2023年09月27日

「私は元気です」(3)



 後藤邑子さんが、事務所のスタッフに病院に連行されてからの話は本を読んでいただくとして、ファンとしては「涼宮ハルヒの憂鬱」「消失」は一体どうなるんだ、朝比奈みくるは?後藤さん以外のみくるなんてあり得ない、と失礼なことですがご本人の病状などそっちのけ、作品の今後ばかり心配していました。
 後藤さんは通院を止めてから症状が悪化していき、元々の特発性血小板減少性紫斑病以外にも自己免疫疾患を発症して、人生二度目の余命宣告を受けますが、それでも克服して現場に復帰します。度胸があって、大胆で思い切りがよく、ワイルドでやりたい事に対して欲張りだったのが幸いして。そして新しい作品で朝比奈みくるに声を命を吹き込みます。この時は本当に嬉しかったです。朝比奈みくるに対してではなくて、声優・後藤邑子さんに対してですよ。

 アニメ監督・今敏監督の、余命半年の宣告を受け、ほぼ2か月後のブログに綴った「さようなら」のメッセージを読んだ時はブッ飛びました。

https://konstone.s-kon.net/modules/notebook/archives/565

 死を目前にしたとは思えない、余りにカッコイイ文章でした。後藤邑子さんは余命宣告を受けながら生還し、声優業に復帰します。後藤さんの強運と現代医学の発達の賜物。僕の中では後藤邑子さんは今敏監督に次ぐ二番目にカッコイイ人になりました。みくるの声からは想像できない「生きること」のメッセージ。是非ともご一読をおすすめします。

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2023年09月26日

「私は元気です」(2)



 読了しました。今、二度目を読んでいる途中です。
 後藤邑子さん、なかなか度胸のある人です。大胆で思い切りがよく、ワイルドでやりたい事に対して欲張りです。
 「持病があることも、通院をやめたことも、民間療法に頼っていることも、所属事務所に隠してしていました」とあります。ブログでも持病のことは事務所に伝えていなかったと、もう随分前に書かれていたと思います。この本が出版される1年程前に、文春オンラインのインタビューがアップされていて、そちらを読まれた方は事情はお分かりかと思います。突然の入院と全てのお仕事を降板というビックリなニュースのあと、ご本人がブログで状況をアップされるまでは長いこと謎に包まれてました。「死亡説」まで出ました。それは信じてませんでしたが。

 持病のことを職場に内緒にするというのは、多かれ少なかれあることだと思います。仕事に支障がなくてバレなければ何てことはない。仕事に対して不利になるなら尚更です。ところが後藤さんは通院も止めてしまいます。これで症状が落ち着いたままならよかったのですが、悪くなる。自覚症状がはっきり出る程に。私の義母の場合も通院を止めてしまいます。本人が行きたくなとダダをこねます。薬もなくなり治療はストップしましたが、幸いなことに血小板は5〜7万をキープして、今では年に2度の検査をするだけになり10年ほどが経ちました。国の指定する難病、寛解しても完治しない病、一生つきあわなければならない病、向き合う覚悟とガマンが大切ですね。
(つづく)
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2023年09月14日

「私は元気です」(1)



 特発性血小板減少性紫斑病という病気をご存知ですか?「特発性 (idiopathy)」=原因不明な血小板が減少する病気で、国の難病に指定されています。
 血小板は血液中に1μL当り15〜40万ほど存在する血液中の小体で、血液を凝固させる働きがあります。これが少なくなると血が止まらなくなります。普段の生活で体の一部をどこかにコンとぶつけたくらいでは、「痛いナ」と思ったくらいでは何も起こりません。ところがコンとぶつけて痛いとさえ思わないような軽いものでも皮下で出血があればすぐに血小板が働いて血がとまりますが、この病気になると血が止まらないので皮下出血で紫色になります。
 緊急の場合は血小板輸血、脾臓摘出術などが行われます。原因は不明でもメカニズムは解明されていて、自分の血液中の血小板が脾臓で破壊される自己免疫疾患です。

 血小板の数が5万を超えると普段の生活に支障はなくなりますが、2万を切ると入院ということになります。義母は歯科で治療のあと血が止まらないということで検査。結果、医師も驚く数値2000で緊急入院となりました。(ちなみに後藤邑子さんは6000だったそうで、勿論重症です。)義母は歯科からそのまま救急車で運ばれました。血液内科で輸血、常用している薬のチェック等々のあと、当時の新薬 (レボレード) 、1錠あたり2000円という薬があったのですが、これを服用することで回復しました。難病申請をしたのでほぼ治療費は無料になったので助かりましたが、半年で薬代だけで2000×30×6=36万円ですからね。

 話は長くなりましたが、後藤邑子さんは中学生の時にこの病にかかり余命宣告されたそうです。自己免疫疾患は自分の免疫が自分の体を攻撃するので免疫を下げる治療が施された場合は外出も面会も禁止されるので、大変辛い思いをされたと思います。義母は薬が劇的に効いたので、退院するまでは他が悪くないので元気過ぎて、毎日院内を健康のために歩き、手記を書いたりしても時間をもてあましてましたけど。
(つづく)

