2020年08月28日

お好み焼きがつないだ縁



 「屍姫 玄」第26話「それでも、人として」、テレビでは未放映だった、伊佐木と水薙生の出会いを描いたエピソード。今回再視聴して初めて存在を知りました。「屍姫 玄」のDVD第4巻に収録。
 伊佐木と水薙生は「赫」の前半から登場しますが、後半ですぐに二人とも死亡して退場することになります。本エピソードは時系列では第1話よりも更に前で、眞姫那のまだ生きている姿が見られます。本編では眞姫那の生前の姿は回想としてしか登場しませんから。
 伊佐木修二 (CV: 杉田智和) は景世と同じ地区を担当し、景世をサポートする契約僧。僧位は大僧都。屍姫を屍を殺す道具として見ており、人間に対しても一般人は「俗人」と見下す。それが災いしてチンピラに刺されて殺される。契約僧を失った水薙生は屍に戻りかけるが、旺里は知らずに監査官であった喫茶パルテノンの店長・貞比呂の元に彼女を預ける。貞比呂から「旺里と契約すれば屍姫に戻れるかも」と言われるが、「私は伊佐木修二の屍姫です」ときっぱり断り、アキラに射殺される。これが本編の内容。



 瑠翁水薙生(るおみない、CV: 平田裕香) はコスプレパブで働いていたが、恋人からの酷い仕打ちに包丁で刺し殺してしまう。自分もビルから投身自殺するが屍となり、屍姫の素質があったために光言宗に拘束される。彼女がコスプレパブで働いていたお店に景世が客として赴いており、彼女の所持品のなかから景世の名刺が出てきたことで、面識があるということで高峰宗現は景世に契約を求めたが彼は拒否する。神佳に処分されそうになった時に伊佐木が「私ではだめですか」と手をさしのべる。実は伊佐木は兄と折り合いが悪く、兄を殺すために屍姫が必要だった。以前僧衣の伊佐木に水薙生が相談を持ち掛けたことがあると嘘をつき契約を果たす。しかし、嘘の縁ではルンを受けることができず、単に穏やかな性格の屍というだけ、貞比古とアキラは始末に動く。一旦は始末しようとしたアキラだったが、水薙生の傷が伊佐木の接近で癒えたのを見て、思いとどまる。



 伊佐木は幼少の頃から兄と折り合いが悪く、実家を離れてお好み焼き屋の親戚に預けられる。同じ町に住んでいて、両親が共働きだった水薙生がお好み焼きをよく食べにきていた。二人はすっかり忘れていたが幼少の頃に出会っており、その縁でルンを受け取ることができるようになった水薙生は伊佐木の屍姫となった。



 水薙生はアニメのオリジナルキャラクターだそうです。ライダースーツに身を包みバイクを駆り、以前習っていたボクササイズを活かして手甲を装着してパンチで屍を倒す。性格は穏やかで屍姫を道具と見なす伊佐木に反抗する旺里とも仲良くなるが、罪人の意識の共有が伊佐木を選ばせ旺里の屍姫になることはなかった。
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2020年08月25日

「屍姫」再視聴中…





 藤原啓治さんが亡くなって、秋山奈々さんのブロマイドが引出しから出てきたということは、「屍姫」を見ろという神様の御告げかもしれない。ということで、「屍姫」を再視聴しています。藤原啓治さんが田神京世の声を演じ、秋山奈々さんがヒロイン・星村眞姫那の声を演じました。主人公の花神旺里。光言宗と屍姫、その歴史と背景にあるドロドロとした物語ですが、一時期随分ハマったものです。主題歌も即CDを買いました。
 原作は漫画作品で2005年から始まり2014年に完結しています。アニメは2008年〜2009年の放映でしたので、物語はくぎりは着けてますが中途で終わっています。原作の情報では予想通り北斗を倒して眞姫那は成仏し、旺里は見事に昇華しています。全体としては旺里の成長物語ですね。
 職場の女子が視聴していて、CD貸したりもしたなぁ。懐かしい。


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2020年08月20日

「CHAOS;CHILD」(5)

★主題歌
○オープニング
▷「Uncontrollable」(第1話〜第6話、第8話〜第11話)



