
「橘を不安に刺せたことに変わりない。逆を考えてみればわかんだろう。橘が大和じゃない男の家に大和の知らない間に出入りしたってことだよ。ましてそれを話してももらえず、それ大和なら許せる?」
「俺は…」
「いやだろう。それを大和はしたってことだよ。」
いつも愛子の言葉は的確で説得力があります。
愛子に諭された大和はメイを探しに学校を飛び出す。メイの携帯は電源を切ったまま。バイトを終えたメイは道であふれる涙をぬぐううちに、「二人の愛の証」の紐が切れてばらばらと地面におちてしまう。道にばらまかれた石を見て呆然とするメイ。

ここで大和がやっとメイを見つける。

メイも大和も不器用です。何か自分の若い時を見ているようでもどかしい。どんどん負のオーラに包み込まれていくメイを必死で引き戻そうとする大和。大和が泣くシーンはたぶんこのシーンだけだったと思います。

「わたしも大和も恋愛初心者なんだ」
大和は学校一モテる男ですが、恋愛は初心者なんですね。大和の泣く気持ちは痛いほどよくわかります。