
(マグマ、ゴア、未来、マモル、ガム、厚)
「マグマ大使」というと何と言っても実写版、テレビSF特撮作品として初のカラー作品である名作を思い出しますが、1992年にバンダイビジュアルから発売されたアニメ作品があります。LDで出ていることは知っていましたが、鑑賞する機会は全くなくこのたのネット配信があってやっとみることができました。
原作はもちろん手塚治虫、監督はうえだひでひでと、音楽は渡辺俊幸、日本コロムビアが音楽を製作、手塚プロダクションとバンダイビジュアルの製作・発売。1992〜1993、30分1話完結、全13話。
基本キャラクターは原作の通りであるが、設定はかなり実写版とは異なり、いわゆる怪獣は登場しない。殊に日本政府が裏でゴアと取引を行い、ゴアに拠点を提供したり、情報を交わしたりすることで経済発展という利を得たりしており、そのゴアに敵対するマグマ大使を国家が攻撃するというような場面も見られる。またマグマ大使は実写版のマグマほどに無敵のヒーローではなくて、ロケット人間という生命体として描かれているところもおもしろい。
復活したゴアの手下によって、マグマを蘇らせる一族である飛鳥父・娘が狙われる。新聞記者である村上厚は飛鳥文明の友人で、彼から話があると呼び出されるが、ゴアの手下・鬼たちの方が先に文明と遭遇して文明を亡き者をする。娘の飛鳥未来は父の意志、自らの使命に覚醒して自分の命と引き替えにマグマ大使を蘇らせる。村上厚の息子マモルは未来の命を奪って蘇ったマグマを恨むが、アースと邂逅してやがて真の地球を愛する心に目覚めていく。終盤ではマグマ大使が死に、人間モドキが闊歩する地球で再びマグマが蘇って戦う姿に、マモルたちも決意を新たにする。

(マモル、マグマ、ガム、モル)