
昨日、「市橋容疑者大阪で逮捕」のニュースが流れてテレビも新聞もそのニュースでもちきりの中で森繁久弥さんの訃報が流れて二度びっくりしました。森繁久弥さんはもうご高齢ですから亡くなっても不思議はないのですが、やはり名優、文化勲章受章者として昭和の顔のお一人であった方の訃報には驚かされます。
森繁久弥さんは芸歴がとてつもなく長いので、声優として声を当てたアニメキャラクターは少ないとはいうものの、全然ないわけではありません。最近の作品で有名なのは「もののけ姫」の乙事主(おっことぬし、イノシシの長です)でしょうか。ちょっと本題から外れますが「もののけ姫」は声優に俳優さんを多く起用していて何故???だったのですが、印象に残っているのはモロの美輪明宏さんだけ。乙事主が森繁久弥さんであることすら忘れてました。
さて本題、森繁久弥さんが声を当てた作品として最も有名なアニメ作品は1958年公開の劇場版「白蛇伝」です。アニメ史上に燦然と輝く日本初の総天然色長編カラーアニメ作品。全てのキャラクターを森繁久弥さんと宮城まり子さんのお二人が演じ分けたということですが、僕が見たのは小さい頃で、学校の映画鑑賞会か団地子供会の野外映画鑑賞会かだったと思いますが、そんな制作事情的なことは全然覚えていません。ただテレビ白黒時代であり、ものすごくきれいな色付きの映像が印象的でした。たぶんテレビでも放映されたのではないかと思います(二度見た記憶がありますから)。
物語は中国の「白蛇伝」を題材にした作品で、人と妖蛇との恋の物語です。本来は悲劇だそうですが、アニメでは白蛇が不死の能力を捧げて人になり、死んだ許仙を苦難を乗り越えた末に生き返らせて結ばれるというハッピーエンドになっています。文部省選定の名作、まだ見たことがないという方は是非鑑賞をお薦めします。ビデオ、DVD、さらに復刻DVDとソフトも入手可能なはず。
このアニメ史の名作をご紹介して森繁久弥さんの追悼記事とさせていただきたいと思います。
合掌