「北斗の拳2」でケンシロウが修羅の国に渡って以降は孤独な戦いで味方は少ないが、その少ない味方となった二人。
ファルコを追って海を渡るケンシロウの前に現れた海賊船、その首領が赤鯱。赤鯱の息子がシャチ。親が赤鯱なら子の名前がただのシャチとはちょっと変だな、というのが最初に見た時の印象。
かつて世紀末覇者を目指していたラオウに「いよいよ海を渡りますか?」と問う赤鯱だったが、「まだその時期ではない」と言いつつ「その時はお前の力を借りる」とラオウは海を渡らなかった。結局渡ることはなかったがシャチもその時、ラオウに会っていたというエピソードが語られている。
赤鯱は修羅の国へ攻め込みたった一人の修羅のために右目と左手と部下を失い、息子のシャチを置き去りにする。ケンシロウに挑む海賊団は赤鯱すら手玉にとるケンシロウに恐れをなして船を離れてしまう。赤鯱はケンシロウを修羅の国まで運び、息子のシャチを助けてくれと頼む。
一方シャチは置き去りにされた自分を助けてくれたレイアと恋に落ちるが、自ら意を決して修羅の国を脱出しようとする。しかしレイアがやがて修羅の花嫁になる運命を聞いた時、争って修羅二人を殺してしまう。さらに襲いかかる修羅からシャチを救ったのが北斗琉拳の使い手ジュウケイだった。ジュウケイから北斗琉拳を会得したシャチは「修羅を食う羅刹」として修羅たちを震え上がらせる。
ケンシロウを利用しようとしたがケンシロウの深い愛に心が甦ったシャチはカイオウとの戦いで仮死状態になったケンシロウを棺桶に入れて旅を続けケンシロウ復活に賭ける。その鋭き視線のために羅将ヒョウの目にとまり危機に陥るが、「目がお気に障るならば」と自らの片目をえぐりヒョウに差し出す。「片方だけでは足らぬというならば」ともう一方をえぐろうとするがヒョウがその気概に制しして事なきを得る。ラオウに対するファルコがそうであったように、このあたりが北斗の拳独特の精神世界。
赤鯱も再び修羅の国に上陸している。圧倒的な力で苦杯を飲んでいながらも第1の羅将カイオウに向かう様は見ていてスカッとする場面だ。こういう男、こういう父親めったにいない。
ケンシロウが復活、シャチがレイアを守ってカイオウとの死闘を繰り広げて死ぬといよいよ最終回へ向けての秒読みとなる。
2005年10月29日
2005年10月28日
第3の羅将ハン
今日は再び「北斗の拳2」から。
修羅の国の三人の羅将のひとり。第1の羅将カイオウはラオウとトキの実の兄。第2の羅将ヒョウはケンシロウの兄。第3の羅将がこのハン。三人ともケンシロウと戦うことになるが、なかでもハンとの戦いが一番見応えがあった。
ジャコウ手下、元斗皇拳緑光将軍タイガがジャコウを見捨ててリンを拉致、海を越えて修羅の国へ行く。ファルコがタイガを発見した時にはすでにタイガは死に際でリンは修羅に奪われていた。そのシュラからリンを奪ったはシャチがボロに扮してリンをハンに差し出しケンシロウを戦いに誘う。シャチの思惑どおりにケンシロウはハンの居城に乗り込む。
戦いの幕はハンの飛び蹴りで切って落とされる。ハンの蹴りをケンシロウは無数の突きではじき返す。「久々に骨のある奴に出会った、わくわくするわ!」とシャチとリンの目の前で戦いを繰り広げる。眼にもとまらぬ疾風の拳を繰り出すハンとそれを受けるケンシロウ。シャチは二人の戦いのなかでケンシロウの拳を見極めようとする。
戦いの中でハンはケンシロウの足の神経を犯し動きを封じた上でケンシロウの破孔を突く。勝ち誇るハンだったがケンシロウの体は吹き飛ばない。「お前が俺の足を封じたように、俺はお前の目を封じていたのだ」ケンシロウはハンの視神経を犯していた。ケンシロウの最後の一撃で城の壁にめりこみ、川の流れに落ちるハン。その遺体はやがてヒョウの居城へと流れていく。
カイオウとヒョウは北斗宗家にまつわる因縁を含んだ戦いだが、ハンにはそれがなく全く純粋な拳士の戦いで、戦いそのものを楽しめた場面だった。最初のハンの蹴りを拳ではじき返す場面は圧巻。
