
舞台は巨大不明生物・禍威獣が多数出現する日本。日本政府は防災庁は禍威獣特設対策室専従班を設立していた。禍威獣第7号ネロンガの対処時に大気圏外から巨人が飛来してネロンガをスペシウム光線で粉砕する。巨人飛来時の衝撃波で子供を守って禍特対・神永新二は命を落とすが、巨人(ウルトラマン}は神永と融合する。(オリジナルでのハヤタとウルトラマンの一心同体化「ウルトラ作戦第1号」)さらに禍特対に新人・浅見弘子が分析官として加わる。
そんな状況下で禍特対オフィスに外星人ザラブが現われ、日本政府への取り次ぎを依頼してくる。現代科学を超越した技術を武器に不平等な条約を結び、日本を火種に人類の自滅を目論む。ウルトラマン=神永を拉致・監禁して邪魔しないようにすると共に、その正体を世界に知らしめる。さらに自身がウルトラマンに化けて破壊行為をはたらく。(オリジナルの「遊星からきた兄弟」)しかし、予めザラブを危視していた神永が浅見にβカプセルを託し、浅見の救出によって変身したウルトラマンによりザラブは倒される。

その後日、浅見が無断欠勤したが突如巨大化して市街に現われる。外星人第0号(ウルトラマン以前に地球に侵入していた)と称するメフィラスは人類を巨大化して生物兵器として応用することができるβシステムのデモンストレーションとして浅見分析官を選んだのだった。日本政府にβシステムを供与する代わりに人類の上位存在を認めさせる密約を日本と交わす。神永はそれを実力で阻止するため禍特対に協力を求める。巨大化したメフィラスとウルトラマンの戦いが始まる。(オリジナルの「禁じられた言葉」)オリジナルでは互角、本作ではメフィラス優位な戦闘だったが、光の星からの使者ゾーフィの姿を見て戦闘を中止し、βシステムを回収して撤収するのだった。
ゾーフィはウルトラマンが神永と融合したことによって人類が生物兵器に転用できることが宇宙に知られてしまったため、人類を危険な種族だとして殲滅することが決定したことを伝える。ゾーフィは自律モードで天体制圧用最終兵器ゼットンを展開する。神永は禍特対に状況を説明した上で、敗北覚悟で単身ゼットンに挑み敗れ、昏睡状態となる。世界の上層部はゼットンの存在を一般には知らせることなく滅亡の時を迎えることにする。絶望の中、禍特対の滝は神永が残したβシステムの基礎原理を元に世界中の科学者とゼットン討伐の方策を探り、βシステムの応用でゼットンを次元の裂け目に飛ばす作戦が立てられる。神永は帰還が危ぶまれる中、人類を守るために作戦を実行してゼットンの破壊に成功する。
次元の狭間に飛ばされたウルトラマンの信号をゾーフィが関知して現われ、人類の健闘を讃え、殲滅は撤回されたことを伝える。そしてウルトラマンを伴って光の星へ帰還しようとするが、人類の未来を思うウルトラマンは神永として地球に残ろうとする。しかしそれは叶わぬ願いだと分かると、自分の命を神永に残して地球を去ることを願い、ゾーフィはそれを認めてウルトラマンと神永の肉体を分離する。(オリジナルの「さらばウルトラマン」)
オリジナルのストーリーをふまえつつ、新たな設定に組み立てた物語が秀逸。