
「劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女」は2017年6月に公開された「魔法科高校の劣等生」シリーズ劇場版。原作は佐島勤、監督は吉田りさこ、脚本は佐島勤・ライトワークス、音楽は岩崎琢、制作はエイトビット、製作は劇場版魔法科高校製作委員会(アニプレックス、KADOKAWA アスキー・メディアワークス、スクウェア・エニックス、ムービック)、配給はアニプレックス。全90分。
原作者書き下ろしによる完全新作ストーリー。時系列は第2期「来訪者編」の第11話のリーナがアメリカへ帰国した後につながる。
★ストーリー 陸軍の戦略級魔法「マテリアルバースト」に対抗するため、海軍では秘密裏に戦略級魔法「隕石爆弾(ミーティアライト・フォール)」を開発していた。複数の調整体魔法師を使って精神の強制リンクにより、小惑星の軌道を変えて地球に落とす実験が行われた。小笠原諸島にある雫の家の別荘に遊びにきていた達也は、軍から緊急に呼び出されて、落下してくる小惑星をマテリアルバーストで粉砕する。小笠原諸島南盾島の研究所の兼丸孝夫所長は、次にUSNRの廃棄戦略軍事衛星「セブンスプレイグ」の軌道を変更して外宇宙へ飛ばし抑止力として働いている衛星を消滅させる実験にとりかかる。
一方、研究所の所員盛永明子は調整魔法師の酷い扱いに、自分が担当していた九亜を脱走させる。九亜は保護してくれるばずの七草真由美には会えなかったが、間違って深雪たちの乗る飛行機に隠れたために無事に脱出に成功する。事情を知った達也は、九亜から仲間を助けてくれと頼まれ活動を開始する。
他方、アメリカに帰国したリーナは帰国した空港で命令を受けそのまま小笠原諸島へ向かう。命令は研究所「南方諸島工廠」の破壊とデータの消去。ところがリーナがたどり着いた時には、既に達也が研究施設を破壊してデータを消去した後だった。先の実験は失敗して宇宙の彼方へ飛んでしまうはずの「セブンスプレイグ」が落下しつつあった。核廃棄物を積んだ「セブンスプレイグ」が落下した場合の被害は計り知れない。達也はリーナの力を借りて宇宙空間へ上がり、落下してくる「セブンスプレイグ」を無害化して消滅させた。深雪たちは無事に調整体魔法師「わたつみシリーズ」を救出して九亜は仲間たちとの再会を果たす。
★キャラクター&キャスト
〇綿摘未九亜(わたつみここあ)/ 小原好美
本作に登場する少女、キーマン。調整体魔法師「わたつみシリーズ」のNo.22。マテリアル・バーストに対抗するため海軍が秘密裏に開発を進める戦略級魔法「隕石爆弾(ミーティアライト・フォール)」の演算処理に利用するために作られた。精神の強制リンクにより自我の消失化が進行しており、担当研究員・盛永から脱走を指示される。真由美とは合流できなかったが、エリカたちに助けられ、達也に他の調整体の救出を依頼する。

〇兼丸孝夫 / 安原義人
小笠原諸島南盾島の研究所「南方諸島工廠」の所長。陸軍の戦略級魔法に対抗するため「隕石爆弾(ミーティアライト・フォール)」の開発を強引に進める。自らの実績のため、リスクを度外視。調整体魔法師に対しても気配りすることなく道具として扱う。USNAの廃棄戦略軍事衛星「セブンスプレイグ」の抑止力を無力化するため「軌道離脱実験」によって外宇宙へ飛ばしてしまおうとするが失敗し地球に落下させることになる。実験機器とデータは全て達也に破壊され失う。

〇盛永明子(もりながめいこ)/ 岡寛恵
「南方諸島工廠」の研究員。海軍が進める戦略級魔法「隕石爆弾(ミーティアライト・フォール)」の実験に参加していたが、調整魔法師わたつみシリーズの酷い扱いに九亜の脱走させ七草家に九亜の保護を求めた。
★主題歌
〇「SPEED STAR」
劇場版ということでエンドロールで流れる。ともかく攻めの一曲、前向きに前進前進--的な曲。物語の一件落着的な穏やかな雰囲気ではなくて、達也の、深雪の、リーナの魔法師の未来に掛ける意気込みを感じる。作詞はメイリア、作・編曲はtoku、歌唱はGARNiDELiA。