2019年06月26日

「劇場版 夏目友人帳 〜うつせみに結ぶ〜」(1)



 「劇場版 夏目友人帳 〜うつせみに結ぶ〜」は2018年9月から公開された「夏目友人帳」シリーズのオリジナル長編劇場作品。原作は緑川ゆき、総監督に大森貴弘、監督に伊藤秀樹、脚本は村井さだゆき、制作は朱夏、製作は夏目友人帳プロジェクト、配給はアニプレックス。108分。



★ストーリー
 「ネタバレ」と題した感想を読んでみると意外とネタバレになっていなくて物語の結末が書いてありません。ニャンコ先生が元に戻る件、詳細に書いているところは殆どなかったですね。もっともニャンコ先生が分裂したままで終わってしまうのでは話にならないので、書かずとも元に戻るのは明白ですが。ストーリーの詳細は他サイトにお任せしますが、一番ハッとさせられたところだけ書いておきましょうか。



 クラスの学級委員長笹田が学校代表で弁論大会に出場することになる。西村、北本、夏目は田沼、多軌も誘って笹田の応援に行くことに。笹田はもう取り壊されてなくなった旧校舎での“あやかし”との思い出を人に置き換えて喋る。その表彰のあと帰りに夏目は小学生時代のクラスメイト結城と再会する。お互い言葉を交わすこともなくその場は別れてしまう。
 転校して来た夏目は自分と同じように周りから冷やかな目で見られ、「嘘つき」と呼ばれるクラスメイトの結城を見る。彼は“あやかし”が見えるのだと言い、やがて夏目と一緒に下校するようになる。ある日結城は地元の山奥の滝に住む妖怪を見に行こうと夏目を誘う。深い森の中に分け入った所に急に開けて大きな幾筋もの滝が現れる。感動した夏目が流れに触れようとすると、滝の上から「触れてはならぬ」「その一筋一筋が人の運命」「お前のようなものがそれに触れてはならぬ」と戒める。このシーンでふと僕の頭の中をギリシアの運命の三女神クローソー、 ラキシス、アトロポスと「夏目友人帳・参」に登場した塞神の姿が浮かんだ。ところがその滝、夏目には見えていたが結城には見えておらず、ただ枯れた岩場としか写っていなかった。結城は大きな石を滝に打ちつけようとし、夏目は力づくでそれを制止した。その気まずい出来事の後、夏目は再び転校して行った。
 ホノカゲの一件の後、夏目は結城に連絡が取れるという北本に頼んで結城に会うことにした。あの時の気まずさを解消し、「俺には見えない」嘘を謝る結城。「夏目は見えるかどうか言わなくていい」と。言わずともおそらく分かっていたであろうと思う。嘘には腹が立ったが、嘘をついてでも自分にかかわろうとしてくれた結城に礼を言う夏目。妖怪にも人にもかかわっていきたいという夏目に「つくずく人とはおもしろい」とニャンコ先生は言うのであった。



 テレビシリーズは30分1話完結のエピソードが大半です。約23分で語られるエピソードの中に凝縮された想いは見事にピンポイントで見る者の心を打ちます。さて今回は108分の劇場版長編。尺が長い分だけピントがブレます。本筋は津村親子のストーリーですが、そこにレイコの話、結城大輔との思い出、式神ハバキと祓い人、分裂したニャンコ先生の話が加わってややごった煮。ニャンコ先生ファンには申し訳ないですが、ニャンコ先生の分裂はストーリーに直接関係ないからカット。式神ハバキもちょい役なのでカット。結城大輔との絡みは1話のストーリーができてしまうくらいに魅力的なので目移りしますからこれも外す。残りのストーリーで45分くらいにまとめた方がよかったのではないかなと、個人的には思います。


posted by KAZU at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション