2018年10月27日

「君の名は。」(4)

★キャラクター&キャスト
 長編作品にありがちなキャラクターが多過ぎるいうことは新海作品にはまず当てはまらないですね。確かにこの作品は新海作品にしてはキャラクターが多いですが、ストーリーに絡むキャラクターは印象的な場面にハメられていて、後から「誰だっけ?」と思うようなことはありません。ラストでは時間が大きく流れていてみんな成長した姿を見せます。あちこちでちらりと登場するキャラクターを見つけるのも楽しい。



〇立花瀧 / 神木隆之介
 本作の主人公。東京都立神宮高校の2年生。ヒロインの三葉より3歳年下になる。冒頭の描写から父と2人暮らし。イタリアンレストラン「IL GIARDINO DELLE PAROLE」でウエイターのアルバイトをしている。

〇藤井司 / 島ア信長
 瀧の同級生で親友。瀧と同じレストランでアルバイトをしている。

〇高木真太 / 石川界人
 瀧の同級生。瀧と同じレストランでアルバイトをしている。



〇宮水三葉 / 上白石萌音
 本作のヒロイン。山深い岐阜県糸守町に住む女子高生。宮水神社の巫女。母はすでに亡くなっており、父は母の死後家を出ている。現在は祖母、妹との三人暮らし。

〇名取早耶香 / 悠木碧
 三葉の同級生。勅使河原に思いを寄せる。あだ名は「サヤちん」。放送部所属。

〇勅使河原克彦(てしがわらかつひこ) / 成田凌
 三葉の同級生。あだ名は「テッシー」。地元の建設会社・勅使河原建設の社長の息子。劇中では「この町で普通に暮らすと思う」と言っていたが、最後の場面では東京で早耶香と結婚話をしていた。

〇奥寺ミキ / 長澤まさみ



 瀧のアルバイト先の先輩で女子大生。男子アルバイターの人気を集める美女。入れ代わった三葉のせいもあって瀧の同級生の司とともにあれこれと瀧の世話をやくことに。最後の場面では婚約指輪をしてました。

〇宮水四葉 / 谷花音
 三葉の妹。小学4年生、宮水神社の巫女。

〇宮水一葉 / 市原悦子



 三葉と四葉の祖母、現在宮水神社の宮司を務める。

〇宮水俊樹 / てらそままさき
 三葉と四葉の父。宮水の婿養子。妻の二葉が亡くなったあと神職を捨てて糸守町の町長になる。

〇宮水二葉 / 大原さやか
 三葉と四葉の母、一葉の娘。回想シーンにのみ登場する。わずか1シーンのみの登場ですが、大原さやかさんの存在感はさすがです。

〇ユキちゃん先生 / 花澤香菜
 三葉の通う高校の国語の教師。前作「言の葉の庭」のヒロイン雪野百香里その人。彼女の授業のシーンが描かれていて、前作同様に万葉集の「誰そ彼と われをな問ひそ 九月の 露に濡れつつ君待つわれそ」がひかれています。

〇瀧の父 / 井上和彦
 瀧とマンションでふたり暮らしをしている

〇勅使河原の父 / 茶風林
 勅使河原建設の社長。三葉の父を町長選で後押ししている。

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2018年10月24日

「君の名は。」(3)



 新海監督の作品らしく、背景は実際の景色を参考に描かれているところが多いようですが、確かに最後に瀧と三葉はお互いを探し回る東京の街中は実にリアル。同じ道を逆方向からも描く。現実でも逆方向だと違って見えます。あれは想像では描けないところでしょうね。そういう背景の他にも細かいところに思いがこもっているように感じます。一番印象的なのは月。三葉の暮らす時間と瀧の暮らす時間は三年という時間のズレがあるわけですから、同時に見る月は位相が違って当然。違った位相の月が何度も描かれているのは月に何かを込めているとしか思えません。謎解きをするには何度も見ないといけませんね。
 瀧が三葉のいた時間がズレていることを知るのは糸守が隕石の落下で消滅したことを知った時ですが、それまでに本人達が知るであろう要素は劇中にもたくさんありました。それでもそれを視聴者にも感じさせない演出が見事です。三葉がブラックアウトする瞬間まで僕も気づきませんでした。
 新海監督が描く恋物語は悲しい恋が多くて、普通に成就することはなくて。どうしようもない時間の流れの「ほしのこえ」。絶望の一歩手前の「雲のむこう、約束の場所」。「秒速5センチメートル」のような“すれちがい”結末を迎えるのかなと、最後まで不安で仕方がなかったけれど、今回はやってくれました。先はご想像におまかせします、というようなエンディングでしたけど。


