2009年11月18日

「キャプテン・スカーレット」



 「キャプテン・スカーレット」は1968年にTBS系列で放映されたSF特撮人形劇。イギリスのジェリー・アンダーソン傘下のCentury 21 Production による制作で原題は「Captain Scarlet and The Mysterons」、全32話。総指揮はもちろんジェリー・アンダーソンで、音楽はバリー・グレイが担当している。イギリスでも日本でも大人気だった「サンダーバード」は米国ではいまひとつだったそうで、よりアメリカ人好みの作品として企画されたそうだが、逆に日本では暗くて地味な映像で人気は今ひとつだった。ただ放送当時からプラモデルが大々的に発売されて、追跡戦闘車やパトロールカーは小遣いで買って作った覚えがある。ちなみにこの追跡戦闘車は素晴らしいデザインで、今何かでポンと使っても通用しそうなカッコイイものだった。
 設定と演出はやや複雑。舞台は21世紀後半、地球防衛機構スペクトラムが火星探査にあたって異星人ミステロンの施設を攻撃目的と間違って破壊してしまう。ミステロンは破壊されたものを復元して不滅にする力を持っており、破壊された施設を復元して、地球人に対して宣戦布告する。ミステロンはブラック大尉、キャプテン・スカーレットを殺して復元し手先として地球へ送り込む。キャプテン・スカーレットは戦闘中にブルー大尉に撃たれ塔から転落するが、そのショックで自我を取り戻し、スペクトラムの不死身の隊員としてミステロンと戦う。冒頭でミステロンがブラック大尉に指示を出したり、あるいは行動声明を出したりするが、その姿は描かれずにリング状の光として表現されているだけ。姿無き敵として謎めいた雰囲気を出している。そのせいかエピソードも大々的な戦闘よりも水面下の戦いといった秘密裏な作戦の描写が多かったように思う。
 印象的なのは場面切換。ティンパニーによる短いブリッジがが使用され、その時にスペクトラムのマークと前後の映像がフラッシュバックする独特の演出が用いられた。また通信に略号が用いられ「了解」には「SIG」が使用された。日本でも「緊急指令10-4・10-10」や「戦え!マイティジャック」などの例があるが「キャプテン・スカーレット」は早期の例。そして、女性隊員だけで構成されるエンジェル隊。「ギャラクシーエンジェル」とは全く異なり、白い制服をまとったパイロット達がエンジェルインターセプターに乗り込みスクランブル発進する。
 鮮明に覚えているエピソードはないが、何故か敵キャラのブラック大尉を一番よく覚えている。スペクトラム側が誤認して攻撃したのが戦闘の直接原因だけにミステロンを一方的に悪者扱いにはできないと思うが、このブラック大尉は何か悪の傀儡のような雰囲気だった。あとは華やかなエンジェル隊ですか。キャプテン・スカーレットも階級では大尉だと思うがタイトルが英語のままなので、日本語版でもそのまま英語の階級で呼ばれている。いつも瀕死の重傷を負うもののその不死身性故に救急隊は後回し、心配する民間人にブルー大尉が「キャプテン・スカーレットは不死身なんですよ」と冗談ぽく本当のことを言っていた。

☆キャラクター&キャスト
・キャプテン・スカーレット/中田浩二
・ホワイト大佐真木恭介
・ブルー大尉/羽佐間道夫
・グリーン少尉野沢那智
・マゼンタ大尉/広川太一郎
・グレイ大尉/森川公也
・オーカー大尉/浦野光
・ブラウン大尉/青野武
・Dr.フォーン/石原良
・コンチェルトエンジェル/来宮良子
・ファンタジーエンジェル/武藤礼子
・シンフォニーエンジェル/鈴木弘子
・キャロルエンジェル/向井真理子
・サリーエンジェル/増山江威子
・ミステロン/大木民夫
・ブラック大尉/加藤精三
・ナレーター/城達也

 主題歌は「キャプテン・スカーレット」で東北新社企画部作詞、小野崎孝輔作曲、歌は西六郷少年合唱団、劇団ひまわり。本編の印象とは異なる明るい歌声。

☆参考サイト(英語サイトです)
http://captainscarlet2068.tripod.com/index.html
キャラクター名、特にエンジェル隊は日本名と異なるので注意。
posted by KAZU at 18:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 特撮

2009年11月17日

「Super scription of data」



 「ひぐらしのなく頃に礼」のオープニングテーマ。主題歌は本編の内容、進行状況、オープニング映像との嚙み合いなども大きく影響するということもあり、ある程度聞き込まないと意図するところがつかめないということもあります。そういう意味で短編のOVAの場合は、せっかく良い楽曲が使われていてもなかなかヒット作になることは少ないです。
 この曲も単純に作品を前から一度ずつ見ていけばわずか5回しか聞くことができない訳で、「賽殺し編」の最終話に至ってやっとオープニング映像の意味が解けてくるだけにちょっともったいない気もします。繰り返し聞く内に気に入ったのでCDを購入。


教えましょうか?
その代り誰にも言わない約束してね
指切りげんまん 嘘 ついたら針千本

・・・・・・・・

めくるめく輪廻は プリズムの剣で断ち切られて
悲しみのカケラは もうどこにも無い
Super scription of data

(作詞:島みやえい子、作曲・編曲:高瀬一矢)
posted by KAZU at 14:13| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション