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本日、届きました。



 本日、届きました。
 声優・後藤邑子さんの「私は元気です 病める時も健やかなる時も腐る時もイキる時も泣いた時も病める時も。」(文藝春秋刊、2023.09.10発行)

 後藤邑子さんのオフィシャルブログで知り、すぐに密林に予約。
 ご自身も書いておられますが、更新頻度が低いので余り情報発信源としての役割は果たしていないのだけれど、今回はナイスなタイミングでした。
posted by KAZU at 00:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 声優さん

2022年09月29日

井上喜久子さんの初自叙伝を購入



 先日発売された井上喜久子さんの初自叙伝「井上喜久子17才です〜おいおい!〜」を購入。なんとも頭から最後まで井上喜久子さんらしい文章でつづられています。文字が大きくて老眼の目で電車の中で読むには実に優しい本です(笑)
 文章が練りこまれたエッセイのようなものではなくて、思い出書き綴り日記みたいなので、続けて読んでいると若干飽きてくるのですが、登場するアニメのキャラクターで懐かしいのが出てくると「ああそうだった---」と楽しい気持ちになります。一番「おおっ」と心躍ったのが「さくら大戦」の巴里華撃団のロベリアですね。


そうそう、この人も井上喜久子さんの声

 一気に読むにはちょっとしんどいですが、井上喜久子さんの素直な声がいっぱい詰まってます。是非。
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2022年08月25日

訃報・清川元夢さん



 声優・俳優の清川元夢(きよかわもとむ)さんの訃報が流れました。1935年(昭和10年)の生まれですから87歳ですか。丁度僕の両親の年代です。ほんの1、2年前までクレジットに名を連ねており、生涯現役でした。ご冥福をお祈りいたします。
 低音で優しい声なので、20年くらい前から穏やかな激昂しない老人の役が多くて、年齢相応な演技に、なるほどと頷いてしまいます。ニュースでは「新世紀エヴァンゲリオン」のネルフの副指令・冬月コウゾウをあげているところが多かったですが、あの雰囲気です。
 僕が印象深いのは、
・「機動戦士ガンダム」(1979年)のアムロの父・技術士官のテム・レイ
・「灼眼のシャナ」(2005年)の“屍拾い”ラミー
・「イヴの時間」(2007年)の“イヴの時間”の常連で老人のアンドロイド、シメイさん
・「一騎当千 Dragon Destiny」(2007年)の徐庶元直(この人も仙人、長老みたいな人)
・「のだめカンタービレ」(2007年)のシャルル・オクレール(審査員として来日、のだめにパリ留学を推薦した人)
・「夏目友人帳 伍」(2016年)の第9話「険しきをゆく」の高貴な老妖怪・朱遠
いずれも中年を過ぎた男性ばかりです。強烈な印象は受けませんが、「灼眼のシャナ」の“屍拾い”ラミーなどは好きなキャラクターです。
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2022年08月11日

訃報・小林清志さん



 2022年8月8日、声優の小林清志さんの訃報が流れました。7月30日に肺炎により亡くなられたとのこと。89歳。ご冥福をお祈りいたします。
 小林清志さんというとなんと言っても「ルパン三世」の次元大介。各紙、ネットニュースでも「ルパン三世」の…という紹介が占めました。最新作で次元役を交代されましたが、劇場版第4作「ルパン三世 風魔一族の陰謀」を除いて、それまで初代から変わらず続けられたのは小林さんただ一人です。一番最初の「ルパン」を見たのは中学生の時。主題歌をテレビから録音したのはオープンリールのテープレコーダー。あれから50年ですよ。生命は永遠ではないから、やがて終りがくるのは理。とはいえ、山田康雄さんが、納谷悟朗さんが鬼籍に入り、そして小林清志さん。ただただショックです。
 さて、小林清志さんは長年声の仕事をされてきて吹き替えをはじめ、演じたキャラクターは多いのですが、アニメでいうと主人公が案外少ないです。子供の頃に馴染んだ声といいますと、
〇「宇宙パトロールホッパ」(1965)の ダルトン隊長
 主人公が少年でだけに大人の人でした。画像を見ると当時の声が頭の中に響いてきます。
〇「大魔王シャザーン」(1967)のシャザーン
 渋い声のキャラが多い中で、底抜けに明るいキャラ。
〇「妖怪人間ベム」(1968)のベム
 語るまでもないですね。感情を表わさないクールな低音です。
〇男どアホウ甲子園(1970)の丹波左文字
 これは気づきませんでした。資料を見てそうだったんや、という感じ。

 ここまでが小林さんが30代の作品。最後に、
〇「銀河英雄伝説」のルビンスキー
 陰で糸を引く真の悪役、原作のイメージそのもの。最高に上手いと思います。
posted by KAZU at 15:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 声優さん