2008年04月08日

訃報・川内康範氏

 作家・作詞家である川内康範さんの訃報が8日各新聞社朝刊で報じられました。2008年4月6日に青森八戸の病院にて88歳で亡くなったそうです。
 各新聞とも先般大騒動となった「おふくろさん」(作詞)とテレビ創成時代の連続テレビ映画「月光仮面」(原作・作詞)を挙げていましたが、僕にとっては川内康範さんと言うとやはり「愛の戦士レインボーマン」(原作・作詞)ですね。1972年の「愛の戦士レインボーマン」に続いて1973年「光の戦士ダイヤモンド・アイ」(原作・作詞)、さらに1975年の「正義のシンボルコンドールマン」(原作・作詞)の特撮三部作、さらに1975年の「まんが日本昔ばなし」(監修)、1986年のアニメ「ドリモグだァ!!」(原作・監修)がアニメ・特撮では有名なところ。
 「まんが日本昔ばなし」は別として、特撮三部作、「ドリモグだァ!!」はかなり川内さんの色濃い思想に裏打ちされてか、ストーリーの展開から、その主題まである意味クセの強い作品でした。主題歌も川内さんの作詞のものが多く、「月光仮面は誰でしょう」は1972年のアニメ「正義を愛するもの月光仮面」でも音楽は別のものが当てられましたが、詞はそのまま川内さんのものが使われています。
 「まんが日本昔ばなし」のオープニングで花頭巾の歌う「にっぽん昔ばなし」の作詞の他、レインボーマンの主題歌はオープニングの「行け!レインボーマン」、エンディング「ヤマトタケシの歌」、「あいつの名前はレインボーマン」、そして“死ね”を連発する挿入歌「死ね死ね団の歌」に至るまで川内さんの作詞。どれもその歌詞が含蓄する言葉の意味が重いものばかりでした。
 人物像は僕にはわかりかねますが、最後の「おふくろさん騒動」で僕は良い印象を持たなかったのですが、レインボーマンファンとしては大いに敬意を表したいと思います。

合掌

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2007年08月24日

モグラート作戦


ミスターK(平田昭彦氏)

 ヤマト一郎の押した自爆装置で基地諸共に爆死したと思われたミスターKは生きていた。「レインボーマン」はイグアナの死、死ね死ね団の基地爆破により最終回の予定だったそうで、人気故の続投ということで、ここからは新展開となる。次に登場するのが地底戦車モグラートを使った作戦だ。こんな科学装備を作り出すとはいかに死ね死ね団が強大で資金力があるかがよく見てとれる。地底からの攻撃に対しては私達は無防備だ。「ウルトラセブン」の最終回「史上最大の侵略」でゴース星人も言っている。地下に潜る力をもつダッシュ6にしても、何度もモグラートを追うもののなかなか捕らえることはできなかった。ミスターKはモグラートによってタンカーを攻撃、石油施設攻撃、加えてダッカーによる航空機への攻撃で、世界に「危険な国日本」を印象つけ、島国で資源の乏しい日本を孤立させようとした。
 レインボーマンはモグラートの製造工場を発見し爆破することに成功した。安心するタケシだったが、工場責任者であったダイアナはモグラート2号の救出に成功、再びモグラートによる作戦を再会する。淑江とのデートの途中でタンカーが爆破されるのを見たタケシ。
 モグラートの超爆弾による人工津波で東京は大混乱になるが、ダッシュ7の大技「真空竜巻の術」で津波を中和させてしまう。このあたりになるともうレインボーマンは一人の戦士というよりはウルトラマン並みの超人です。
 このモグラート作戦の失敗の後、ミスターKの標的は日本からレインボーマンに変わっていく。次のサイボーグ作戦ではレインボーマン抹殺を至上命令として、レインボーマンに執着していくこととなる。
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2007年08月21日

