2018年08月22日

「真救世主伝説 北斗の拳 トキ伝」



 「真救世主伝説 北斗の拳 トキ伝」は2008年3月に発売されたOVA作品。監督は静野孔文、制作はトムス・エンタテインメント、56分。この五部作の中では一番好きな作品。
 再び時間を巻き戻して、ラオウとトキがいかにして戦いに至ったかの宿命の道を、トキを中心に描く。トキが修行時代から既に病であることをリュウケンに伝えた女性医師サラがオリジナルのキャラクターとして登場する。
 ラオウがトキとケンシロウが邂逅することを恐れ、カサンドラに幽閉する。ケンシロウが救出に向かう感動的なストーリーは全部省略されているが、トキが有情拳を放つ名場面は健在。

★キャラクター&キャスト
○ケンシロウ / 阿部寛
○ラオウ / 宇梶剛士
○トキ / 堀内賢雄
○ユリア / 石田ゆり子
○リュウケン / 大塚周夫
○サラ / 平野綾
 トキが修行時代から見守っていた女医。トキが不治の病であることをリュウケンに伝えた。伝承者がケンシロウに決まった後、北斗神拳を医学へ応用するため旅立つ時に付き従った。「北斗の拳」シリーズに平野綾ちゃんが!と驚きのキャスティングでした。


 本シリーズが映画とOVAで制作期間が長く、主題歌に関してはいまだに一気に全部聞けるCDはない。この作品で流れる挿入歌「花守の丘」はサラの姿と重なって秀逸。初鑑賞時に気に入ってすぐに探したが、当時はまだCD化されていなかった。今持っている音源はDVD鑑賞時にスピーカー音を録音したもの。作詞・作曲は梶浦由記、歌唱はFictionJunction KAORI。本編中で2度流れる。

丘を染めて 白い花が咲き誇る夏には
貴方といたこの日々を思い出すでしょう
それはとても 哀しいけど綺麗な一時で
生きてるよろこびの…



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2018年08月19日

「真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章」



 「真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章」は2007年4月に公開された劇場作品。監督は平野俊貴、制作はトムス・エンタテインメント、90分。
 拳王軍と南斗義勇軍、ラオウとケンシロウの最後の戦いを描いた作品。ラオウの追悼作品としてロードショー公開。サブタイトルの「ラオウ伝」とあるようにラオウの側からの描写が際立つ。名場面、銘セリフのオンパレード。
 「北斗の拳」の名場面は多いけれど、涙が止まらないのが山のフドウが亡くなる場面。テレビシリーズのこの場面を見て泣いているのを、新婚当時家内に笑われたのを思い出す。



★キャラクター&キャスト
○ケンシロウ / 阿部寛、少年期 / 下野紘。
○ラオウ / 宇梶剛士
○トキ / 堀内賢雄
 死後の魂としてラオウの前に現れる。
○ユリア / 石田ゆり子
 南斗最後の将。病に冒されるもラオウの秘孔術に延命する。
○リュウケン / 大塚周夫
 北斗神拳先代の伝承者。彼もまた、死後の魂として登場し、ラオウに語りかける。
○バット / 浪川大輔
○リン / 坂本真綾
○山のフドウ / 郷里大輔
 南斗五車星の一人。ケンシロウを南斗の砦に案内する。ユリアがラオウに奪われた後、ラオウと対峙して死亡する。
○炎のシュレン / 檜山修之
 南斗五車星の一人。捨て身の技でラオウの進軍を止めようとしたが、強大な力に破れ去る。
○海のリハク / 宝亀克寿
 南斗五車星の一人。
○風のヒューイ / 土田大。南斗五車星の一人。
○トウ / 甲斐田裕子。海のリハクの娘。
○バルガ / てらそままさき
 拳王軍の参謀の一人。拳王軍の中では最後まで冷静に戦いに身を置いた。
○赤鯱 / 角田信朗
 海賊。修羅の国へラオウが渡るのをレイナと共に岸壁で待つ。
〇レイナ / 柴咲コウ
 元拳王軍親衛隊長。赤鯱と共にラオウが修羅の国へ渡るのを待っていたが、国王号が運んで来たのはラオウの遺灰であった。修羅の国へ戻る途中、ラオウを水葬する。
〇ギラク / 竹田雅則
 拳王軍の総参謀。バルガと共にラオウに仕える。下心満載、姑息な男。それを知った上でラオウも使っていた。自ら動いて南斗最後の将の正体を探り出す。この辺りは無能者とは異なる。南斗の砦から脱出する時は、マントを羽根にして飛行した。あんな小さい羽根で…突っ込みところも満載。最後はラオウに見切られラオウの手によって首をはねられる。


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2018年08月18日

「真救世主伝説 北斗の拳 ユリア伝」



 2007年2月に発売されたOVA作品。監督はうえだひでひと、制作はトムス・エンタテインメント、65分。
 ユリアがダーマと共にリュウケンの元に赴き、初めてケンシロウに出会うところから、サウザーが倒されるまでを描く。
 ストーリーの流れは原作通りのようだが、ユリア中心に描かれている。ユリアは幼少期には心を閉ざしており喋らないが、成人しての声を俳優の石田ゆり子が担当している。ダーマとの再会のシーン、ベテラン屋良有作との何と味気ないやりとりか。さすがに「ちょっと…」と思ってしまう。