「秒速5センチメートル」から

 冒頭の部分は実はかなり感動的な映像がぎっしりと詰まっているのですが、それは当然気づきません。最後まで見て、もう一度最初から見た時にその意味が全てわかる。この作品は繰り返して見るごとに新しい発見がある作品だと思います。
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2018年10月23日

「君の名は。」(2)



 さて、ストーリーのレビューは今更というところがありますので、今回は抜きにして、僕の感想を。
 心身が他人と入れ代わるという設定の作品は、過去からたくさんあって日常的に近しい二人が入れ代わったり、SF作品のこともああったり。母と娘が入れ代わった奇想天外な「映画 あたしンち」も衝撃的でした。この作品では本来見知らぬ男女二人が入れ代わるのですが、その時間がズレているところがひとつの見どころ。「スタートレック・ヴォイジャー」にあったワームホールの向こうは遥か何万光年も離れた場所というだけでなく、時間も飛び越えていたという、あのエピソードのように。





 ヒロインの宮水三葉は“宮水神社”の娘であり、お約束通り巫女。劇中で妹・四葉と共にお神楽を舞って奉納しています。この場面が神々しくて好きです。「神様はじめました」で奈々生が神楽を舞うシーンとイメージが重なります。鈴の音が穢れを払い、神の道への扉を開きます。本来のストーリーと直結していないので、神楽のシーンは短いですが、ここで登場する“口噛み酒”が物語に深くかかわってきます。もう随分前に講談社現代新書の「酒の話」で唾液で澱粉を分解して糖にして発酵させアルコールを作った歴史を読みましたが、テレビで現代でも南米でこの種の酒が作られているというのを実際に見て驚きました。日本では遠き昔に、この作品と同じように神事になされていたらしく、日本酒とは起源を同じくしていないそうです。お神楽の後、四葉に言われて三葉が想像した「口噛み酒」の広告がやけに印象的。


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2018年10月20日

「君の名は。」(1)



 「君の名は。」は2016年に公開された新海誠監督の長編アニメーション映画。みなさんご存知のように、東宝が全国興行を行なったことで、ものすごいことになりました。新海監督の作品はどちらかというとコアなファンがひっそりと見るという感じが強かったのですが、公開前からこんなに話題になったのは初めて。結果興行成績は日本歴代第2位のアニメ映画作品となりました。世界では第1位というからびっくりです。僕は新海監督の作品は一度も劇場で見たことはなく、前回のテレビオンエアの際も見ることなく、ここに来てやっと鑑賞できた次第。余りに話題になり過ぎて、ちょっと避けてしまったところもあります。
 監督、原作、脚本、絵コンテは共に新海誠、キャラクターデザインに田中将賀、安藤雅司、音楽はRADWIMPS、制作はコミックス・ウェーブ・フィルム、製作は「君の名は。」製作委員会、配給は東宝、107分。

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2018年10月06日

「真救世主伝説 北斗の拳 ケンシロウ伝」



 2008年10月に劇場公開された作品。監督は平野俊貴、制作はトムス・エンタテインメント、配給はゴー・シネマ、90分。
 ケンシロウがシンに敗れてから再起するまでを描く。テレビシリーズの前の空白期間を描いているが、ストーリーは大半がオリジナルで、ファンとしては弱みをかかえたケンシロウがショックな作品だった。1度だけ見て、今回が2度目。キャラクターもオリジナルな面々が殆どだが、声をあてる声優さんはテレビシリーズで活躍した懐かしい面々。
 冒頭はラオウを倒して旅するケンシロウとユリアが北斗ゆかりの地で結婚式を挙げる。かつての宿敵(とも)たちが鐘を鳴らす。そしてユリアがケンシロウの子をみごもり、その子が伝えるべきケンシロウの歴史をユリアが請う。ここからケンシロウがシンに倒された後からリンとバットに出会うまでの空白の期間を語る。
 絶望的な状況での戦い、その後には何らかの希望に光に満ちたシーンで終わる「北斗の拳」ではあるが、この作品はケンシロウ以外は全員死ぬという絶望的なシーンで終わる。エンドロールの後にエピローグとして、本来の「北斗の拳」の冒頭部、ケンシロウがリンとバットに出会い、リンが「ケーン」と叫ぶ場面が描かれる。