M作戦



 日本人を忌み嫌う秘密組織である死ね死ね団の標的は当然“日本”であり、最初に死ね死ね団が展開した作戦が人を狂人→廃人にする魔薬“キャッツアイ”をばらまく「キャッツアイ作戦」。上水道用の貯水池にキャッツアイを投入しようとしたがレインボーマンに阻まれ、キャッツアイの貯蔵倉庫を爆破されて、この作戦は失敗に終わる。
 次にミスターKが実行に移した作戦が偽札を大量にばらまき、日本をインフレに陥れて経済面から破綻させようとする「M作戦」。ミスターKはかつて偽札作りで腕を鳴らした松前源吉を誘拐する。しかし一旦足を洗った源吉は協力しようとはしない。そこでミスターKは源吉の孫マー坊に矛先を向けて源吉を協力させる。やがて彫りあがった版を見て「すばらしい!本物よりもすばらしい」と源吉の腕を褒め讃えるミスターK、やはりこの男は異常な人間には違いない。偽装宗教団体“御多福会”を結成、信者に札束を配る。その結果大根が1本2000円という超インフレ状態に陥る。
 これ程までに大っぴらに作戦を展開すればレインボーマンに至らずとも当局にかぎつけられるのは当然のことだと思う。タケシの母の知り合いであった源吉の妻は、御多福会の信者となったが、その人脈からタケシに目をつけられてしまう。支部長であった御多福第107号はタケシの知り合いを信者にしたミステイクにより処刑される。死ね死ね団による処刑場面は「レインボーマン」本編中、何度も登場するが、ミスターKは十字を切り、アーメンと唱える。やはりキリスト教徒なのだろう。処刑はスイッチ一つで行なわれることから、すでに団員の体には処刑のための装置が取り付けられているということになる。処刑シーンはミスターKの非情ぶりをうかがわせる場面でもある。
 M作戦そのものはレインボーマンの偽札第一工場爆破、御多福会本部の破壊で、ミスターK自ら御多福会を閉鎖させ、各支部長に御多福会支部の証拠隠滅を命じている。しかしミスターKは偽札工場を分散させていた。第二工場の方は源吉が自らを犠牲にして爆破する。なお御多福会の支部長は女性で御多福の面を着けている。面を外し、着物を脱ぎ捨てた金髪女性がさっそとうと支部に放火して立ち去る場面は印象的だった。この作戦は「殺人プロフェッショナル」との戦いと並行して描かれる。

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2007年07月27日

レインボーマン前期のきら星キャラ

 「愛の戦士レインボーマン」では登場回数こそ少ないが、その存在感の強いキャラクターたちがいる。ボーグ博士なども強烈な印象を残したが、シリーズ後半に登場のキャラは初期の設定にない分、厚みが足らないような気がする。ゴッドイグアナもしかり。ということで前半登場した色濃いキャラクターたちををご紹介したいと思う。

☆堀田



 タケシの高校時代のレスリング部の先輩。タケシにダイバ・ダッタのことを語り、インドへ向かわせた張本人だ。レスリング部の部長に「野獣だ」とその戦い方を批判され退部させられたタケシが、高校を中退してレスキの正造のジムに通い、プロレスラーとなって妹の足を治す資金を稼ぎたいと偶然に会った堀田に語る。そこで堀田は空中浮遊するダイバ・ダッタの話をすることになる。ガソリンスタンドに勤めていた堀田はその後、大学時代の友人である北村刑事と共に「死ね死ね団」の存在を知り、タケシに協力するのだが北村刑事が殺されてから登場しなくなる。民間人で「死ね死ね団」の存在を知る数少ない人物。「レインボーマン」に登場するタケシを取り巻く人間の中で最も常識的なまともな人物だった。笑ったときも真面目なときもタケシと対照的で力強い存在感があった。単に体格がよかったからかもしれないけど。演じたのは黒木進(小野武彦)さん。

☆ヤマト一郎
 言うまでもなくタケシの父親。新聞記者で「死ね死ね団」の存在を知り、それをかぎまわったために長年にわたり捕らえられていた。レインボーマンとなったタケシと再会するのだが、救出できる手前もう一歩というところでミスターKの謀略に、タケシは究極の選択を迫られる。父親の力強い言葉に肉親よりも人類を選んだタケシだったが、父親は確かミスターK自身が撃った銃弾に倒れる。死亡したのかどうかよく覚えていない、というかそのシーンがなかったように思うのだが。正義に燃える新聞記者ながら落ち着いた言動、レインボーマンとなったわが子を見ても驚愕の様子は感じられなかった。ちなみに設定上の姓「ヤマト」はカタカナであるという証拠としてよく引かれるのだが、本当か? 演じたのは小泉博さん。

☆ヤッパの鉄



 タケシの恋人で淑江の父・正造が経営する保育園「どんぐり園」に借金取立てにやってきたやくざ。この借金取立てがタケシをマカオでの地下(賭博)プロレスへと向かわせた。しかし、タケシの使命的な死ね死ね団との戦いを見るうち、タケシにほれ込み足を洗い、屋台のおでん屋を始め、タケシに情報を流す情報屋となる。また、タケシや淑江の家族とも懇意になりタケシがピンチの時に手助けもした。淑江に化けたオルガがタケシに毒を盛った時にタケシを病院に担ぎ込んだのは鉄だった。タケシのことを「兄貴」と呼ぶ。影はそれほど濃くはないが、シリーズ中の重要キャラだろう。ヤッパの意味はご存知ですか?チャカ(拳銃)に対して刃物のこと。演じたのは山崎純資さん。

