
「サイボーグ009VSデビルマン」は2015年から発売を開始したOVA作品。2015年10月に「イベント上映」で2週間限定で劇場公開された。1話30分の3本だて。原作は石ノ森章太郎&永井豪、監督に川越淳、アニメ制作はビーメディア、アクタス、製作は「サイボーグ009VSデビルマン」製作委員会、配給はティ・ジョイ。
タイトルの通り石ノ森章太郎の代表作のひとつ「サイボーグ009」と永井豪の代表作のひとつ「デビルマン」のクロスオーバー作品。「VS」の文字が入っているが最初の出会いはお互いの存在を知らないまま悪魔狩りに出たデビルマンと都市伝説の調査から悪魔の存在を察知した009とが現場で遭遇して激突することなる。ストーリーは最後デビルマンとゼロゼロナンバーが共闘することにより犠牲者は出るものの今回のラスボスを倒すハッピーエンド。
冒頭は「サイボーグ009・ミュートス・サイボーグ編」の009とアポロンの最後の戦いから。ヘレナが009を助けてアポロンと共に消滅、世界に平和が戻ってくる。一方不動明は飛鳥了のサポートで悪魔狩りを続けており、原作でも有名なジンメンとの戦い、サッちゃん共々ジンメンを倒すシーンが描かれる。
アダムス博士は三友工学の協力の元ハイティーンナンバーを開発、ゼロゼロナンバーの壊滅を目指しつつ、デーモン・リリスとも共闘しデーモンとサイボーグの融合を目論む。アダムス博士は0014、0016、0017をゼロゼロナンバーに直接ぶつけ、0015を牧村美樹誘拐のために学校に潜入させる。策は成功して0018とデーモン・アトゥンとの融合に成功するが、アトゥンによって殺されてしまう。サイボーグの体をよりどころにして復活したアトゥンは強大な力を振るうが、デビルマンとゼロゼロナンバーの共闘、0015の協力によってアトゥンを倒す。
ストーリーは分かりやすく、テーマも明確。ただ機械(科学)とデーモン(人にあらざるもの)をいっしょに描くというのはやはり難しいものだと思う。作画はデビルマンはデビルマン、009は009にきっちり描き分けられているけれど、全くと言っていいくらいに違和感はなかった。多分、これは見ている側が既に両方の作品を知っているから頭が切り換えているのだろうと思います。