
「惑星大戦争」は1977年12月に公開された東宝製作の特撮SF映画。プロデュースは田中友幸、田中文雄、原案は神宮寺八郎(田中友幸のPNで「海底軍艦」の艦長・神宮寺八郎大佐に因む)、脚本は中西隆三、永原秀一、音楽は津島利章、特技監督は中野昭慶、監督は福田純、製作は株式会社東宝映画、東宝映像株式会社。全91分
東宝が「スター・ウォーズ」公開にに対抗して急遽製作した正月映画だそうである。1977年(昭和52年)というと僕が大学に入学した年だが、この作品全く記憶にない。後に「海底軍艦」の宇宙版としてリメイクされ「轟天」が登場する作品であることを聞いた。「海底軍艦」の「轟天」と神宮寺大佐(田崎潤)の印象が余りにも強烈(カッコイイ)で全く興味が湧かなかった。今回、「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」で本作のBGM「激突!轟天対大魔艦」が使用されたことで見てみる気になった。脚本の完成、クランクインが公開の2カ月前だったそうで、よく間に合ったものだと思う。キャストもお正月映画ということで豪華だ。

豪華なキャストの「轟天」クルーだがメインの大半が戦死する。
★ストーリー
1988年秋、世界各地でのUFO目撃と電波障害が相次いだ。国連宇宙局・宇宙防衛軍 は宇宙からの侵略と断定。建造を中止していた宇宙防衛艦「轟天」の建造再開を滝川正人に依頼する。国連宇宙局の三好は暗殺されかかった滝川を救出し、艦の建造再開を説得する。
宇宙ステーション「テラ」が巨大なローマ船に襲われて爆発する。敵の球形円盤ヘル・ファイターに各国国連軍基地が襲撃される。敵の妨害を退けて滝川は艦長として隊員達を再招集、「轟天」を完成させ、発進した「轟天」によりヘル・ファイターを全滅させ、敵の前線基地金星へ進撃する。ところが侵入したスパイにより滝川の娘・ジュンが拉致される。三好はジュンの奪還と敵艦の破壊のため大魔艦に潜入し、脱出に成功する。大魔艦の最終兵器によって大破した「轟天」であったが、最後は大魔艦に「轟天」の秘密、滝川艦長が偶然発見したというエーテル爆弾を抱えた滝川艦長が突貫し金星ごと消滅する。三好は残ったクルーを引き連れて地球へ帰還して物語は閉じる。

金星に着陸する「轟天」