2012年08月30日

「BLOOD+」(7)



★主題歌
 使用された主題歌はオープニング4曲とエンディング4曲。1クールごとに変更されている。僕はいつも書いていることですが、1クールでの変更は早すぎる。ところがどの曲も良い楽曲ばかりでインパクトが強いせいか鮮明に覚えている。アーチストも全部違うという見事なプロデュースでイメージもかぶらない。

・「青空のナミダ」(1〜13話)
作詞:高橋瞳、渡辺なつみ / 作曲:田中秀典 / 編曲:安原兵衛 / 歌:高橋瞳
 最初のオープニング。小夜のベトナムでの暴走を主題にした非常に陰鬱なオープニング映像だが、曲の方は希望に満ちた曲。やはり最初の曲ということで一番印象が強い。

・「SEASON'S CALL」(14〜25話)
作詞・歌:HYDE / 作曲:KAZ / 編曲:KAZ、HYDE
 二番目のオープニング。

・「Colors of the Heart」(26〜38話)
作詞:TAKUYA∞、Alice ice / 作曲:TAKUYA∞ / 編曲:UVERworld、平出悟 / 歌:UVERworld
 三番目のオープニング。

・「雷音」(39〜50話)
作詞・作曲・編曲・歌:ジン
 4番目のオープニング。前の3曲のオープニング映像がいずれも個性的で一般的なアニメのオープニングパターンではなかったが、ここに来てメインキャラクターを登場させて、最後に主人公側のメインキャラを1フレームで記念撮影的にパチリと収めるオーソドックスな形。これが意外と新鮮にうつった。

・「語り継ぐこと」(1〜13、50話)
作詞:HUSSY_R / 作曲:田鹿祐一 / 編曲:常田真太郎(スキマスイッチ) / 歌:元ちとせ
 最初のエンディング。スローテンポで温かな曲。ストーリーの最初の小夜が持つ不安や焦りというマイナス面を温かく包み込んで癒していく。この曲もやはり最初の曲ということで印象が強い。最終話のエンディングに使用されたのもうなずける一曲。

「CRY NO MORE」(14〜25話)
作詞:康珍化 / 作曲:Lensei / 編曲:河野伸 / 歌:中島美嘉
 二番目のエンディング。

「This Love」(26〜38話)
作詞・作曲・歌:アンジェラ・アキ / 編曲:松岡モトキ & アンジェラ・アキ
 三番目のエンディング。初めて聞いた時にピアノの伴奏と声にぶっ飛んだ曲。さすがアンジェラ・アキさん、彼女が歌っているとは知らなかったがその実力が伝わってきます。8曲中一番の名曲。

「Brand New Map」(39〜49話)
作詞:立田野純 / 作曲:和田昌哉 / 編曲:Jin Nakamura、和田昌哉 / 歌:K
 四番目のエンディング。
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2012年08月27日

「BLOOD+」(6)



 キャラクター&キャストのつづき。ディーヴァ側のサブキャラクター他を。

・ヴァン・アルジャーノ / 諏訪部順一
 ソロモンの下でサンクフレシュ・ファルマシーのデルタ計画を担当、ソロモンが離反してからはサンクフレシュ・アメリカの最高経営責任者になる。ソロモンから重要機密を教えてもらえないことを妬み、アンシェルに気に入られるようにとの意図もあったのだろう、赤い盾からコリンズ博士とジュリアの引き抜きを画策して成功している。器の小さな人物で、結果的にアンシェルに利用されていただけ。最後はサンクフレシュとグラント長官の癒着問題で事件当時者として逮捕されている。

・モーゼス / 矢薙直樹
 シフのリーダー。右目の隠れる長い前髪の少年。アイスランドのキルベドの実験施設から仲間を率いて脱出し、小夜の血を求めて彼女を襲った。小夜の血が自分たちを救えないことを知ってからはディーヴァを狙って、小夜たちとも共闘したがソーンの発生したカルマンと共に太陽の光を浴びて消滅した。