 モノクロの二値画像のタイトルコールから息もつかせない映像と歌声の交錯で構成されています。通常のカラー映像の中に時折はさまれる二値画像はデジタル世界を連想させ、キャラクターはほぼ全員が登場。事件のキーとなる画像が挟まれていて全話視聴の後に改めてみると良くできたオープニングだと感心します。

作詞・作曲 / 志倉千代丸、編曲 / 悠木真一、歌 / いとうかなこ

○エンディング
▷「Find the blue」(第0話)



 最後のシーンからシームレスにエンディングに入ります。エンディング映像は渋谷の実写動画の早送りですが、ストーリーと西條拓巳が絞るように吐き出した言葉を象徴しているような映像。見事に歌声とマッチしています。

作詞・作曲 / 志倉千代丸、編曲 / 磯江俊道、歌 / いとうかなこ

▷「カオスシンドローム」(第1話〜第6話、第8話〜第11話)



 サスペンス調の典型的なイメージソング。歌詞の深い意味よりも音楽から受ける印象が強いです。エンディング映像はコスモスの花の静止画に血が滴り落ちていくという、ただそれだけ。

作詞・作曲 / 志倉千代丸、編曲 / 悠木真一、歌 / 鈴木このみ

▷「silent wind bell」(SILENT SKY)

 本作の主題歌の中で唯一穏やかな曲。エンディングというよりも挿入歌に近い形で使われています。本編の終盤で流れてクレジットが表示されます。終始和やかな少女たちの会話の中に静かに消えていきます。



作詞・歌 / いとうかなこ、作曲 / 大山曜、編曲 / 大山曜、礒江俊道

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 さて、この作品も「CHAOA;HEAD」に負けないくらいに難解なところが多かったです。もっとも概念的には「CHAOA;HEAD」を見た人にはすでに周知のことなので「妄想のリアルブート」などの説明は必要ないですから受け入れやすい内容だったと思います。世莉架と佐久間が突如として本性を表すあたりが、1クールで描くアニメの辛いところなんでしょう。ちょっと違和感がありました。謎解きが早急過ぎます。
 ベストキャラといいますか、一番好きなキャラクターをあげておきますと、前半ではオーソドックスに主役旧のセリカでしたが、最後まで見ると終始スタンスの変わらない有村でしょうか。


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2020年08月18日

「CHAOS;CHILD」(4)



 キャラクター&キャストの最後はその他の登場人物、それからサブタイトル。

○川原雅司 / 阿部敦
 碧朋学園3年生。生徒会副会長。新聞部と拓留が乃々の手を煩わせる、果ては乃々が暴漢に襲われた事から新聞部には敵意をむきだしにする。

○和久井修一 / 加藤将之
 碧朋学園新聞部顧問の男性。実は委員会に所属する研究員で、ギガロマニアックス。碧朋学園は彼の実験場であり、裏でギガロマニアックスのデータを集めていた。

○ゲンさん / 石住昭彦
 拓留が住む公園を住処にしているホームレス。拓留の一人暮らしの際の協力者。拓留には情報提供をする他、彼の愛読雑誌を届けてくれていた。

○渡部友昭 / 井上剛
 カリスマ的ネット記者。碧朋学園祭で新聞部との対談に出演することになっていたが、登壇した際に目から出血、口から力士シールを大量に嘔吐して死亡する。

○エリンフレイ・オルジェル / 加藤英美里
 拓留がよく訪れる、「カフェLAX」の店員。

○大谷悠馬 / 蓮岳大
 「ニュージェネレーションの狂気の再来」第1の事件「こっちみんな」の被害者。未来を予知する能力があり、実際に的中率が高くで予言者の名を博した。ネット配信の途中、自らの手を刻んで食し、失血死する。

○杯田理子 / 明坂聡美
 パイロキネシスを操るギガロマニアックスの女。「上手に焼けました」の被害者。念じるだけで辺りを燃やす強力な能力者。鉄筋に串刺しになり黒こげの焼死体で発見される。

★サブタイトル
 原作のゲームの方にキーワードがあるのかもしれませんが、読んで内容を想像するには難しいサブタイトルが並びます。鮮明に内容を表すのは第0話の「CHAOS;HEAD」くらいでしょうか。第7話にタイトルを付けなかったのは何故?

