
「LUPIN THE IIIRD 銭形と2人のルパン」は、スピンオフシリーズ「LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘」に続く作品。2025年6月20日に一斉配信された。次元、五ェ門 、不二子と続いて、本作では銭形を主人公に据えている。ストーリーは2025年公開の劇場版「不死身の血族」へ続いているそうで、最後のシーンは新たな展開を予感させるものになっている。しかしながら、本作1本だけでも十分見応えのある作品だ。ルパンの期待を裏切らない裏をかいた展開もおもしろい。ただ偽ルパンが非情の爆弾魔というのが、かつて登場したことのないタイプのキャラクターで、いままでのルパンシリーズと決定的に違った。作品はおもしろいけども、ちょっと異質な感じがした。
原作はモンキー・パンチ、脚本は高橋悠也、監督は小池健、音楽はジェイムス下地、製作はトムス・エンタテインメント、制作はテレコム・アニメーションフィルム。54分。
★ストーリー
ルパンがロビエト連邦へ向かったという情報を受けて空路ロビエト連邦へ向かった銭形は空港爆破テロに遭遇する。現場から逃げ去る男がルパンそっくりだったことから、一般市民を巻き込む無差別な蛮行に銭形も国家保安委員会もルパンを追う。国家保安委員会のカラシコフは最高権力者ブレーリンから直接ルパン抹殺を命じられる。銭形はカラシコフからルパンの件について手を引くよう忠告される。しかし銭形は陸路ロビエト連邦首都ヴォロクアに向かうルパンを一旦は追い詰めるも犯行を否定するルパンに逃げられてしまう。
カラシコフらロビエト連邦国家保安委員会は容疑者ルパン三世を見つけ、地下鉄駅で追い詰めたが、変装した偽ルパンが現れ、その場の全員を吹き飛ばす形で爆弾を爆破する。次元とルパンは見事爆風をかわしたものの、銭形は大怪我を負う。動けない銭形をウォッカで助けたルパンは、再び姿をくらませる。
ロビエト連邦ブレーリンとアルカ合衆国サクソン大統領の調印式を前にしたパレードで、峰不二子に変装した偽ルパンはオープンカーのブレーリンの影武者をパレードの沿道の民衆をも含めて爆弾で吹き飛ばす。調印を前に爆殺された悲劇の英雄としてその名を残す---という大芝居を打ったブレーリンだったが、既にルパンが裏を読んで居場所を特定して潜入していた。手を組んだブレーリンと偽ルパンだったが、ルパン・銭形の共闘で倒される。