★キャラクター&キャスト
○ケンシロウ / 阿部寛

○ユリア / 石田ゆり子

○リュウケン / 大塚周夫

○シン / 桐本琢也

〇ジュガイ / 小山力也
 シンと南斗孤鷲拳伝承者を争った男。妻と子を殺した相手を復讐して殺した。そのことで自ら伝承者の座を降りる。ゲッソーシティを襲い支配しようとするが、覚醒したケンシロウに倒される。負け(死)を悟った後に、意外にもケンシロウに詫びの言葉を残して果てた。

〇フウゲン / 青野武
 シン、ジュガイの師父、先代南斗孤鷲拳伝承者。伝承の直後にシンに足の腱を切られてしまう。ゲッソーシティの奴隷商人グルマに捕らえられて商品として陳列されていたが足がわるいために売れ残っていた。ケンシロウの甘さ故にシスカ殺害を止めるが、それでも赴いたケンシロウに加勢した。最後は爆風に巻き込まれケンシロウの腕の中で絶命する。

〇グルマ / 玄田哲章
 ゲッソーシティの奴隷売人。元パソコンソフト会社の社長であったが、部下であった課長のシスカにゲッソーシティのコントロールを奪われる。下衆な奴隷承認だが最後はケンシロウに加勢した。最後はジュガイ軍団の矢をケンシロウの盾となって受け死亡する。

〇シスカ / 飯塚昭三
 ゲッソーシティを支配する、通称「将軍様」。元パソコンソフト会社の課長、街の水の浄化システムのパスワードを知る唯一の人物で、それゆえに街を牛耳り、市民の家族を人質に取って服従させていた。ジュガイの部下の昆虫男に殺されるが死の直前に街の自爆ボタンを押して、街を吹き飛ばす。

〇ジニア / 千葉繁
 ゲッソーシティの奴隷売人。グルマの向かいに店を構える。

〇ヤマン / 難波圭一
 妻のサヤ、子供のダンとアモとともに旅する家族。ケンシロウを助けようとしたが、グルマに捕らえられる。

〇サヤ / 冨永みーな
 ヤマンの妻。

〇ダン / 朴璐美
 本名はダンネ、ヤマンの長女、年齢は15歳。普段は男装して身を守っている。

〇アモ / 今野宏美
 ヤマンの次女。

〇ガデス / 稲田徹
 「熊殺しの男」。コロシアムでケンシロウと戦うが敗れる。ジュガイ軍侵攻の折にはジュガイ側に着く。覚醒したケンシロウに秘孔を突かれて吹き飛ぶ。

〇昆虫男2 / 中田譲治
 ジュガイの部下。シスカの砦に侵入して、シスカから最後は自爆リモコンを奪い、浄化装置のパスワードを聞き出して、殺すが止めを刺さなかった甘さがあった。忠実に最後までジュガイに従った。

〇昆虫男2 / 立木文彦
 ジュガイの部下。昆虫男1と共にシスカの砦に潜入する工作員。能力は確かだったが野心を抱き、ジュガイに心を見透かされ、飛び掛かったところを南斗孤鷲拳で葬られる。

〇ナレーション / 藤岡弘

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2018年10月05日

ブルコン



 「トリプルファイター」のSAT基地を制御するAIを供えた犬型のロボット。「トリプルファイター」は初回から見ても、SATやブルコン、早瀬兄弟の細かい設定は述べられることなく進むので本当にどうなっているのか良くわかりませんでした。劇中で尻尾を振るシーンがあるので犬型なんだろう。哲夫が作ったらしい。
 普段は陽気でプラモデルもかわいいけれど、最終回「さようなら哲夫、さようなら勇二、さようならユリ」と惑星オーラに向かう三人を送り出す声は劇的でした。
posted by KAZU at 20:08| Comment(0) | TrackBack(0) | Journal

2018年10月04日

サットカー



 いよいよプラモデルも最後のシリーズとなりました。最後は「トリプルファイター」から。
 SATの専用車両。ドアが上に跳ね上がるタイプ。哲夫がバイク、勇二がバイクやバギーを使うことが多いので、主にユリが乗っていた印象が強いです。余りにも普通の車両でSATのマシンという感じがしませんね。デーモンカーの方がおもしろかったかも。
posted by KAZU at 00:54| Comment(0) | TrackBack(0) | Journal