
さてこの作品、モチーフが高校の吹奏楽部ですが、実はそれほど吹奏楽部の演奏は多くありません。キャラクターをじっくり丁寧に描いており、それに尺を取ってより深く描いているという印象が強いです。吹奏楽部の演奏では、第3話の滝先生の前で初めて演奏した「海兵隊」、第4話のサンライズフェスティバル出場OKをもらった演奏、第5話のサンライズフェスティバルでの演奏、そして本編最終回のコンクールでの「三日月の舞」くらい。
最終回では金賞受賞が垂れ幕で示され、全国大会出場校は映像でも音声でもはっきりとは示されていないものの、歓喜の表情と最後の集合写真から全国大会出場を表現している。劇中の演奏は洗足学園音楽大学1年で編成された“フレッシュマン・ウインド・アンサンブル”。レベルを下げた演奏から、全国大会出場校へと進化していく過程を見事に表現している。わざと下手に演奏するって難しい。勿論、音声編集でもさわっているとは思うけれど。