第0話 CHAOS;HEAD
第1話 情報強者は事件を追う
第2話 事件が彼らを嘯く
第3話 彼らのお祭りのお話の言い分
第4話 お話の裏側が妄想を始める
第5話 妄想の住人が騒ぎ迫る
第6話 侵した過去に間に合うために
第7話 (NON TITLE)
第8話 錯綜する光と影に惑う思いは
第9話 錯綜する思惑の行き着くところ
第10話 迫りくる過去の記憶
第11話 彼の戦い
第12話 彼女の思惑
第13話 SILENT SKY(1)
第14話 SILENT SKY(2)
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2020年08月17日

「CHAOS;CHILD」(3)

★キャラクター&キャスト
 次はサブキャラクター。

○南沢泉理 / ブリドカットセーラ恵美



 乃々のクラスメイトであった少女。乃々の親友。渋谷震災で死亡したことになっており、慰霊碑にも名前が刻まれていた。渋谷震災時に覚醒したギガロマニアックスで、変身能力がある。震災で亡くなった乃々と入れ代わって生き長らえてきた。

○伊藤真二 / 藤原祐規



 碧朋学園3年生。新聞部のメンバーで拓留の親友。新聞部の中では一番の常識人で部長を支える。佐久間に操られ、結衣を惨殺し逮捕される。入院中に拓留に真犯人を必死に伝えようとするが強い思考誘導でロックされており叶わなかった。




○橘結衣 / 原由実
 拓留の義理の妹。結人の実の姉。操られた伊藤真二の手により惨殺される。

○橘結人 / 菊池こころ
 拓留の義理の弟、結衣の実弟。渋谷震災時のトラウマをかかえている。

○佐久間恒 / 志村知幸
 「青葉医院」と児童養護施設「青葉寮」の院長。豪快で快活な性格で乃々ら家族からは尊敬されている。しかし正体は自分の快楽を最優先させる異常な性格の持ち主で、快楽のためなら人を平気で操り、殺害する。本事件の黒幕。元委員会のギガロマニアックス研究員で、ノアUの端末を修復し擬似的ギガロマニアックスの能力を得ている。強力な思考誘導を行う。すべての事件の犯人を拓留に仕立て上げるが、最後は拓留に葬られる。

○神成岳志 / 桐本琢也



 渋谷署の警視庁捜査一課の刑事。「ニュージェネレーションの狂気の再来」事件の担当。

○百瀬克子 / くじら



 民間の信用調査会社「フリージア」社長。前作「カオス;ヘッド」の登場人物の一人。前作では終盤は全く姿を見せず渋谷震災後の消息は知れない状態だった。本作でもその有能さ、思考の柔軟性は健在。頻出するが殆どストーリーには絡まない。
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2020年08月16日

「CHAOS;CHILD」(2)

★キャラクター&キャスト
 まずはメインキャラクターから。



○宮代拓留(みやしろたくる) / 松岡禎丞
 本作の主人公。碧朋学園3年生、新聞部の部長。渋谷震災孤児で佐久間恒に引き取られ乃々らと同じ施設で暮らしていたが、今は公園にあるキャンピングカーで一人暮らししている。渋谷の大事件“ニュージェネレーションの狂気の再来”に執着して事件の謎を追う。その過程で無意識にテレキネシスを使い、自分がギガロマニアックスとして渋谷震災時に覚醒していたことを認識していく。生身の人間をリアルブートさせる強大なギガロマニアックス。

○尾上世莉架 / 上坂すみれ
 碧朋学園2年生。新聞部のメンバー。ショートカットの少女。拓留の幼なじみで彼を「タク」と呼ぶ。実は拓留が震災時にリアルブートによって産み出した妄想の友達であり、読心術を持つギガロマニアックス。
 究極的には拓留の望みを叶えるため、佐久間と交渉しつつ事件を裏で進めていくことになる。最後は自身を産み出した拓留と戦い、消滅することを望むが、全ての記憶を抹消された上で普通の少女として生きていく道を与えられる。本作のキーパーソンであるとともに、裏の主人公でもある。

○来栖乃々 / ブリドカットセーラ恵美
 碧朋学園3年生。震災孤児で拓留と同じ施設で育った義理の姉。生徒会長、新聞部副部長。ブロンドのロングヘアーの少女。震災時に覚醒したギガロマニアックスの一人。能力は変身。実は震災時に死亡した乃々に姿を変えた南沢泉理。

