
「マリア様がみてる 4thシーズン」は2009年にUHF系で放映された「マリア様がみてる」シリーズ第4期目のアニメ作品。原作は今野緒雪のライトノベル「マリア様がみてる」、監督は第4期でユキヒロマツシタ から交代して加藤敏幸、音楽は片倉三起也、アニメ制作はスタジオディーン、製作は山百合会3、全13話。
時系列は第3期の後、祐巳が2年生の2学期、学園祭からクリスマス、お正月をはさんで、3学期の2月バレンタインデーの後までを描いている。内容的には松平瞳子が祐巳のスールになるまでのエピソードが中心。薔薇様として貫祿のついていく志摩子、由乃が次期薔薇様らしくなっていく中で、祐巳の成長も著しい。第1期の祐巳と比較すると思わず涙がこぼれるくらいに立派になっていく。第11話、12話が見どころ。第13話は瞳子が全てを話す打ち明け話とロザリオを渡す儀式なので、穏やかに見られました。
志摩子はだんだんロサ・ギガンティアの風格が出てきて、口調も蓉子様や祥子になんとなく似てきてます。クリスマスパーティの夜に祐巳が瞳子にロザリオを差し出して瞳子が断り、祐巳が大泣きした後、祥子がみんなにそのことを伝えた時に乃梨子が「うそ!」と驚きの声を発してます。さすがに1年生時代の祐巳でも薔薇の館内でそんな言葉は発しませんでした。そこで志摩子が「乃梨子、言葉に気をつけなさい!」と諫めてます。そこが蓉子様と重なる程に落ち着いた口調、能登麻美子さんの声にぴったりはまってます。
祐巳は1年生の時には想像もできないくらい、落ち着いた雰囲気を醸し出していますが、言葉では第12話あたりでしょうか。祐巳を誤解した瞳子が大声で祐巳を罵倒します。それに動じない(そこもすごい成長だと思います)祐巳が瞳子に「その場で100数えなさい、数え終わるまで動いちゃだめよ」と言いつけます。今までだと祥子が言い出しそうなこと。この後、瞳子は100まで数えます。彼女も根は素直なんですね。その後、祥子を問い詰める瞳子は自分が誤解していたことに気付き、泣きながら100数え始めるのです。ここは心に残るシーンだと思います。
(つづく)