○ケンシロウ / 阿部寛、少年期 / 儀武ゆう子
○ラオウ / 宇梶剛士、少年期 / 河本邦弘
○トキ / 堀内賢雄
○ジャギ / デビット伊東、少年期 / 岸尾だいすけ。
 北斗の三男。シンをたきつけてユリアをケンシロウから奪わせる。いまだにわからない、リュウケンがどうしてこんな小心の男を弟子にしたのだろう。
○ユリア / 石田ゆり子、少女期 / 大浦冬華。
 予知能力のある少女、南斗最後の将。ダーマと再会して南斗最後の将として覚醒する。
○リュウケン / 大塚周夫。
 北斗神拳先代の伝承者。
○シン / 桐本琢也。
 南斗孤鷲拳の男。ケンシロウからユリアを奪う。五車星に諭され、ユリアを救うためユリア殺しの汚名を着て、ケンシロウに立ち向かう。テレビシリーズより強く「愛に殉じる」姿を見せる。
○海のリハク / 宝亀克寿
 南斗五車星の一人。
○山のフドウ / 郷里大輔
 南斗五車星の一人。
○炎のシュレン / 檜山修之
 南斗五車星の一人。
○風のヒューイ / 土田大
 南斗五車星の一人。
○トウ / 甲斐田裕子
 海のリハクの娘。雲のジュウザが登場しないので五車星の一角を担う。
○レイ / 三木眞一郎
 南斗水鳥拳の男。テレビシリーズとは大きく設定と役回りが異なる。
〇ソウガ / 石塚運昇
 拳王軍のラオウの参謀として、本作にも登場。
〇トビー / 下山吉光



 ユリアがリュウケンの下を訪れた時に拾った犬。その後ユリアに付き従う。
〇ダーマ / 屋良有作
 リュウケンの元へ幼少のユリアを連れて行った男。後に南斗の砦で鉄仮面をかぶり「南斗最後の将」としてユリアの代わりを務めていた。ユリアに再会して、病で亡くなる。
〇リュウガ / 阪口大助
 ユリアの実の兄。ダーマと共にユリアをリュウケンの元へ預ける際の少年期のみ登場する。
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2018年08月17日

「真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章」



 2006年3月に東宝系から公開された劇場作品。原作の「聖帝十字陵編」をラオウに思いを寄せるレイナを絡ませてえがかれている。監督は今村隆寛、RG-12指定、103分。
 ケンシロウの南斗十人組手でのシュウとの出会い、冥王と拳王の戦い、シュウとの再開、ケンシロウのサウザーとの最初の敗北、聖帝十字陵での激闘と原作に従ったストーリーを描く。
 サブタイトルの「殉愛の章」はレイナのラオウへの愛でもあるが、ソウガのラオウへの愛でもあったと思う。

★キャラクター&キャスト
○ケンシロウ / 阿部寛、少年期 / 花輪英司。
 北斗神拳伝承者。
○ラオウ / 宇梶剛士、少年期 / 渋谷茂
 言わずと知れた北斗の長兄。
○トキ / 堀内賢雄、少年期 / 太田哲治。
 北斗の次兄。
○バット / 浪川大輔
○リン / 坂本真綾
○サウザー / 大塚明夫。
 聖帝。南斗鳳凰拳の伝承者
〇ソウガ / 石塚運昇、少年期 / 宮田幸季
 ラオウの右腕、軍師。修羅の国の出身で、ラオウの幼なじみ。戦いで右足を失っており義足。病に冒され余命わずかで、聖帝との戦いを前に軍内部の志気を高めるために自分の命を犠牲に一計を立てる。ラオウの拳によって倒れる。
〇レイナ / 柴咲コウ、少女期 / 城雅子 
 ラオウの親衛軍隊長、ソウガの妹、ラオウの幼なじみ。拳法は使わないが剣と馬術では他の者を寄せつけない。聖帝軍の矢を受けるがラオウが蘇生、ラオウの帰国を修羅の国で待つように伝える。全編を通して軍人としての厳しい表情に貫かれているが、トキと再会した時の表情が何ともやさしい。
〇ヨウ / 藤本譲
 ソウガの忠臣で初老の男。ソウガの死後にソウガからの手紙をレイナに渡す。
〇冥王 / 天田益男
 冥王軍の長。「冥王とは、あの世で王となるとほざく戯け」とラオウが言い放ったとおり、鋼の鎧で身を固めていたが、ラオウの拳圧を防ぎきることはできなかった。
〇ナレーション / 柴咲コウ