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2007年07月26日

ゴッドイグアナ

 アマゾンの魔女であり、イグアナの母親。娘を甦らせるために娘を葬ったレインボーマンの血を求めて日本へやってくる。イグアナの母と知ったミスターKは「イグアナは私の部下だった」とゴッドイグアナに協力を求めるが、娘が死んだのは死ね死ね団のせいだと思っており首を縦には振らない。そこでミスターKはボーグ博士の開発した人間を一時的にサイボーグにする「ボーグ・アルファ」をゴッドイグアナに打ち込み彼女を操ろうとする。しかしボーグ・アルファなど全く通じないゴッドイグアナであったが、レインボーマンを倒すという目的のためにミスターKに操られるふりをする。


かげでせせら笑うゴッドイグアナ

 自らの血で分身であるバッドシスターやミイラシスターを生み出してレインボーマンに差し向ける。分身が倒されると自らも傷つくところはイグアナと同様だ。最後はレインボーマンと激しい戦いを繰り広げるが、傷ついたレインボーマンが流した血に固執する余り、レインボーマン必殺の太陽の剣に切り倒される。ちょっとあっけなかった。
 娘イグアナが余りに強烈な印象だったせいもあって、登場回数が多い割にはその存在感は薄い。演じたのは特撮の怪女を演じれば天下一品、曽我町子さん。

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2007年07月19日

ダッシュ7(太陽の化身)



 レインボーマンの本態ともいうべき化身。シリーズ序盤ではタケシはその目的に応じて7つの化身に直接変化していたが、次第にダッシュ7になってから、その状況次第で他の化身に変化するパターンが増えてくる。本態ということで戦闘シーンが多い。最も多く使用されたのは「遠当ての術」だろう。ダッシュ5のレインボーフラッシュは光線で相手を倒す派手さがあるが、遠当ての術は文字どおり遠くのものに当てを食らわす術で、実際は「とお〜っ」の掛け声同時に相手が倒れるというもの。勿論火花は飛ばしてましたけど。次に多用されたのが「不動金縛りの術」。これは説明要りませんね。殺人プロフェッショナルのガルマはこれに泣かさた。動けなくなるだけで死ぬわけではないよう。もっとも死ね死ね団の下っ端戦闘員はそのまま放置されていたたが。またダッシュ5とともに飛行能力がある。
 物語終盤ではダイバダッタ(の魂)によりレインボー合体の術(レインボークロス)が授けられる。タケシは「天」「地」「人」の三つの試練を受けその後にダッシュ7は他に二つの化身の能力を身に着けることができるようになる。こうなってしまうと7つの化身の意味がなくなってしまう。ダッシュ7が火炎の術や放水の術を使うのだから。これによって他の化身の登場回数はぐぐっと減ってしまった。
 演技上のダッシュ7の最大の特徴は、顔の部分が見えるということ。当然タケシを演じた水谷邦久氏が自ら演じた。ちなみにダッシュ1はサングラスをかけており、ダッシュ6は黒と茶色の体で目の位置がわからないが、ダッシュ2から5までは額部分の飾りのすぐ下に目の位置がある。スーツアクターが正面を見た時にはどうしても顎が上がってしまう。スチール写真などでも顎の上がった化身が見られる。もうちょっと上手くやって欲しかったと思う。
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2007年07月18日

ダッシュ6(土の化身)



 凹凸のない海坊主のような茶色の化身。いくら土に潜るからと言って、頭部くらいは他の化身と同様に飾りつけがあってもよかったのではと思うのだが。僕にとってはダッシュ1と肩を並べる大好きな化身。この化身を見ると修行時代、タケシがダイバダッタに土山に登らされているシーンが思い出される。この時はタケシにはまだ化身となる能力はなかったが、後の土の化身の登場を予感させるもの。
 「地雷震の術」は両腕から発する力波で地面に地震と地割れを起こす術。仕掛けられた爆薬を処理するために使ったり、交戦中一旦逃れたりするのに用いられた。「疾風土煙火の術」は体を回転させて土に潜り、進む術。体を独楽の如く回転させるシーンだけは術という感じがしなかった。今ならCG処理でそれらしく見せることができるのだろうが。「解毒の術」は殺人プロフェッショナル・フドラの毒にやられた時に地中に逃れて使った。「オンタタギャトードハンパヤソワカ」の真言とともに使われる。ちなみに「解毒の術」はダッシュ6の専門ではなくて、確かダッシュ7も使っていた。フドラは最後にダッシュ6によって地中へ引きずり込まれて倒されている。

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