2007年03月18日

「ネバーエンディング・ストーリー」


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 「ネバーエンディング・ストーリー」(The Neverending Story)は1984年、西ドイツで制作されたSF冒険ファンタジー映画。日本では1985年の公開、95分。原作はミヒャエル・エンデの「はてしない物語」、監督はウォルフガング・ペーターゼン。テレビでも予告編が放映されたが、その時の空飛ぶ竜ファルコンの姿と印象深いテーマ音楽でヒットした。原作者との確執があったようで噂を聞いてから公開までが長かったような気がする。それはともかくファンタジー作品としては傑作の一本。
 いじめっ子に追いかけられたバスチアンはとある古本屋に飛び込む。そこで彼は「The Neverending Story」という古くて大きな、分厚い一冊の本を見つける。おとぎの国ファンタージェンは虚無によって消え去ろうとしていた。象牙の塔に住む女王・幼ごころの君もまたファンタージェンが消失するに従って病に冒されていく。そしてファンタージェンを救うべく馬を駆る少年アトレーユの活躍を描く物語。バスチアンは屋根裏部屋でこの本を読む内に本の世界へ引き込まれていく。そしてアトレーユがファンタージェンを救うことのできる唯一の人として見つけ出したのは何とバスチアンだった。現実と本の物語の融合。本の物語はバスチアンのイマジネーションで構成されており、虚無とはバスチアンのイマジネーションの及ばないところ・欠落を意味している。物語の中に登場したバスチアンは読者であるバスチアン自身が本の中に現れたことに戸惑い、驚怖して物語を中断してしまいそうになる。しかし、アトレーユや幼ごころの君に勇気づけられて、女王に名前を授けることによってファンタージェンが救われる。この独特のからくりによってテーマを見事に表現している。バスチアンが現実の世界でいじめっ子たちにファルコンと共に仕返しをする場面は“復讐”を肯定しているのではなくて前進の“意志”を表わしているものと思う。
 映像的に面白いのはファンタージェンのキャラクターたちだろう。空飛ぶ白い竜・ファルコン、最初見た時はどう見ても犬。大亀モーラ、ロックイーターの動きやアトレーユとの合成も素晴らしい。
 キャストはバスチアンにバレット・オリヴァー(浪川大輔)、アトレーユにノア・ハザウェイ(戸田恵子)、幼ごころの君にタミー・ストロナッハ(荘真由美)。アトレーユの戸田さんの声がおとぎの国の少年の声にぴったり合っていて、僕は吹き替えの方が好きだ。
 主題歌はリマール(Limahl)の歌う 「ネバーエンディング・ストーリーのテーマ」。この作品を有名にしたエンディングテーマ曲。


81.8MHz fmGIG が夜9時からお送りするムーンライト・ブレイク
月曜日は新旧問わず、アニメ・特撮番組について語り尽くす2時間。
posted by KAZU at 12:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 特撮
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