2018年01月13日

「シン・ゴジラ」(1)



 「シン・ゴジラ」は2016年7月に東宝の製作・配給で公開された空想特撮映画作品。総監督・脚本に庵野秀明、監督・特技監督に樋口真嗣。東宝のゴジラシリーズとしては29作目に当たるそうだが、他の作品とは全く設定を共有しない独立した作品になっている。踏襲しているのは登場するゴジラの第4形態が「ゴジラ形」をしているということのみ。公開から1年半が経過したが、やっと鑑賞。評判通りのおもしろい作品でした。
 この作品はゴジラという「巨大不明生物」が登場するが、ゴジラの怪獣性を描くのではなくて日本の国家機関が懸命にゴジラに対処する様を描いている。1987年に東宝から公開された「首都消失」も日本の国家機関が東京を失って懸命に国家を維持しつつ問題に対処する様を描いていたが、本作を見ていて「首都消失」のシーンを思い浮かべた。どことなく似た切り口、コンセプトが見られる。さらに本作では政府、自衛隊の慣例に従ったセリフが用いられて、かなり専門用語の多いのも特徴。リアルさが増している。ゴジラが川を遡上する場面や、上陸して進行する場面、また口から火炎・熱線を放出する場面ではダイナミックにリアルに描いているものの“人”がそれに巻き込まれるシーンはほんのわずかで、実際はビルの倒壊に巻き込まれたり戦車が橋に押しつぶされたり、熱線でヘリコプターが破壊されたり、明らかに人が死んでいるにもかかわらず「死」のシーンが全くないという見事なまでの「死」の場面の排除は残酷感や絶望感を持たせない。その分だけドライになってしまうのも事実だけれど、安心して低年齢から視聴できる作品に仕上げている。


posted by KAZU at 18:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 特撮