
「エコエコアザラクII BIRTH OF THE WIZARD」は1996年に劇場公開された映画作品。映像化第2作で前作「エコエコアザラク WIZARD OF DARKNESS」の続編になっている。黒井ミサが魔女として覚醒するきっかけを描いたもので、時系列では前作の過去のできごとを描いている。原作は古賀新一の漫画「エコエコアザラク」、プロデューサーは千葉善紀、今井朝幸。前作に続いて監督・脚本・ストーリー原案は佐藤嗣麻子、音楽はALI PROJECTの片倉三起也。企画に山地浩、円谷粲。SFXスーパーバイザーに山崎貴。 83分。
黒井ミサが覚醒する前ということで屈託のない普通の高校生。両親は海外で暮らしており、二学期の最終日に友人たちと自宅で打ち上げパーティ中に事件が発生する。両親不在の自宅で友人たちとビールを飲みながらの宴会しているわけで、屈託がないかは疑問ですが(笑)。過去から来た(100年を生き長らえた)男がミサを守って活躍する、「ターミネーター」を彷彿させるストーリー展開。ミサ自身の活躍は余り見られないものの最後は自らの力でケリを着けている。

★ストーリー
1880年、斎呀は流行り病で亡くなった妻・霧江の魂を禁忌の魔術を使って現世に呼び戻したが、悪魔と化した霧江によって長老と一人の少女、自身を除いて一族は村ごと滅ぼされる。長老は霧江が少女の体を奪って強大な力を得れば世界が滅びると少女を隠す。100年後に転生する少女を霧江が奪うことを、斎呀の過ちを一族の命をかけて阻止するために、斎呀に不老を与えて策を講じ霧江抹殺を託する。
霧江は奪うべき肉体が消失したためミイラと化して100年の眠りに就くが、考古学者の発掘により覚醒。つぎつぎと周囲の人間に乗り移っては黒井ミサを追い詰めていく。作中、医師と警察官に乗り移るが本来ひとりである霧江が同時に二人に乗り移っているような描写があり、そこが後から考えると理不尽で視聴者を混乱させる。
最後は斎呀に乗り移った霧江の魂を覚醒した自らの強大な力で「地獄へ落ちろ」と叫んで葬り去る。

★キャスト
○黒井ミサ / 吉野公佳
○長老 / 天本英世

サイガ一族の長老。斎呀に霧江抹殺を託す。特別出演の天本英世さんのはまり役。こういう怪演は右に出る人はいませんね。
○斎呀 / 四方堂亘

本作の主人公と言ってもいい人物。100年前妻を禁忌の術を使って蘇らせ、その過ちを清算するため現代まで生きミサを守り、霧江を倒そうとする。
○霧江 / 冨永アミナ

斎呀の妻。100年前に流行り病に倒れるが斎呀の禁忌の術によって魂が現世に蘇る。強大な力を持つミサの体を執拗に狙う。
○高梨翔子 / 白鳥智恵子
ミサの友人。父親は警察官。父親に乗り移った霧江に殺され、体を乗っ取られる。
○考古学者の助手 / 福家美峰
大学の考古学者の助手。ミイラ化した霧江が覚醒して最初にその体に乗り移る。
○産婦人科医 / 斉藤暁

ミサの母親がかかったと見られる産婦人科の医師。ミサの居所を探って訪れた霧江(考古学者の助手)に殺され、乗り移られる。
○翔子の父 / 大谷朗
子細はふ不明だが霧江に体を乗っ取られ、交番に結界を張って警察官を二人射殺。
○考古学者 / 石倉民雄
★主題歌
「星月夜〜ルシファー第四楽章〜」(歌 / ALI PROJECT)
エンドロールで流れました。