
「デビルマン」(実写劇場版)は2004年に東映の配給で公開された特撮映画作品。原作は永井豪の漫画「デビルマン」で、監督は那須博之、脚本は那須真知子、音楽は安川午朗、製作は「デビルマン」製作委員会(東映、東映アニメーション、東映ビデオ、テレビ朝日、バンダイ、ラッドガー)、カラー、115分。
2004年に公開された実写版の「CASSHERN」と共に非常に評価の低かった作品。「CASSHERN」の方は海外では評価が高かったそうだから、見方の問題で作品として悪くはなかったのだろう。僕も十分楽しめたし、どうして評価が低かったのか疑問に思ったくらい。しかし、この「デビルマン」は確かに原作をかじった人間でないと筋が掴めないところが多々ある上に、感動的なシーンもなく、「えーっ、どうしてこの人が」と思うようなところで有名人が理由もなく登場しているのが何とも言えません。
「デビルマン」の漫画を完全実写による再現を試みたそうで、随所にCGを使って、デビルマンとシレーヌの空中戦が一番の見どころでしょうか。
飛鳥了の父親が南極で発見した超エネルギーは実は封印されていたデーモン族で、他の生物と合体してその力を発揮する生命体。了の父親はデーモンの封印を解いてしまい、事実に気づくがその時既に遅く、数多くのデーモンが研究所の職員と合体して人間界へちらばっていってしまっていた。了の友人、不動明はデーモン族の勇者アモンと合体して、人間の意識を持ったままのデーモン、デビルマンとなる。デーモンは凶暴な性格だが人に比べると弱い存在で、人はデーモンを狩ることで人間界を守ろうとする。しかし、強大な疑心暗鬼の心はデーモンだけでなく、デーモンと疑われた人間、更には人同士が信じる心を失って全世界規模の戦争に発展していく。人を守るため、牧村ミキを守るため、と自分を納得させた明だったが、牧村の両親とミキを暴徒に殺され、絶望と怒りの中で飛鳥了=サタンに戦いを挑む。
細かいところは原作とはことなりますが、大筋は原作通りですか。しかし状況の説明が全くなされないままストーリーが進行してしまうので意味がよくわかりません。スケールの大きな映像に目は楽しめますが何が言いたかったのかはちょっと掴みきれなかったです。
(つづく)