2009年09月23日

「イヴの時間」


 「イヴの時間」は2008年8月から2009年9月にかけてインターネット配信によって公開されたSFアニメ作品。設定はかなりシリアスなものながら、ファンタジー作品風に仕上がっている。吉浦康裕演出、原作、脚本、監督、アニメ制作はスタジオ六花、製作はディレクションズ、音楽担当は岡田徹。ファースト・シーズンとして公開されたのは6作、各15分だが、第6話のみ25分。
 視聴者は最初にテロップで示される
「未来、たぶん日本。
”ロボット”が実用化されて久しく、
”人間型ロボット”(アンドロイド)が実用化されて間もない時代。」
を設定条件として飲み込めば後は普通の人間ドラマ。ただ各話とも問題を投げかけてはいるが、その答えを導き出してはいない。そこが魅力ではあるが、答えを求めようとする者にとっては物足りない感じを受ける。
 高校生のリクオはある日、自分の家のハウスロイド「サミィ」の行動ログを調べてみると、家族の誰もが命令していない行動があることを見つける。友人のマサキを誘ってその行動をトレースすると、そこには「イヴの時間」という喫茶店があった。その店の中では「当店内では… 人間とロボットの区別をしません ご来店の皆さまもご協力ください ルールを守って楽しいひと時を…」というルールが定められており、人間もロボットも全く見かけだけではわからない世界になっている。そのことは「ロボット法」的にグレーゾーンであり、この作品のバックボーンに流れるストーリーの鍵となっている。ちなみに本編の舞台の大半は「イヴの時間」と主人公リクオの家と学校。
 アンドロイドはみかけ上、人間と異ならないために頭の上にリング(ホログラム)を表示するようになっているが、「イヴの時間」では表示されない(していない?)ために人間とロボットの区別がつかない。そのため分け隔てなく語れる環境になっている。ストーリーの展開上で店の常連客の内の何人かはロボットであることがわかるのだが、それでも半分以上が謎のまま。ストーリーの詳細はまだ公開中ということもあり伏せておきますが、公式ページを参照してください。
 もうひとつ本編中で良く出てくるのが「ロボット三原則」。「第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。/第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。/第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。」この三原則はロボット・人間共存が描かれる時には必ずと言ってもいいほど問題にされます。
(Read More に続く)
キャラクター/キャスト
 人間かロボットかはできるだけ本編を見ての客観的証拠から判断しました。
☆リクオ(人間)/福山潤
 主人公の高校生。両親と姉ナオコと4人で暮らしている。ハウスロイドは「サミィ」。父親はハウスロイド製作に関する仕事をしている。ハウスロイドを道具として扱ってはいるものの、「イヴの時間」へ出入りするようになり、段々感情移入していく。
☆ナオコ(人間)/水谷優子
 リクオの姉、女子大学生。「サミィ」を疎んじているものの、最終話では手助けしてもらったサミィにお礼を言って、髪飾りを着けてあげている。本心から道具扱いしているわけではなさそう。
☆マサキマサカズ(人間)/野島健児
 リクオの友人。高校では「特待生」でロボット法の専門家を目指しており、「ロボット三原則」や「ロボット法」に詳しい。本人は家にはハウスロイドはいないと言っているが、「テックス」という名の旧式ハウスロイドがおり、両親の離婚後は彼に育てられた。
☆カヨ(人間)/榎本温子
 マサキのクラスメイト。アンドロイドを人間視する「ドリ系」を嫌っている。
☆マサキアツロウ(人間)/
 マサカズの父親。ロボットと人間の過度の関係が起こらないように監視する「倫理委員会」に勤める。重役であり報道官。
◎ナギ/佐藤利奈
 「イヴの時間」のウェイトレス。
◎チエ/沢城みゆき
 「イヴの時間」の常連客。小さな子供。
◎セトロ/杉田智和
 「イヴの時間」の常連客。いつも本を読んでいて、他の常連客と自分からコンタクトをとることは少ない。
◎芦森博士/山口由里子
★サミィ(ロボット)/田中理恵
 リクオの家の若い女性の外観を持つハウスロイド。リクオの母親にはたいへん可愛がられているが、姉からは疎んじられている。家では無機的な表情で仕事をこなすが、「イヴの時間」の常連客になっている。
★コージ(ロボット)/中尾みち雄
 「イヴの時間」の常連客。女性マスターに愛されており、マスターのためになりたいと「イヴの時間」に出入りする。リナといつもいっしょにいる。
★リナ(ロボット)/伊藤美紀
 「イヴの時間」の常連客で、色気のある風貌。マスターを護衛するのが仕事だそうだ。一般の修理機関に出入りができないくらいヤバイマスターのようだ。いつもコージといっしょにいる。
★アキコ(ロボット)/ゆかな
 「イヴの時間」の常連客。ニットの帽子をいつもかぶっている明るい女の子。
★シメイ(ロボット)/清川元夢
 「イヴの時間」の常連客。老紳士。チエの保護者。
★カトラン(ロボット)/石塚運昇
 旧式の外見上明らかなロボットの形をしたハウスロイド。個人情報を消去されて不法投棄された。第4話で登場、「イヴの時間」で機能停止する。
★テックス(ロボット)/斎賀みつき
旧式(DHX型)、外見上明らかにロボットのマサキ家のハウスロイド。マサカズは彼に育てられるが、父親の離婚時のマサカズとテックスの会話を聞いて、父親はテックスにマサカズと話すことを禁じた。

 主題歌は第6話のエンディングロールで流れた「やさしい時間の中で」。歌うのはサミィを演じる田中理恵さん。作詞はBANANA ICE、作・編曲は音楽担当の岡田徹。
posted by KAZU at 09:52| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション
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