修羅の国の三人の羅将のひとり。第1の羅将カイオウはラオウとトキの実の兄。第2の羅将ヒョウはケンシロウの兄。第3の羅将がこのハン。三人ともケンシロウと戦うことになるが、なかでもハンとの戦いが一番見応えがあった。
ジャコウ手下、元斗皇拳緑光将軍タイガがジャコウを見捨ててリンを拉致、海を越えて修羅の国へ行く。ファルコがタイガを発見した時にはすでにタイガは死に際でリンは修羅に奪われていた。そのシュラからリンを奪ったはシャチがボロに扮してリンをハンに差し出しケンシロウを戦いに誘う。シャチの思惑どおりにケンシロウはハンの居城に乗り込む。
戦いの幕はハンの飛び蹴りで切って落とされる。ハンの蹴りをケンシロウは無数の突きではじき返す。「久々に骨のある奴に出会った、わくわくするわ!」とシャチとリンの目の前で戦いを繰り広げる。眼にもとまらぬ疾風の拳を繰り出すハンとそれを受けるケンシロウ。シャチは二人の戦いのなかでケンシロウの拳を見極めようとする。
戦いの中でハンはケンシロウの足の神経を犯し動きを封じた上でケンシロウの破孔を突く。勝ち誇るハンだったがケンシロウの体は吹き飛ばない。「お前が俺の足を封じたように、俺はお前の目を封じていたのだ」ケンシロウはハンの視神経を犯していた。ケンシロウの最後の一撃で城の壁にめりこみ、川の流れに落ちるハン。その遺体はやがてヒョウの居城へと流れていく。
カイオウとヒョウは北斗宗家にまつわる因縁を含んだ戦いだが、ハンにはそれがなく全く純粋な拳士の戦いで、戦いそのものを楽しめた場面だった。最初のハンの蹴りを拳ではじき返す場面は圧巻。
2005年10月25日
「北斗の拳」挿入歌
「北斗の拳」ではオープニングやエンディングが効果的に使われています。戦いの場面のオープニングであったり、愛を語る場面では第1期のエンディング「ユリア!永遠に」が劇的に流れます。特に2番が流れたり、フルコーラスだったりすると、ググッと感情が高まったりします。
劇場版のみ使われているものもあるのですが、TVシリーズでは子門真人氏の歌う2曲がタイミングよく使われていて見ているものの感情を引き立て、物語の中へ視聴者を引き込んでいきます。
「KILL THE FIGHT」は岡部和範作詞、大安蓮作曲、水谷公生編曲。戦いに赴く場面でよく使われました。戦いに行くのに戦いを終わらせるんだというケンシロウの熱い気持ちが伝わってくる曲です。
I kill the fight
悲しみバラまき
I kill the fight
孤独を育てる
I kill the fight
この戦いを
俺は今たたく
もう一曲が「WIND & RAIN」。「KILL THE FIGHT」と同じく岡部和範作詞、大安蓮作曲、水谷公生編曲。こちらは戦いの合間を縫っての安らぎのシーン、希望あふれるシーンで使われた曲です。アインが死に際、アスカと共に飛行船で緑の大地を飛びまわる場面が僕にとっては忘れられないシーンでここでバックに流れています。
男の心は風
ただひたすら通りぬけた後で wo-o
ほんとに大事なもの
なくして来たことに気づき
また舞い戻る
この2曲は3部に入ってから使われ始めたと思いますが、「2」になってからの印象が大変強いです。「北斗の拳」中の隠れた名曲。聞くことのできるCDが何枚かあるのでファンならば是非聞いてください。
劇場版のみ使われているものもあるのですが、TVシリーズでは子門真人氏の歌う2曲がタイミングよく使われていて見ているものの感情を引き立て、物語の中へ視聴者を引き込んでいきます。
「KILL THE FIGHT」は岡部和範作詞、大安蓮作曲、水谷公生編曲。戦いに赴く場面でよく使われました。戦いに行くのに戦いを終わらせるんだというケンシロウの熱い気持ちが伝わってくる曲です。
I kill the fight
悲しみバラまき
I kill the fight
孤独を育てる
I kill the fight
この戦いを
俺は今たたく
もう一曲が「WIND & RAIN」。「KILL THE FIGHT」と同じく岡部和範作詞、大安蓮作曲、水谷公生編曲。こちらは戦いの合間を縫っての安らぎのシーン、希望あふれるシーンで使われた曲です。アインが死に際、アスカと共に飛行船で緑の大地を飛びまわる場面が僕にとっては忘れられないシーンでここでバックに流れています。
