
主人公の羽鳥チセは、物心ついた時から怪異の類をみることができたため、周りの人から異物を見るような目つきにさらされてきた。父が弟を連れて去り、母は投身自殺して、不幸と孤独感からノエルの勧めで自らをオークションにかける。イギリスで闇のオークションにかけられたチセに獣骨の頭を持つ魔法使い・エリアス・エインズワースは500万ポンドで落札する。エリアスはチセに自分の弟子にするため、自分の妻にするために落札したことを告げる。自暴自棄であったチセはこの魔法使いの下で魔法の修行をしながら様々な人々、人ならざるものと出会い、生きて行こうと前向きになっていく。
★キャラクター&キャスト
〇羽鳥智世(チセ)/ 種ア敦美
本作の主人公。赤毛の少女、15歳。「夜の愛し仔(スレイ・ベガ)」で魔力を生み出し、蓄える能力を持つが、今のままでは3年程度の寿命しかないとされている。
〇エリアス・エインズワース / 竹内良太
異形の魔法使い。角のある獣骨の頭を持つ。魔力で人の姿になることもできる。陰に潜み、全身からイバラの蔓を発して触手のごとく操る。「裂き喰らう城(ピルム・ムーリアリス)」「茨の魔法使い」とも呼ばれる。その正体は自信も正確にはつかんでいない様子。チセに対して熱い感情を抱いており、彼女が傷つけられた時、彼女が離れて行った時、共に激しい体の変化を見せる。
〇シルキー / 遠藤綾
エリアスの家に住む家事を司る妖精。「銀の君」ともよばれている。めったに表情を見せることはなく喋ることもない。しかし、家に住む者に対する愛情は深い。かつてはバンシーだったが、憑いていた家を失って彷徨っている時に絶えてしまい、行く当てもなくさまよっていたところをスプリガンに導かれてこの家にたどり着いた。本編では1話を割いてその心あたたまる経緯が描かれる。
〇ルツ / 内山昂輝
チセがエリアスの仕事で赴いた教会の墓場で出会った墓守犬。元はイザベルが飼う黒犬「ユリシィ」。チセと使い魔の契約を結ぶ。