・カルマン / 野島健児
 シフのメンバー。カイをねらったモーゼスのツメから彼をかばい、ソーンが前身を覆う前にモーゼスと共に太陽の光を浴びて掃滅した。

・イレーヌ / 豊口めぐみ
 シフのメンバー。「サイボーグ009」の003の如く研ぎ澄まされた感覚で小夜の居場所を見つけることができる。カイと出会い友達になるも、ソーンが発生。カイの仲介で小夜の血を受けるが結晶化して果てる。短い期間しか登場しないキャラクターですが、人気が高いようですね。

・ルルゥ / 斎藤千和
 シフのメンバー。紫色の髪に大きな目の少女。モーゼスとカルマンと共に小夜と共闘したが、二人が死亡してからはカイ達と行動を共にする。ジュリアの研究によりソーンの発生を抑えることができたため最後まで生き残った。

・グラント / 西前忠久
 現役のアメリカ国防長官。アンシェルと裏で密接な関係を持つが、行く末を案じて暗殺を企てた。当然通常の兵器で翼手であるアンシェルを殺すことはできずに失敗した。最後はオペラハウスを爆撃させて翼手を殲滅し、保身を図ったが、サンクフレシュとの癒着が公になった。
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2012年08月26日

「BLOOD+」(5)



キャラクター&キャストの続きを。今回は味方側のサブキャラを。

・金城香里(きんじょうかおり) / 門脇舞
 コザ商業高校の生徒で陸上部所属、小夜の親友。

・謝花真央(じゃはなまお) / 小清水亜美
 コザ商業高校の生徒。カイに憧れる少女。カイが失踪した後、ヤクザの父親の金を持ちだし岡村と共にカイを追う。カイと再会した後は岡村と共に赤い盾の活動に協力しながら過ごす。後日談ではまたもや岡村に同行して中東へ渡るとのとこ。誰よりも成長したのはこの娘かもしれない。

・岡村昭宏(おかむら あきひろ) / 伊藤健太郎
 琉球毎日新聞の記者。30年前に戦場カメラマンであった父親が撮影した小夜の写真を発見、謝花真央のカイ追跡行に協力する形で旅立つ。後に赤い盾に協力、地味ながら重要な役割を担ったサブキャラ。

・初代ジョエル・ゴルトシュミット / 飯田和平
 フランスの富豪。世界各地の動植物を集めて標本作製、実験を繰り返した。アイスランドで発見された翼手のミイラの解剖を行い、胎内から繭を取り出した。1883年の自分の誕生日にディーヴァに殺される。

・ミン / 門脇舞
 ベトナムで小夜が潜入した「リセ・ドゥ・サンクフレシュ」の学生。小夜のルームメイト。

・Ms.リー / 一城みゆ希
 リセ・ドゥ・サンクフレシュの教師。

・グレイ / 菅生隆之
 デヴィッドの元教官。現在はイギリスロンドン郊外で戦争孤児を育てている。
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2012年08月24日

「BLOOD+」(4)



 キャラクター&キャストの続きを。今回は敵側。

・ディーヴァ / 矢島晶子
 小夜の双子の妹、もう一人の翼手の女王。初代ジョエルによって実験体として塔に幽閉され名も与えられなかった。塔から解放した小夜が「ディーヴァ」という歌姫の名を与える。ジョエルの関係者を悉く殺害して逃走し、アンシェルを初めとしてシュヴァリエの数を増やした。リクの血を食い、更に強姦、彼との間に子をもうけ、リクに擬態した。最後は小夜に倒される。

・アンシェル・ゴールドスミス / 中田譲治
 ディーヴァのシュヴァリエで、シュヴァリエを統率する長兄。元は初代ジョエルの助手であり、ディーヴァの世話係。ハジに小夜の剣で止めを刺されて死亡。

・ソロモン・ゴールドスミス / 辻谷耕史
 ディーヴァのシュヴァリエ。アンシェルの弟として、サンクフレシュ・ファルマシーの最高経営責任者に就任し、わずか5年で世界的な企業に成長せしめたと語られている。リセのダンスパーティで小夜と踊ったことがきっかけとなり、最後にはアンシェル、ディーヴァを裏切って、小夜を守る側に着く。ジェイムズと小夜の最後の決戦時にジェイムズに奪われた小夜の剣が胸をかすめ、結果的にその傷から結晶化して果てる。