男の心は風
ただひたすら通りぬけた後で wo-o
ほんとに大事なもの
なくして来たことに気づき
また舞い戻る
この2曲は3部に入ってから使われ始めたと思いますが、「2」になってからの印象が大変強いです。「北斗の拳」中の隠れた名曲。聞くことのできるCDが何枚かあるのでファンならば是非聞いてください。
2005年10月24日
アインとアスカ

「北斗の拳2」のキャラクターを語るならば個人的には絶対に落としてはならない二人。
ケンカ拳法の賞金稼ぎアイン。アメリカの国旗をデザインした衣装を身に着け「お前、女はいるか?」と問い、女がいないことを確認してから相手を倒す。それは女がいると残された女が悲しむからと言う。夢は娘のアスカを飛行船で緑の土地へ連れていくこと。そのためだけに賞金稼ぎを続ける。
ジャコウがケンシロウに賞金をかけたことによってケンシロウと戦うが当然のことながら勝ち目はない。彼の心を見透かしたケンシロウはとどめを刺さない。ケンシロウ、リンやバットの熱情的な行動を見る内に自分も愛のために戦う決意をする。
リンの姉、天帝ルイが幽閉されている地下にリン、バット共にジャコウの手により落とされる。ジャコウの岩盤落としを「これは大人の仕事だ」とその背中で受け止め、バット達を助ける。さらに地下水脈を発見し岩盤を傷ついた体で叩き割ることで見事天帝ルイを救出し、ファルコとケンシロウの戦いを止めることに成功したが、自らは命を失う。最後の最後までアスカのことを気にかける姿はまさしく愛に殉じる男。
アスカはアインとは血のつながりはないが、かたい絆で結ばれた娘。「北斗の拳」ではアスカ以上に幼いかわいい女の子は登場しない。(断言します)父アインの死を前にして「思い切り泣いてもいいのよ」と言うミュウに「あたし泣かない、あたしが泣いたらパパ眠れない」と耐える姿は感動・涙のシーン。アスカはケンシロウにアインの手袋を託す。それを受けっ取ったケンシロウがアスカを抱き抱えて初めてアスカが涙を流す。このシーンがアスカが登場した最後のシーン(実は最終回にアスカを抱いたアインの姿が流れるのだが)。ケンシロウはリンを追ってアインの手袋を着けて海を越える。
私事になるが、子供ができた時に娘ならばアスカの名を取ってひらがなで「あすか」と付ける予定だったが、残念ながら男の子だった。「あすか」は幻の娘の名。
2005年10月23日
元斗皇拳/金色のファルコ

天帝を守護する役を担う元斗皇拳の伝承者。「北斗の拳2」の最初の部分での世界の混乱を生み出した男。命により双子であったルイとリンの内、リンの命を奪わねばならなかったができず、リンを生かしてしまう。そのため後に天が二つに割れるという事態を引き起こす。またラオウの侵攻に対し自らの片足を切り取り、ラオウに差し出すことで村を救う。その時にラオウはジャコウの殺さねば災いとなると忠告するが、その忠告にも従うことができず、ジャコウは天帝を幽閉してその名を語り、天帝を守るべきファルコも苦しみながらジャコウに従うことになる。
ジャコウと帝都を滅ぼすために進むケンシロウとは使命故に死闘を繰り広げる。片足を失っていなければケンシロウと互角と言われるが、さてどうなのだろう。元斗皇拳は闘気を刃にして外から敵を滅殺する拳法。ケンシロウはファルコの秘孔を突くが元斗皇拳の北斗封じは自らの秘孔を闘気で滅殺して秘孔の流れを断ち切ることだった。しかし戦い続ければファルコが敗れていたと思う。
アインが天帝を救出したことでファルコはケンシロウとの戦いを止め、すぐさま仲間となりジャコウを今度は迷うことなく葬る。元斗皇拳の使命とは言え実に不器用な男だったと思う。しかし、その使命に忠実だったことは立派で称賛されることであり、僕がファルコの立場でもそうしたであろうと思う。