posted by KAZU at 12:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 北斗の拳

2018年08月16日

「真救世主伝説 北斗の拳」



 「真救世主伝説 北斗の拳」は2007年から発表された北斗の拳シリーズの作品で、
映画「ラオウ伝 殉愛の章」(2006)、OVA「ユリア伝」(2007)、映画「ラオウ伝 激闘の章」(2007)、OVA「トキ伝」、映画「ZERO ケンシロウ伝」(2008)の5本から成る。原作・武論尊、作画・原哲夫の漫画作品「北斗の拳」を基にテレビシリーズとは少し違う角度から、またテレビシリーズでは描かれなかった背景を描いた作品。制作はトムス・エンタテインメント、製作はノース・スターズ・ピクチャーズ。声優以外に経験のない俳優を積極的に起用してちょっと変わった雰囲気を醸しだす作品群になっている。
 視聴したのは随分前のことですが、全部見てからレビューするつもりで5本目を見ていませんでした。改めてここでご紹介。
posted by KAZU at 23:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 北斗の拳

2015年05月17日

朋友(ポンヨウ)



 「北斗の拳」の名言というと一番はやはり「お前はもう死んでいる」でしょうが、「蒼天の拳」ではそれに当たる「ニイイチンスラ」(儞已經死了)は、原作ではどうかはともかくアニメではそれ程多用されていません。中国語ということもあり、日本人には言葉のインパクトがないからでしょうね。それにひきかえ「朋友」(ポンヨウ)という言葉が非常に重い言葉として多用されています。
 現代中国語では朋友というのは日本語の親友ほどの意味もない、あるサイトの表現を借りると「中国で朋友を作るのは日本で友達を作るよりもずっと簡単」、軽い意味のようです。それが「蒼天の拳」になると朋友が俄然重い意味を持ってきます。
 だいたい「北斗の拳」でもそうですが、「友」は「友達」ではなくて「盟友」であり「宿敵」をも指しますからもはや中国語ではなくて、この作品の造語と言っていいのでしょう。
 李永健が霞拳志郎が上海に忘れたお守りを届けるために、足指を全て切断されるという拷問に堪えてまで成し遂げニコニコ顔で拳志郎に言います、「同道朋友(ポンヨウ)を売らず!、これが青幇(チンパン)よ」。これを機にして霞拳志郎は上海へ戻ることになります。「朋友」(ポンヨウ)は「蒼天の拳」の最重要ワードですね。

 ちなみに旧友のことを中国語では老朋友(ラオポンヨウ)と言うそうです。けして歳を取った友のことではありません。同じような表現はフランス語にもあって「vieux」(古い、歳をくった)という言葉を名詞として使うと「vieil ami」(旧友)のことを指します。

posted by KAZU at 20:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 北斗の拳

2009年10月10日

「北斗の拳 ラオウ外伝 天の覇王」(3)

昨日の続き。キャストの後半を。

・ハバキ(声:堀川仁)
 我王の麾下の軍師。南斗隼牙拳の使い手。我王が逃げてきたサクヤを助けたのを厳しく戒めた。サクヤの謀略で我王が殺害された後、ラオウに倒される。
・リュウロウ(声:諏訪部順一)
 南斗流鴎拳の使い手。南斗の争いに失望して隠遁生活をしていた。サウザー、ラオウの共闘の誘いを断る。共闘を断ったが故にラオウに命を奪われる。ラオウが鬼となることを決意させた男。
・ダガール(声:古澤徹)
 ユダの副官。右目に眼帯をしている。南斗比翼拳の使い手。ユダ同様にだましの手を得意とする。「北斗の拳」ではユダの智略に落胆するレイをあざ笑うが、ケンシロウに秘孔下扶突を突かれ激痛に狂う。自らもユダに騙されていたことを知り、ユダに挑むも南斗紅鶴拳で殺される。
・我王(声:梅津秀行)
 難攻不落と言われた黒鉄城の主。ラオウ軍の攻撃に一週間持ちこたえたが、サクヤの色仕掛けの謀略にかかりレイナの矢に射殺される。
・龍帝アモン(声:宝亀克寿)
 難攻不落のカサンドラを建設した男。カサンドラに入り込むとさまざまな罠が発動して敵味方なく自分に近づく者を餌食にした。人心も彼を離れ無人の町となった。ラオウ、ソウガ、レイナの3人が全ての罠をくぐり抜けて彼の元に踏み込み、罠にかかって亡くなったわが子の話を聞いて自害する。
・ガイヤ(声:加藤将之)
 黒山陰形拳の伝承者、サクヤの兄。リュウガ、ソウガも凌ぐ力を持つ。人心を操りラオウを謀略で倒そうとした。しかし闘気を纏ったラオウに触れることさえできず、連打をくらってあっけなく死亡する。
・イザベラ(声:別府あゆみ)
 UD(ユダ)の女。玄王サリムを殺すもダガールに捨てられ、陵辱、拷問の後、逃亡を図るが背後から矢に射殺される。
・ナレーション(斧アツシ)

 主題歌はオープニングに「嘆きのエンドレス」。haderu作詞、elsa作曲、jealkb歌唱。エンディングは「ナミダノカワ」で、作詞・作曲・歌がmina☆muse、編曲はTAKAHIRO KANEKO。
posted by KAZU at 10:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 北斗の拳