・カール / 佐々木望
 ディーヴァのシュヴァリエ。ベトナムの全寮制女学校「リセ・ドゥ・サンクフレシュ」の理事。サンクフレシュ・ファルマシーのベトナム工場長。アンシェルらによって無理矢理シュヴァリエにされ、実験を施されてきた。愛するディーヴァと共に赤い盾の本部に乗り込んだが、ディーヴァには愛されず、小夜に執着し、度々襲いかかったが小夜に破れ結晶化して果てた。

・ジェイムズ / 大川透
 ディーヴァのシュヴァリエ。アメリカ海軍の原子力空母の副艦長、中佐。非常に頑固な性格だが、実力はしばしばサジや小夜を凌ぎ、何度も追い詰めておきながらネイサンやソロモンに邪魔されて小夜に止めを刺せなかった。結晶化が前身に回る前にネイサンに救出され、コープスコーズの体を移植して復活したが、ディーヴァに嫌われ独断で赤い盾のニューヨークのアジトを急襲するもソーンの発生、ソロモンの加勢もあって小夜に敗れる。

・ネイサン・マーラー / 藤原啓治
 ディーヴァ側のシュヴァリエ。ニューヨーク・メトロポリタンオペラハウスのプロデューサーで、ディーヴァのプロデュースを担当する。オカマ言葉で喋り、最初は「ネエサン」と呼ばれているとマジで思っていた。実は相当な実力者であることは中盤から再々見られ、ドスのきいた低い声で話す時はアンシェルに対しても大きな威圧感を発した。人間体のまま翼手化したジェイムズを止めたりその実力は計り知れない。戦闘には積極参加せず傍観者に徹した。正体は小夜とディーヴァの母親のシュヴァリエ。出産した女王の血はもう一方の女王を死に追いやることができないことをディーヴァに語らず、ディーヴァの敗北を黙認した。最後は小夜に殺してくれと頼み、小夜も応じて斬り捨てた。しかし後日談でグラント長官を追及するマスコミの中に姿を見せる。小夜とディーヴァの母親のシュヴァリエであるならば小夜の血では死なないのであろうことは想像できる。
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2012年08月23日

「BLOOD+」(3)



★キャラクター&キャスト
 キャラクターは多いですが、4クールの作品だけあって、名前が混同したりすることはないです。ここらあたりが4クール作品の強み。各キャラクターも詳細に描かれています。

・音無小夜(おとなしさや) / 喜多村英梨
 本作の主人公。翼手の女王の一人であり、宮城ジョージの養女、カイ・リクの義兄弟。コザ商業高校の陸上部に所属。その血はもう一人の女王ディーヴァを葬る唯一の武器となる。ディーヴァを解放したことで多くの人の血を流したため、ディーヴァ殺して戦いを終わらせることに自らの命をかける。

・ハジ / 小西克幸、進藤尚美(少年期)
 小夜のシュヴァリエ。小夜の交配相手として選ばれ連れてこられた少年。ジョエルの誕生日のプレゼントとして小夜に命ぜられて崖の花を取ろうとしたが転落してしまう。その時の大怪我で小夜から血を受けてシュヴァリエとなる。小夜がディーヴァを倒した後に小夜の命を止めることを約束している。

・宮城ジョージ(みやぐすくジョージ) / 大塚芳忠
 小夜・カイ・リクの養父。元アメリカ軍兵士。上官であった先代デヴィッドの遺言で小夜を預かり、宮城家の墓で休眠させていた。D67の投与を受け翼手化し始めたが小夜の血で人のまま逝く。

・宮城カイ(みやぐすくカイ) / 吉野裕行
 小夜の義兄。小夜と翼手の戦いに巻き込まれ、「ジョエルの日記」を読んで以降は赤い盾の戦いに与する。感情優先、見かけは成長したけど最後までガキだった。

・宮城リク(みやぐすくリク) / 矢島晶子
 小夜の義弟。カイと共に小夜とディーヴァの戦いに巻き込まれ、動物園ではディーヴァに吸血されて瀕死の状態であったが、小夜の血を受けて命をとりとめシュバリエとなった。シュバリエとしての身体能力を発揮する間もなく、赤い盾本部でディーヴァに強姦された挙げ句、血を受けて結晶化して果てる。ディーヴァの子の父親。

