
先日ネットで、ネイリストのところに爪の黒い線を隠すようにペイントして欲しいというお客さんが来て、このネイリストがすぐにお医者さんに行くようにと言ったという話題を見ました。典型的なメラノーマ(黒肉腫)の症状だったようですが、このネイリストさんの知識も判断もお見事です。
メラノーマで思い出すのが「巨人の星」の星飛雄馬の初恋の人、日高美奈さん。飛雄馬の目指す「巨人の星」に対して、美奈は爪の中の黒い点を指して「美奈にも星があります。これが美奈の星、死の星です」と言います。「巨人の星」を見た人はご存知と思いますが、美奈はこの病で亡くなります。この作品の放映していた頃は子供でしたから、とんでもなく恐ろしい病気だと思いました。
美奈の余命が短いことを知ってからの飛雄馬は野球から離れていき、美奈の死から弱冠17歳の飛雄馬は彷徨います。飛雄馬の涙で滲んだ手紙を受け取った一徹も「この問いにどう答えてやればよいのじゃ」と妻の遺影に問いかけ涙します。
それどもただで転ばないのが「巨人の星」。この後、一徹は中日のバッティングコーチに就任。オズマを従えて飛雄馬の復活を待ちます。そして飛雄馬は美奈の霊に叱咤激励されて復活を遂げます。
それにしても、「黒肉腫」という恐ろしい病気のことは40年以上経っても記憶からは消えません。

話は変わりますが鬼コーチ・星一徹が反抗するオズマを黙らせるのに、中日の三投手と勝負させる場面がこの間にありました。三人の投手が一球ずつ投げ、野手は一人だけ。野手を抜いたらオズマの勝ちという、大リーガーをバカにした勝負はオズマの欠点を知り抜いた一徹の勝利に終わります。その時の中日の三羽烏が星野仙一、山中巽、板東英二。後にタレントになった板東英二さんが登場するので、何かと有名なシーンです。