
先日、山城新伍さんのことを書いた折に少しこの作品について触れましたが、視聴したことがありませんでした。調べてみると“ようつべ”にアップされていたので早速視聴。僕は漫画を読みませんが小学館の「ビックコミックオリジナル」に連載されており、何度か散髪屋の順番待ちの時に読んだことがあります。今回アニメ作品を見てみましたが、このアニメも断片的に見たような気がします。
「浮浪雲」(はぐれぐも)は1982年東映にて公開された時代劇アニメーション作品。原作はジョージ秋山氏の漫画作品で「ビッグコミックオリジナル」に長期にわたって連載されているロングラン作品。監督は真崎守、脚本は大和屋竺、音楽担当が横山菁児、制作は東映動画、マッドハウス。
舞台は幕末の品川、主人公の雲は元武士で今は品川宿の問屋「夢屋」のお頭であるが、無類の女好きで、仕事には精を出さず酒と女に手を出す生活。ひょうひょうと自由気ままに生きる男ながら、剣の達人で天秤のようにかついだ両刃の仕込み杖から繰り出す剣と、人並み外れた運動能力で相手をたたき伏せる力を持っている。幕末の志士、坂本龍馬や新撰組の動きを描きながら雲と息子の新之助の生き方を描いた作品。劇画調ではなくて漫画調ながら奥の深いテーマを描いていて時代劇好きにはおもしろいと思う。
キャストは主人公・浮浪雲に俳優の山城新伍さん。軽い感じの口調が雲の雰囲気にピッタリ合っている。雲の妻・お亀にこれまた俳優の熊谷真実さん。雲の息子・新之助に加瀬悦孝、娘のお花に白石冬美。お花は幼くて台詞らしき言葉を言わないながら、白石さんの演技のすばらしさ、実にかわいい。新之助の通う塾の先生、渋沢先生に八奈見乗児、「夢屋」の番頭・欲次郎に雨森雅司。歴史の通り暗殺されてしまう坂本竜馬に井上真樹夫。新撰組の刺客の頭・一文字兵庫に古谷徹。
主題歌はオープニングに「いとしのファニー」で、実際はプロローグがあってから歌が挿入されている。作詞は竜真知子、作曲は越部信義、歌は吉田日出子。エンディングは「夢色ララバイ」でオープニングと同じく、竜真知子作詞、越部信義作曲、吉田日出子歌唱。