・デヴィッド / 小杉十郎太
 「赤い盾」のメンバー。小夜をサポートするコード名「デヴィッド」を父から継いだ男。赤い盾の崩壊で一時生活が荒れるが、ジョエルやカイ、小夜との再会を通して再び翼手殲滅に立ち上がる。戦いの後はジュリアと結婚する。

・ルイス / 長嶝高士
 「赤い盾」のメンバーで、本名はチャーリー。元アメリカCIA。陽気で料理の得意な黒人。姿ににあわず戦闘能力も高く、情報収集にも長ける。

・ジョエル・ゴルトシュミット / 石田彰
 ゴルドシュミット家当主にして「赤い盾」の長官。ディーヴァの本部襲撃の折にカールの攻撃を受け車椅子での生活を余儀なくされる。若いが肝っ玉のすわった惚れ惚れする程度胸のある人物。カイなど足元にも及ばない大人。こういう人物になりたいものだ。

・ジュリア / 甲斐田裕子
 「赤い盾」のメンバー。メディカルスタッフであると共に研究者、沖縄では小夜の主治医。更にはデヴィッドの補佐もこなす女性。恩師コリンズ博士に強引に引き抜かれてディーヴァ側に着くが、終盤で赤い盾に復帰する。

・コリンズ博士 / 梅津秀行
 「赤い盾」の副長官で翼手研究の第一人者。ジュリアの恩師。翼手研究の成果を公にするという名誉欲をヴァン・アルジャーノにくすぐられて赤い盾をジュリアを連れて裏切る。終盤に自分よりもジュリアが評価されたことでジュリアを殺そうとするがデヴィッドに阻止される。それ以降は消息を絶つ。
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2012年08月21日

「BLOOD+」(2)



 「BLOOD+」は国・歴史・文化等々現実の世界の実情をそのままつぶさに表現している部分が多々ありますが、逆に独特の設定・用語も数多く出てきます。そんな中からいくつかを挙げてみたいと思います。

1) シュヴァリエ (Chevalier)
 ジョエル・ゴルトシュミットがフランス出身なので小夜とディーヴァにまつわる言葉にフランス語が使われている。chavalは「馬」、chevalierは転じて騎士。英語のknightと同じ意味を持つ言葉です。旧くは中世の騎士、後に貴族の称号としての騎士、貴婦人に付き添う人(ナイト)を表します。正に翼手の女王に付き添うナイト。女王の血を受ける(血分け)ことによって翼手となり、超人的な力を授かる。不老不死となり、人の血を食し、睡眠を必要としないなどの描写が見られる。血を受けた女王のではなくもう一方の女王と交わって子孫を残すことができるが、その血により結晶化して死滅する。小夜のシュヴァリエにはハジとリクが、ディーヴァのシュヴァリエにはアンシェル、ネイサン、ソロモン、カール、ジェイムズらがいた。終盤にネイサンが特別な存在であることが分かってくるが、小夜とディーヴァの母親のシュヴァリエとは驚き。もっとも断言していないし、描かれもせず、匂わしただけに過ぎないが。

2) サンク・フレシュ・ファルマシー (Cinq Flèches Pharmacie)
 5本の矢 ((cing=5、flèches=矢) という名を持つフランスの製薬会社。5本の矢を組み合わせたマークを使用している。ソロモンが最高経営責任者で、カールがベトナム支社の工場長。人を翼手化するD67を秘密裏に生産して食品に混合して将来、翼手に満たされた世界を作ろうとするアンシェルのデルタ計画を実行に移している。