○有村雛絵 / 三森すずこ
 碧朋学園2年生。文芸部の部長。金髪、ツインテールの少女。「回転DEAD事件」で現場にいたため容疑者にされる。既に事件の謎を知っているかのように拓留に対しても「殺されますよ」と警告するなど当初から謎めいた部分のある少女。読心術はないが相手の嘘を見抜く能力があるギガロマニアックス。

○山添うき / 水瀬いのり
 AH東京総合病院の地下で暮らす眼鏡の少女。AH東京総合病院の地下施設にて被験者の世話していた。久野里澪によって救出されるも、病院の地下に帰りたがる。被験者達が回収され地下施設が撤収された事を知って、青葉寮で暮らし始める。結衣とは小学生の時のクラスメートだった。小学生の時から外見が変わっていない。他人の欲求を知覚してリアルブートさせるギガロマニアックス。

○香月華 / 仲谷明香
 碧朋学園1年生。新聞部のメンバー、情報管理担当。部室では常にPCに向かっている無口なブルーのショートカット、眼鏡の少女。ゲームに負けて腹立たしいとすぐ壁を殴り付けて手を真っ赤にする。

○久野里澪 / 真田アサミ
 碧朋学園3年生。腰を超えるロングヘア、いつも白衣を纏い、誰に対しても高圧的に喋る少女。「ニュージェネレーションの狂気の再来」事件を追っており、神成刑事、STEINS;GATEの牧瀬紅莉栖に協力する。
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2020年08月14日

「CHAOS;CHILD」(1)



 「CHAOS;CHILD」(カオスチャイルド)は2017年にTOKYO MX他で放映されたアニメ作品。原作は2014年に発売されたXbox One用ゲームソフト。前作である「CHAOS;HEAD」の続編となっている。第0話は前作での6年前の事件「ニュージェネ」を紹介している。科学アドベンチャーゲームが原作のこのシリーズ、前作の「CHAOS;HEAD」はなかなか難解な作品で、今回改めて見直して漸く全容を理解できたかなという感じ。ゲーム原作はどのルートを描くかによってかなり内容が違ってくると思うので「おもしろい」と「難解」が交錯する。
 原作は志倉千代丸、MAGES.、CHIYOMARU STUDIO、監督・シリーズ構成は神保昌登、キャラクターデザイン・総作画監督は山吉一幸、音楽にonoken、阿保剛、音楽制作は5pb.、制作はSILVER LINK.、製作はCHAOS;CHILD製作委員会。0話及び後日談である未放送分2話を含めて全15話。ストーリーのレビューは縦横に繋がりがあってなかなか難しいので、是非作品を視聴してください。

★ニュージェネレーションの狂気の再来
 2009年に起こった連続猟奇事件。ニュージェネ事件と同じ日付に発生している。どの事件も常識を超えた不可解な事件。「カオス;ヘッド」と同様にこの猟奇事件がストーリーの中心となっている。
(1) こっちみんな
 第1の事件。未来予知者を自称する動画サイトのユーザーがストリーミングのネット配信中に自分の右腕を切断してそれを食べる様子を放映。自身は失血死する。
(2)音漏れたん
 第2の事件。不思議な歌声でファンを魅了する人気ヴォーカリストが、ストリートライブ中に歌いながら死亡。自らの腹部をカッターナイフで切り裂き腹部にスピーカーを埋め込んでいた。自身は失血死する。
(3) 回転DEAD
 第3の事件。ラブホテルの一室の回転ベッドの上で男性がロープにより絞殺される。現場に有村雛絵と警察官が倒れていた。侵入した拓留と世莉架が目撃する。
(4) ごっつぁんデス
 第4の事件。カリスマネット記者・渡部友昭が碧朋学園の学園祭において新聞部と対談することになっていたが、登壇した渡部は大量の力士シールを嘔吐して死亡。食堂から胃にかけて大量の力士シールが詰め込まれていた。
(5) 上手に焼けました
 第5の事件。パイロキネシスを使って拓留を襲った杯田理子が、全裸で鉄筋に串刺しされ全身焼かれた状態で発見される。
(6) 非実在青少女
 第6の事件。渋谷の住宅街での一画で、伊藤真二によって橘結衣が殺害された上、全身をバラバラに解体され、箱に詰められて人体の形になるよう並べられた事件。拓留と乃々によって発見された。
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