
物語の核心部分を描くのは「祭囃子し編」。ここまでのエピソードは圭一が転校してきた後を描いており、以前の事はあくまで回想または登場人物の話としてしか描かれていなかった。「雛見沢症候群」は未知の病として設定されているが、それ以外の部分は三四の意志によって起こされた人為的な事件として解決してしまっている点は推理小説を見るようで、神秘的なものを求めていた視聴者にとっては落胆する内容、賛否の分かれるところ。最終話で無限ループを打ち破り梨花と羽入は7月1日を迎える。ここですんなり終わっていれば良いものを、今度は成長した梨花が両親の生きている時代の三四に出会うシーンを描いているため、更なる時間のループが存在するような予感を残して終わっている。主人公は梨花だが主題は三四の生きざまの方にあるのだろうか。
主題歌はオープニングに「奈落の花」。作詞は島みやえい子、作曲は中沢伴行、編曲は中沢伴行・尾崎武士、歌は第1期引き続いて島みやえい子。第1期の「ひぐらしのなく頃に」の雰囲気を意識して引き継いだのか、似た曲想を持つ。ただ「ひぐらしのなく頃に」が衝撃的な印象を与えた分、インパクトに欠ける気がする。オープニング映像ははっきりと主人・古手梨花を中心に描かれている。物語の進行で少し映像に手が入っており、「祭囃子し編」では最後に実体化した羽入が登場しているのが一番大きな違い。エンディングは「対象a」(たいしょうアー)。interface作詞、inazawa作・編曲、歌はanNina。最終回では物語の最後のシーンと共に流れる。