ファーレンハイトは「銀河英雄伝説」でラインハルト麾下の上級大将中、艦隊戦で最初に命を落とした武将。アスターテ会戦ではラインハルト麾下で参戦、同盟軍と戦うが、リップシュタット戦役では門閥貴族側に着く。戦役後直ちに許されてラインハルト麾下に連なる。「閣下が帝国の軍権をにぎられたうえは、つつしんで従いましょう」。食うために軍人になったと言うだけあって、かなりしたたか。この後、キルヒアイスが殺され、「キルヒアイス提督を殺した犯人を捕らえるのだ」というオーベルシュタインの一言で全艦隊が帝都に向かう。この中にファーレンハイトの姿もあった。
最後のイゼルローン攻略戦では前衛にいたビュッテンフェルトが乗せられて回廊に突っ込んだのを、後ろに控えていたファーレンハイトはビュッテンフェルトを抑えることができなかった責も感じてか救援に回廊に入る。戦況は不利で撤退しようとしたビュッテンフェルト艦隊とファーレンハイト艦隊が鉢合わせする様相になり、ビュッテンフェルトを退却させることはできたが、自らは命を落とす。
こうして見てみると職業軍人というのは何に忠誠を誓っているのかと考えさせられる。傭兵のようにお金で敵にも味方にもなるというのは極端だが、ファーレンハイトは何に忠誠を誓っていたのか。ラインハルトと矛先を交えた人物が、リップシュタット戦役以降側近として登場する。憎しみから生まれた敵対心は変わることはないだろうが、時勢から生まれた敵対心は変わるということだろう。
2005年03月25日
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