2013年04月06日

「声優である前に俳優である」



 以前山寺宏一さんが苦言を呈していたが、アニメ作品ことに劇場用作品で多くの俳優さんを声の演者に使って、どちらかというと客寄せとしか思えない様な今ひとつな出来のものが多い。声優をやったことのない俳優さんが声を当てると何か違和感がぬぐえない。もちろん抜擢された俳優さんは懸命にやっているのでそれに対して文句はないのだけれど。僕の記憶の中で声優デビューで見事に演じたのは「屍姫」のヒロイン星村眞姫那を演じた秋山奈々さんくらいか。やっぱり違和感があったのだけれど、そのしゃべり口がどことなく味があって、アニメ独特の眞姫那のしゃべりになっていた。原作ファンには不評なようですが。
 ところが逆に、演技をきわめてくると俳優さんの演技力はすごいものです。声だけで人を魅了できる。故・納谷悟朗さんは「声優である前に俳優である」と“声優”という言葉を嫌ったことで有名ですが、納谷悟朗さんのおっしゃる通りなんですね。俳優さんをたくさん起用したジプリの作品は余り見る気がしないのですが、「魔女の宅急便」で老婦人を演じた加藤治子さん、「もののけ姫」の母様(モロの君)を演じた美輪明宏 さんは流石だなと思いました。声優である前に俳優であるとはこういうことなのでしょう。
 先日「BLOOD THE LAST VAMPIRE」を見ることができました。この作品は「BLOOD+」「BLOOD-C」に続くシリーズの基にになった作品で、小夜、ジョージ、翼手などが登場し、小夜が刀を以て翼手を退治するという、「BLOOD+」の作品のを形成しています。作品についてはまた改めて取り上げますが、この作品で小夜の声を演じたのは工藤夕貴さん。若き時から精進してアメリカブロードウェイで活躍するまでに至ったその実力はさすが本物で、舞台は横田、アメリカ軍基地の中でアメリカからの指示で動く小夜はいかにも沖縄人らしい風貌、英語と日本語を、どちらが母国語かという程に操って、言葉少ななキャラクターでしたが尊敬に値する演技でした。
posted by KAZU at 14:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 声優さん