
「ゴルゴ13」は2008年に連載40周年記念として初めて動画テレビアニメ化された作品。本格劇画調漫画のアニメ化は僕は無理だろうと思っているのですが、案の定「ゴルゴ13」も静止画でしか作られていなかった。それをアニメーションで再現するとなるとダメだろうと、結局殆ど見なかった。今回「連載50周年記念特別展 さいとう・たかを ゴルゴ13」展を見て、アニメでどのように原作が再現されているのか見たくなって、DVDを借りてほぼ一気に50話を鑑賞。
原作はさいとう・たかを、さいとう・プロ。言わずと知れた劇画調漫画「ゴルゴ13」を元に現代風にアレンジ。40年の時代の流れは大きくて携帯電話やインターネットがあたりまえの時代に、黒電話じゃおかしいですからね。
監督は大賀俊二、キャラクターデザインに竹内一義、制作はアンサー・スタジオ、製作はテレビ東京、創通エンタテインメント、2008年から4クール、全50話が放映された。全50話。
やはりあの劇画調原画をアニメで再現することは不可能なようですが、ゴルゴ13の魅力は劇画ではなくてキャラクターとシナリオですね。画にこだわらなくても十分魅力的な作品に仕上がってました。予告編の後のナレーションで「ヤツの後ろに立つな。命が惜しければ」がキャッチフレーズとして使用されてました。
漫画作品では二次元でさらりと描かれているところをアニメの動きのあるキャラと声で再現されると、俄然ゴルゴ13の非情さが強調されます。過去のしがらみを断ち切ったり依頼者の裏切りに対する制裁などは理解できるのですが、人間がここまで非情になれるのか、というすさまじい非情さにいくらカッコイイ男でも感情移入が不可能になります。