2009年11月15日

サザエさん放送40周年スペシャル

 今日の「サザエさん」は放送40周年スペシャルだそうで、冒頭でサザエさんが「昭和45年にサザエさんたちが大阪万博を訪ねたエピソード」を放送するとか言ってました。残念ながらそのあと出かける用事があって見ることはできなかったのですが、
「タラちゃんも行ったのなら、タラちゃんは今40歳やで」
と言うと、すかさず息子が
「ほんなら波平はそろそろ死んでる歳やで」
そこでみんな大爆笑でした。
「サザエさん」というと原作は漫画ですが、アニメよりも実写映画・ドラマ化された方が先です。僕もアニメよりも1965年から始まった江利チエミさん主演、川崎敬三さんがマスオを演じたテレビドラマの方が印象が強いです。確かこのサザエさんには子供はいなかったですね。上原ゆかりさんがワカメを演じてました。
posted by KAZU at 21:33| Comment(0) | TrackBack(0) | Journal

2009年11月12日

「アンインストール」

 「アニメ主題歌は映像と共にある」というのが僕の持論なんですが、一度聴いただけでガーンと心に響いてきたアニメ主題歌に「ぼくらの」のオープニング「アンインストール」があります。全く予備知識なしでこの曲を聞いて引き込まれ、アニメの設定・世界観を知ってから更に聞き惚れてしまった曲です。メロディもそうですが歌詞が実に作品の世界観と一致しておりお見事。作詞・作曲・歌唱の石川智晶の名を一躍アニメファンに知らしめた名曲です。
 残念ながら「ぼくらの」は未だ鑑賞していませんが、そのストーリーから言ってもアニメの方も十分期待できるものと思っています。

「アンインストール」(作詞・作曲:石川智晶、編曲:西田マサラ、歌:石川智晶)

posted by KAZU at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション

2009年11月11日

「白蛇伝」



 昨日、「市橋容疑者大阪で逮捕」のニュースが流れてテレビも新聞もそのニュースでもちきりの中で森繁久弥さんの訃報が流れて二度びっくりしました。森繁久弥さんはもうご高齢ですから亡くなっても不思議はないのですが、やはり名優、文化勲章受章者として昭和の顔のお一人であった方の訃報には驚かされます。
 森繁久弥さんは芸歴がとてつもなく長いので、声優として声を当てたアニメキャラクターは少ないとはいうものの、全然ないわけではありません。最近の作品で有名なのは「もののけ姫」の乙事主(おっことぬし、イノシシの長です)でしょうか。ちょっと本題から外れますが「もののけ姫」は声優に俳優さんを多く起用していて何故???だったのですが、印象に残っているのはモロの美輪明宏さんだけ。乙事主が森繁久弥さんであることすら忘れてました。
 さて本題、森繁久弥さんが声を当てた作品として最も有名なアニメ作品は1958年公開の劇場版「白蛇伝」です。アニメ史上に燦然と輝く日本初の総天然色長編カラーアニメ作品。全てのキャラクターを森繁久弥さんと宮城まり子さんのお二人が演じ分けたということですが、僕が見たのは小さい頃で、学校の映画鑑賞会か団地子供会の野外映画鑑賞会かだったと思いますが、そんな制作事情的なことは全然覚えていません。ただテレビ白黒時代であり、ものすごくきれいな色付きの映像が印象的でした。たぶんテレビでも放映されたのではないかと思います(二度見た記憶がありますから)。
 物語は中国の「白蛇伝」を題材にした作品で、人と妖蛇との恋の物語です。本来は悲劇だそうですが、アニメでは白蛇が不死の能力を捧げて人になり、死んだ許仙を苦難を乗り越えた末に生き返らせて結ばれるというハッピーエンドになっています。文部省選定の名作、まだ見たことがないという方は是非鑑賞をお薦めします。ビデオ、DVD、さらに復刻DVDとソフトも入手可能なはず。
 このアニメ史の名作をご紹介して森繁久弥さんの追悼記事とさせていただきたいと思います。
合掌
posted by KAZU at 14:11| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション

2009年11月09日

久石譲さん



 先日、音楽家の久石譲さんが紫綬褒章を受章されました。ピアニストとしても演奏を続けておられる久石譲さんですが、作曲家・編曲家としての方が有名ですね。アニメ作品では当ブログでも何度かご紹介していますが、宮崎駿監督の長編アニメ作品では音楽を担当されており、中でも「風の谷のナウシカ」の音楽は有名です。サントラ盤「はるかな地へ…」には久石譲さんの手書きの楽譜の一部がプリントされています。
 テレビアニメでも音楽を担当されていますが、最初は本名の藤澤守名義でのクレジットだそうで、アニメ音楽にずっと注目してきた僕も全然知りませんでした。僕がよく覚えているものでは、「愛してナイト」と「さすがの猿飛」ですね。先日ご紹介した「ふたり鷹」の音楽も久石譲さんの担当です。本編の音楽担当者が主題歌を手がけるケースは案外少なくて、主題歌の編曲を担当することは多いものです。「さすがの猿飛」では“忍豚”の歌う「忍豚レゲエ」は久石さんの作曲です。
 これからもアニメ作品にすばらしい“音”を残して行ってほしいと思います。
posted by KAZU at 21:21| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション

2009年11月08日

「School Days」



 「しゅごキャラ!!どきっ」の最後のオープニングテーマ。Bouno!のオープニングに比べると、編曲がおとなしいけれど元気の出る歌。マーチ風の編曲と歌詞が楽しい。

月曜日はみんなに会えるから好き
フツーでフツーじゃないシアワセ
昼休みはロイヤルガーデンでお茶
秘密のはなし 教えてあげる

月曜日に学校に行くのが待ち遠しいという気持ちがいいですね。川上夏季作詞、BOUNCEBACK作曲、日比野裕史編曲、歌はガーディアンズ4。9月のリリースでしたがなかなかフルコーラスで聞く機会がなくて、今回はダウンロードで購入。

金曜日は みんながソワソワしてる
ステキなことあるかな週末
放課後には ロイヤルガーデンに来て
夕日の中を いっしょに帰ろう
posted by KAZU at 11:13| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション