「無敵超人ザンボット3」の最終回「燃える宇宙」で勝平はバンドックに突っ込む。前回、ブッチャーを倒すため父親が散り、そして今回、宇宙太も恵子も宇宙に散った。機関部を破壊されたバンドックは制御を失う。勝平は中枢部へ突入する。ガイゾックの正体はコンピュータードール。瀕死のコンピューターと勝平の会話が続く。
「憎しみ合い、嘘のつき合い、わがままな考え、
まして仲間同士が殺しあうような生き物がよいとはいえぬ。
宇宙の静かな平和を破壊する、われはそのような生き物を、
排除するために、ガイゾックによってつくられた」
「無敵超人ザンボット3」は日本サンライズの誇る内容の濃い作品。戦いの中で多くの民間人を戦闘に巻き込んで殺し、ガイゾックの人間爆弾によって多くの友を失いつつも、地球を守るために神ファミリーは戦い続ける。地球に落下するバンドックから勝平を脱出させるために残った神ファミリーはバンドックと運命を共にする。
脱出に成功した勝平はザンボエースの中でつぶやく。
「おれたち、つまらないことなんかしなかったよな」
不時着した勝平はミチのひざの上でまどろむ、たくさんの人が集まってくる。そして、エンディング「宇宙の星よ永遠に」が流れて物語は幕を閉じる。
重いテーマを扱った作品だった。勝平には迷いがあったかもしれない。しかし、普遍の正義など存在しない。「星闘士星矢」でデスマスクが老師に「正義も負ければ悪となりうることもあるのです」と言っている。これは極論だとしても。神ファミリーは正しかった、正義だったと言いたい。
勝平の声は大山のぶよさん。大山さんの参加した貴重なSFロボットもの。「メカ音痴の私は、おことわりしようと思ったのですが、ストーリー性の高さが気にいって、おひき受けしました」という。ご覧になる機会のある方、ドラえもんを意識せずに見てください。
名場面はアキが人間爆弾として爆死する第19話「アキと勝平」、最終回の神北恵子の爆死シーン。胸がしめつけられる思いがぬぐえません。
Read More にちょっとだけ歌詞紹介
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宇宙の星よ永遠に
作詞 サンライズ企画室
作曲 渡辺岳夫
編曲 松山祐士
歌 堀光一路
もう帰ることない宇宙の星よ
さらばさらばもう逢えはしない
けれど涙はいらない
ぼくらには母がいる父がいる
平和で豊かな地球がある
輝け ぼくらの星よ永遠に輝け
2004年06月13日
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