その後、リンを追って海を渡ったファルコは若き名も無き修羅との戦いで義足を奪われ敗れるが、後を追ってきたケンシロウの北斗神拳の奥義によって甦り修羅を倒す。死の直前、愛するミュウから子供ができたとの伝書鳩の知らせが来る。ファルコは元斗の魂を伝書鳩に託してミュウも元へ送る、元斗皇拳を新たな生命が伝承するように。しかし伝書鳩というのは一方通行なんですがね、まあそういうことは言いっこなしということで。
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おまけの画像。このシーンを覚えておられますか。
「2」でユリアのことが語られるシーンはほんの僅かですが、ここでもケンシロウがユリアとの思い出を語ります。

2005年10月22日
「北斗の拳2」主題歌

「北斗の拳2」の主題歌は「ふられ気分でROCK'N ROLL」でデビューしたTOM・CATの歌う「TOUGH BOY」と「LOVE SONG」。「LOVE SONG」については以前触れたが、もう一度みておこう。
「TOUGH BOY」はTOM・CAT作詞、作曲、編曲をTOM・CATとうじきつよしが担当している。「北斗の拳」ではケンシロウの孤独な戦いという感じが強かったが、「2」になってからのリンとバットの、北斗の軍の戦いの様、勢いというものを強く感じさせる曲になっている。TOM・CATのすき間のない連続攻撃のような言葉の射撃が見事。オープニングではなかなか聞き取れない最後の英語の部分の歌詞をあげておこう。
We are living, living in the eighties
We still fight, fighting in the eighties
エンディングの方は「北斗の拳」の主題歌中最も好きな曲。TOM・CAT作詞、高垣薫作曲、Light house project編曲。およそTOM・CATの歌う曲とは思えない静かな哀愁が込められた曲。「I don't like love, Caouse I love you」と逆説を説く歌詞の意味は深い。
I don't like love, Cause I love you
思えばすごいエネルギー
I don't like love, Cause I love you
バカげてるけれど 興奮する
2005年10月21日
「北斗の拳2」

第110話から「北斗の拳2」と改題。物語はラオウなき後時代は流れ、北斗と南斗の戦いが伝説となりつつある頃、成長したリンとバット、あまりにも老けてしまった海のリハクの登場で幕を開ける。天帝を操るジャコウが支配する世、リンとバットは「北斗の軍」を率いて戦っていた。
第110話ではケンシロウは出て来ない。しかしリハクは「北の方の荒野で象のような巨大な馬の足跡」という報告を受けて顔色を変える。そして111話、郡司令バスクはリンとバットを捕らえて処刑しようとしていた。結果的には二人を捕らえることはできず、処刑場には替え玉の男女を送り込んで見せしめに処刑しようとする。二人を助けるために名乗り出ようとするリンとバット。二人を引き止めたリハクが言う「あの者たちは助かる」。この状況で助かるわけがないと反論するバットにリハクは重ねて言う。「助けることができる者が一人だけいる。そしてその者の名を我々は知っているはずだ」ここまで言えばリンもバットももう気付く。
ここからはもう感動の場面の連続だ。死刑場に通じる通路で騒ぎが起きる。出てきた男の身体が内部から爆発、何が起こったのか確かめに行った男の前に巨大な馬が現れ踏み殺される。ケンシロウの登場だ。怒り狂ったバスクは「崋山獄悪爪」を繰り出す。あっさりかわしたケンシロウは「おもしろい」と胸を叩き「もう一度やってみろ」。再び繰り出した「崋山獄悪爪」はケンシロウの胸をえぐるはずが、バスクは動く事ができない。「回るんじゃなかったのか」ここで実力の違いを悟ったバスクが「もしやあなたさまは?」と問いかける。ここでのケンシロウの答えは「ただの人間だ」。未だにこのケンシロウの回答の意味が不可解なんですが。バスクが倒され、一気に観衆は反乱を起こす。リンとバットはケンシロウに駆け寄る。再会の瞬間は余りに感動的で涙が流れる。ここは録画してありもう何度見たことか。