2016年09月04日

「透明人間」(1954年)



 「透明人間」は1954年に東宝が制作、その年に公開されたSF特撮映画。製作は北猛夫、原案は別府啓、脚本日高繁明、音楽は紙恭輔、撮影・特技指導に円谷英二、監督は織田基義。モノクロ作品、70分。
 戦時中に西崎博士の発見したホストン粒子によって体を透明化され「透明人間特攻隊」なるものが組織されたが、玉砕して生存者はいないとされていた。ところが銀座のど真ん中で交通事故があり、一人の透明人間が車に飛び込んで自殺した。遺書が近くから見つかり、戦時中の「透明人間特攻隊」の一員であることが判明。さらに遺書の内容からもう一人の透明人間が生存していることが分かる。その事件の直後から透明人間を名乗るギャング団が略奪・暴行を繰り返す事件が発生する。朝夕新聞の記者・小松は透明人間の自殺事件の目撃者であり、事件の真相を探り始める。
 一方、もう一人の透明人間の生き残りである南條はキャバレー「黒船」でピエロのサンドイッチマンとして働いていた。フェイスペイントと素肌を出さない服でその正体を隠していた。新聞記者の小松に正体を知られたが、彼が正義の人であることを知り、二人協力して透明人間を名乗るギャング団を調査し始める。そして調査の結果、キャバレー「黒船」の支配人・矢島がギャング団のボスであることが判明するのだが…。
 キャバレーの歌手・美千代に心引かれる南條は彼女にも正体を打ち明け、共に生きることを提案する。一旦、ギャング団に捕らわれた南條だったが、九死に一生を得て「黒船」に乗り込み矢島を追い詰めていく。ガスタンク上での揉み合いの末、矢島ともども落下して、その最期を美千代の腕の中で終え、映画は終了する。
 この後制作される変身人間シリーズとは異なり、モノクロ作品。おまけに冒頭に街頭テレビが登場するなど時代的にも一昔前の雰囲気。ストーリーはしっかりしているが、さすがに画像が乱れて鑑賞可能ギリギリの状態。

posted by KAZU at 19:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 特撮