共に会場に乗り込んで謎を順番に解いていく。エルメロイU世は単なる復讐劇かと思っていたが、どんどん焦点は別のところへズレていき、トラブルメーカーと呼ばれた蒼崎橙子が登場して予想もしていなかったところへ帰結していく。
 物語のバックボーンに走っているのは、同級生カミュがウェイバーに好意を寄せていたことによる。カミュがウェイバーに渡した写真は封筒に入ったまま10年の歳月が流れていた。ウェイバーの写真を撮るカミュ。懸命に論文を書くウェイバーにサンドイッチを差し入れるカミュ。それを見てロード・エルメロイU世は自分の過去の失敗に気づく。カミュはそんなウェイバーを眺めながら永遠に時を過ごそうとしていた。弟子たちの協力で召還したグレイの限定解除により幻術を根底から破壊して事件は解決する。
 カミュとの別れ際、ウェイバーは「玉子サンドおいしかったよ〜」と叫び、振り返ったカミュはカメラを構えるがシャッターは押さなかった。シャッターを押さないことで全ての思いを断ち切った瞬間だったと思う。


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2025年04月13日

「天久鷹央の推理カルテ」(3)

★主題歌
○「SCOPE」



 オープニング。医療現場または医療行為をイメージしたシーンに登場するのは鷹央だけというオープニング映像。そこに鷹と小鳥が登場するというイキな映像にアップテンポのAimerの歌声がのっかってくる。作詞はaimerrhythm、作曲は百田留衣、編曲は玉井健二と百田留衣。

○「will be fine feat. Anly」



 エンディング。黒地に白または輝線によって描かれた鷹央と小鳥遊のシーンから穏やかなカラーで描かれた二人と病院屋上の鷹央の棲家へと映像が流れていく。曲想も穏やかでバラード調のハーモニー。オープニングのサスペンス調とは打って変わった事件解決後を描き出す調べが心地よい。作詞は安岡優、作曲は黒沢薫、編曲はYaffle、歌はゴスペラーズ。

★サブタイトル
 ナンバーには“Karte”を頭に付けている。タイトルそのものは原作に習っているらしい。Karte4〜6は前編・中編・後編に当たるが別々のタイトルを当てている珍しいケース。

KARTE 1 Dr.SHERLOCK
KARTE 2 青い血と竜の牙
KARTE 3 閃光の中へ
KARTE 4 火焔の凶器
KARTE 5 紅蓮の呪術師
KARTE 6 炎の終幕
KARTE 7 オーダーメイドの毒薬
KARTE 8 天使の舞い降りる夜 前編
KARTE 9 天使の舞い降りる夜 後編
KARTE 10 密室で溺れる男 前編
KARTE 11 密室で溺れる男 中編
KARTE 12 密室で溺れる男 後編
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2025年04月11日

「天久鷹央の推理カルテ」(2)



 レギュラーキャラクターが少なくて特徴的なので覚えやすく、人間関係が明解。

○天久鷹央(あめくたかお)/ 佐倉綾音
 本作の主人公。天医会総合病院の副院長で統括診断部部長。理事長の次女で院長の姪。20代だが小柄で童顔、「子どもみたい」「子ども先生」と言われる。天才的頭脳と超人的記憶力、計算力を持つ。病院の屋上の特設棟は統括診断部医局であり彼女の住居。要職にあり権力も実力もあるが周囲との折り合いは良くない。最初に見た時から「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」の九条櫻子とキャラクターが被ってしまう。真相に到達したときのイメージシーンも何となく似ているし。櫻子さんのCVは伊藤静さん。鷹央は佐倉綾音さんだが、まだ演技は伊藤静さんには追いついてない感じがします。

○小鳥遊優(たかなしゆう)/ 小野賢章
 天医会総合病院の統括診断部に所属している見習い、元外科医。純正会医科大学附属病院から派遣されている。鷹央からは「小鳥」というあだ名を付けられており、下僕扱いされているが、鷹央は彼のサポートを高く評価して信頼している。毎週金曜日には救急部に出向している。学生時代は空手部でそこそこ戦える。鴻ノ池が流した「鷹央の恋人」の噂で女性が寄りつかない。原作ではストーリーの語り手だそうだが、アニメではその役割はない。鷹央に殴り掛かった男を空手で制止するが、恨みを買い愛車を放火されている。

○鴻ノ池舞 / 石見舞菜香
 天医会総合病院の研修医。診断医としての鷹央に憧れている。普段はおどけておもしろおかしく喋っているが医療に携わる際は手際よく対応する実力派。合気道を習っており、被疑者を取り押さえる場面も。愛車はカワサキ・Z1000、作中で鷹央が火災現場に小鳥遊を助けるため突入して燃やして廃車させてしまう。鷹央は命の代償として小鳥遊に弁償を命じているが、作中では弁償に至ってない。

○天久真鶴(あめくまづる)/ 水樹奈々
 天医会総合病院の事務長、鷹央の姉、理事長の長女。作中では極めて一般常識を備えた人物で、鷹央が苦手とする人物。長身の美女で鷹央とは対照的。