3) D塩基
 翼手のDNAが持つ5つ目の塩基。高校で生物学を学んだ方なら周知の事実ですが、DNAにはA(アデニン)、G(グアニン)、T(チミン)、C(シトシン)の4つの塩基があって、3つの塩基の配列が特定のアミノ酸に対応しており、結果として特定のアミノ酸配列を持つタンパク質が合成されていきます。D塩基は人が翼手化する際に顕在化して人を翼手に変えていくと語られています。
地球上の生物のDNAは同じ解読方法によってタンパク質を合成していきます。塩基配列には方向があるので3つの塩基の組み合わせ(コード)は4×4×4=64通り。人を構成する基本アミノ酸は20種類なのでコードは既に余っていて予備が設定されているんですね。塩基が5種類になるとコードは5×5×5=125通り。これは余りに無駄が多い。たぶんD塩基を含むコードは特殊なアミノ酸に対応していて、翼手独特のタンパク質を合成するのでしょう。でも、ここで疑問が。D塩基が特定の時期にしか顕在化しないって?どういう仕組みなんでしょう。DNAが複製される時には対になるRNAがまず合成されます。塩基Aに対して塩基T(RNAではU(ウラシル))が、塩基Gに対して塩基Cが対応してRNAが作られRNAを鋳型にしてDNAが複製されるわけです。D塩基には何が対応するか。6つめの塩基は登場しないところをみるとD塩基にはD塩基が対応すると考えるのが妥当でしょうが果たしてどうなんでしょう。
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2012年08月20日

「BLOOD+」(1)



 「BLOOD+」は2005年から2006年にMBS・TBS系列で放映されたアクションアニメ。原作はProduction I.G・Aniplex、監督は藤咲淳一、音楽はマーク・マンシーナ、制作はProduction I.G、製作は毎日放送・Aniplex・Production I.G、全50話。
 劇場作品「BLOOD THE LAST VAMPIRE」から始まった基本コンセプトのみ同じで、設定もキャラクターもストーリーも全く異なる“BLOOD”。その中でも4クールのテレビ作品として設定、ストーリー、実際の土地柄や歴史・政治を忠実に反映させた完成度の高い作品。放映直後から年齢を問わず女性に人気で、10歳年下のブログ友達が熱く語っていたのが記憶に残っている。
 舞台は最初が沖縄、その後ベトナム、ロシア、フランス、イギリス、アメリカ(ニューヨーク)へと変えていく。ストーリー的にはフランスまでが前半、そこから1年の時間経過の後イギリスでの話へ移る。また小夜とディーヴァの出生の秘密、“翼手”とは何かを徐々に解きあかして行くストーリーは戦闘を外しても十分それだけでおもしろい。4クール作品ならではの詳細な描写も素晴らしい。
 19世紀にジョエル・ゴルトシュミットはアイスランドから入手した異形の生物のミイラを解剖、調査する。その腹部から取り出された二つの繭に偶然血を落としたことから、繭が活動を開始して二つの繭から二人の女児が生まれる。ジョエルは一人を小夜と名付け娘同然に育て、もう一人を実験用に塔に幽閉して育てる。十代半ばに成長した彼女たちは成長を止め時を止めてしまう。そして1883年のジョエルの誕生日の当日、小夜は幽閉されていた妹にディーヴァという名を付け解放し、ジョエルの誕生パーティで歌を披露するようにと約束するが、解放されたディーヴァはパーティの出席者をことごとく殺しジョエルの助手アンシェルと共に姿をくらます。ディーヴァが解放されて以降、世界に出没する怪物(翼手)とディーヴァを倒すためにジョエルの子孫が「赤い盾」と呼ばれる組織を結成する。時は流れて21世紀の沖縄市コザ、高校生の音無小夜は1年以前の記憶を失っていたが、養父・宮城ジョージと兄・カイ、弟・リクと過ごしていた。忘れ物を取りに夜の学校に入った小夜は翼手に襲われるが自らのシュヴァリエ・ハジに助けられ、翼手を斬り倒す。「赤い盾」の一員デヴィッドから、自らの血が翼手を倒すことのできる唯一無比の武器であることを聞かされ、翼手殲滅、ディーヴァ打倒の戦いの世界に足を踏み入れる。小夜の苦悩と戦いの日常を描く中で、翼手の秘密が語られていく。
 作中、最も好きなキャラクターはハジ。感情はあらわにせず、影のごとく小夜を支え守り助ける存在。ただひとつ残念なことは、最後に遠い過去に小夜と交わした約束を果たさなかったこと。約束は破っちゃいけない。ちゃんと果たしてほしかった。
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