
「マグマ大使」に登場する四足歩行の怪獣。再生怪獣とも冠されるようにトカゲ形の怪獣です。トカゲは尻尾しか再生しませんが、キンドラは手足でさえ見ている間に再生します。見かけは殆どトカゲ、シンプルさではテラバーデンを超えます。
「マグマ大使」のストーリーは前半で人間もどきとの攻防が終結してから、演出共々重い雰囲気になってきます、そのせいか余りストーリーを思い出せません。ところがこのキンドラの回、かなりグロくて恐ろしさが出ていて忘れられないエピソードです。
調査宇宙船を人類の宇宙への進出として怒るゴアはオレンジ色の霧を宇宙船に吹きかけます。乗組員の最後の連絡のが「オレンジ色が鳴いている」。マモルはマグマに救援を依頼します。マグマ大使は宇宙船をマグネットで回収して運びますが、途中でマグネットから外れ山中に墜落します。墜落した衛星の破片がオレンジ色に輝いて美しいため、二人の猟師が宝石店に持ち込もうとしますが、破片を手に取って運んできた男の手が腐蝕して白骨化。破片が足に付いた女店員の足も白骨化していきます。やがてオレンジ色は全身を喰い尽くしてしまいます。この場面は本当に恐ろしくてゾッとする場面でした。取材に来た村上と木田はベッドの隅に張りついているオレンジカビをみつけます。そして木田が発した言葉は「オレンジ色が鳴いている」。
調査の結果、オレンジ色は宇宙人食いカビであることが判明します。この調査を行ない発表する博士はゴア役である大平透さんが顔出しして演じています。オレンジカビは猛威を奮い野山や人を喰い尽くして増殖していきます。ところが幸いにも助かった人たちがおり、その人たちは「緑のきれいな花を見た」と言います。ゴアがオレンジカビをもたらした折に紛れて入り込んだオレンジカビに対抗する緑のカビでした。村上父子の命をかけた探索で緑のカビを手に入れた人類はオレンジカビ撲滅にかかります。
キンドラとマグマ大使の最後の戦いではマグマが再びジェット気流を使って、暴風吹き荒れる中でキンドラに止めを刺します。これがゴアが放った最後の怪獣となりました。