○天久大鷲(あめくおおわし)/ 立木文彦
 天医会総合病院の院長。真鶴と鷹央の叔父。現実主義で徹底的な合理主義者。病院経営方針をめぐって鷹央とは対立している。

○成瀬隆哉 / 諏訪部順一
 田無署刑事課の刑事。様々な怪事件にかかわってくる鷹央に反感を持っているが事件解決のためにしぶしぶ協力する。

○桜井公康 / 平田広明
 警視庁捜査一課の刑事、警部補。刑事コロンボのファンで、現場ではその格好を真似て登場する。鷹央の能力を高く評価しており、独り言と称して操作の情報を鷹央に伝え裏で協力し合っている。



○熊川大二郎 / 竹内良太
 天医会総合病院の小児科部長。無精髭を生やした大柄な男。鷹央のことは子供の頃から知っており「ちゃん」付けで呼んで好意的。

○墨田淳子 / 沢城みゆき
 天医会総合病院の精神科部長。中年の女医。研修医時代の鷹央の指導医で、鷹央に誤診を指摘された恨みからか、鷹央の精神科病棟の出入りを禁止している。
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2025年04月10日

「天久鷹央の推理カルテ」(1)



 「天久鷹央(あめくたかお)の推理カルテ」は2025年1月から4月にかけて放映された医療ミステリーアニメ作品。原作は知念実希人による日本の医療ミステリ小説「天久鷹央」シリーズ。キャラクター原案は小説版の表紙を担当したいとうのいぢ、監督はいわたかずや、キャラクターデザインに高品有桂、音楽はfox capture plan、医療監修に原田知幸、制作はproject No.9。製作は天久鷹央の推理カルテ製作委員会(アニプレックス、クランチロール、ストレートエッジ、BS11、原作出版社である実業之日本社)。全12話。
 天医会総合病院の理事長尾娘で院長の姪、そして当院副委員長で統括診断部の女医・天久鷹央が診断困難な病気や謎を天才的頭脳をもって解きあかしていくミステリー物語。
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2025年04月09日

代理ミュンヒハウゼン症候群



 先日最終回を迎えた「天久鷹央の推理カルテ」を一気見した。ストーリーはおもしろそうだったのだけど、キャラクターが余り好きになれず見ていなかったのだけど、見始めると止まらない。ということでKarte1からKarte12まで続けて見てしまった。今人気だそうで実写版も始まるそうな。
 僕でもすぐに犯人が分かったのはKarte7「オーダーメイドの毒薬」。以前、10年くらい前でしょうか、奈良の病院で入院治療して改善してもなぜかまた悪くなる原因不明の女の子。実は母親が点滴に花瓶の水だったかを混入させていたのを看護士が発見して事件が発覚。母親は娘の病状をわざと悪化させて、看病する健気なお母さんを周囲にアピールしていた。---というのを聞きました。この話を覚えていたのでKarte7を見た時に、これは犯人はお母さんだ、とピンと来た。さすがにグレープフルーツジュースまでは分かりませんでしたが。
 ちなみにグレープフルーツジュースが特定の薬に影響があるという話はちょっと前の「名探偵コナン」でも出てきてましたね。僕も降圧剤を飲んでいるのですが、注意書きに「グレープフルーツジュースをいっしょに飲まないで下さい」と書いてあります。

※代理ミュンヒハウゼン症候群
周囲の関心を自分に引き寄せるためにケガや病気を捏造する症例だが、その傷付ける対象が自分自身ではなく身近の者に代理させるケースを代理ミュンヒハウゼン症候群という。(Wikipedia)
posted by KAZU at 12:42| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション

2025年03月29日

訃報・川浪葉子さん

 子供の頃に慣れ親しんだ声(声優さん)ならば鬼籍に入られる方も多いのですが、自分が社会人になった頃に声のお仕事を始められた声優さんは同年代。そんな同年代の方が亡くなられると「えっ!」と声が出てしまいます。1957年生まれといいますと67歳。病没とは言え早すぎます。ご冥福をお祈りいたします。
 40年以上声のお仕事をされてますが、川浪葉子さんと言うと僕的には「夢戦士ウイングマン」のアオイ。ブルーの髪が印象的でした。川浪さんが20代の頃の代表キャラクターですが、自分も仕事に忙しい時期でゴールデンアワーのアニメは余り見ることができなくて「夢戦士ウイングマン」「六神合体ゴッドマーズ」あたりはとびとびしか見ることができなくて、ちょっと残念。この機会にもう一度見直してみたいものです。



テレビ放映当時にアニメイトで買ったポスターの成れの果て。
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2025年03月02日

薬屋のひとりごと「皇太后」を観る



 「薬屋のひとりごと」の第1期が終わった頃なので昨年の夏ですね、第2期の制作はとうに決定さ3れていて、追加のキャストの発表があった中の一人に“皇太后”=能登麻美子さんがありました。大好きな能登さんがやっと登場でした。
 上に上げた写真は発表時にアップされていた画像ですが、こんなカットは放映ではなかったですね。写真で皇太后 (安氏) が抱いている鈴麗姫はおくるみ姿の赤ん坊ですが、放映時ではもうちょっと大きくなってました。
 能登さん、「わたしの幸せな結婚」の花と同じ声、やさしさがあふれています。それでいて「呪い」をつぶやく。次回も楽しみ。
posted by KAZU at 08:12| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション