
「怪獣王ターガン」はハンナ・バーベラ・プロダクションが製作したアメリカのテレビアニメ作品で、日本では1969年にNET系列にて初放映されました。原題は「The Herculoids」で“Helacules”+“oids”でしょうから、ギリシアの英雄ヘラクレスをイメージしている命名だと思いますが、邦題の「怪獣王ターガン」は姿形から日本人に馴染みの深い「ターザン」をイメージしたのでしょうね。ハンナ・バーベラ作品の主題歌は短いながら秀作が多いですが、中でも「走れ!ターガン」は名曲だと思います。
ターガンはとある惑星に住む王で、人間は王と王妃と王子、父母子の三人のみ。後の登場キャラクターは配下に従える怪獣と、惑星を侵略しようと企む輩。ターガンはモンスターの住むこの惑星を治める王であり、侵略者に対してパチンコと盾で戦います。妻はマーミ、息子はケーン。オープニングで紹介されますが、部下の怪獣は岩でできた巨大な猿・リキラー、目と尾からビームを発するドラゴン・マリュー、インドサイのように鎧のような皮膚で覆われた10本足の恐竜・タングロー、不定形のアメーバ状生物のヒューヒュー(大)とポーポー(小)の全部で5体。それぞれがそれぞれの特長を生かした戦いをします。
キャストはターガンに浦野光、マーミに瀬能礼子、ケーンに沢井正延。リキラー・マリュー・タングローに立壁和也、ヒューヒューに緑川稔、ポーポーに加藤修。人間以外のものを演じると独特の味を出す立壁さんですが、若い頃から非人間の役をやっておられたんですね。ちなみに原作でのキャラクター名は日本のものとは全く異なります。
主題歌はオープニングに「怪獣王ターガン」。西田一作詞、宮内國郎作曲、歌はみすず児童合唱団。エンディングに「走れ!ターガン」。西田一作詞、宮内國郎作曲、歌は赤間寛・みすず児童合唱団。