
かなり前に主題歌の「My Sweet Heart」をご紹介したことがありますが、先日ふと思い出して藤原ざくろをアップしたので、今日は本編の方を。「東京ミュウミュウ」は2002年にテレビ東京系列で放映された美少女戦隊もの。5人の少女たちがエイリアン相手に戦うという作品で、この設定の先輩格は何と言っても「セーラームーン」ですが、まだ「東京ミュウミュウ」放映当時はそんなに和が多くありませんでした。この作品の後番組となる「ぴちぴちピッチ」は大人気となり続編まで放送されました。僕は今振り返って見て、「東京ミュウミュウ」の方が好きですね。原作・原案は講談社、まんがは征海未亜、シナリオは吉田玲子、監督は阿部記之、アニメ制作はぴえろ、製作はテレビ愛知、we've、東急エージェンシー、全52話。
エイリアンが地球の動物に寄生して生物兵器(キメラアニマ)に変えようとしていることに対抗して白金博士はレッド・データ・アニマルの遺伝子を使った「μプロジェクト」を進める。父の遺志を継いだ青年・白金稜は白金博士の助手赤坂圭一郎と共に「μプロジェクト」を進めていたが、突然起こった地震が原因でレッド・データ・アニマルのDNAが5人の少女に打ち込まれてしまう。イリオモテヤマネコの遺伝子を打ち込まれた桃宮いちごは同級生の青山雅也とのデートの途中で地震に遭い、以来ネコと一体化した感覚にとらわれてしまう。ある日ネズミのキメラアニマに襲われ、変身したのを機に白金に経緯を知らされ正義の生物兵器「東京ミュウミュウ」として戦うことになる。そして残りの4人の仲間、藍沢みんと、碧川れたす、黄歩鈴、藤原ざくろを見つけていく。「東京ミュウミュウ」の本拠地は「カフェミュウミュウ」で5人はここでウェイトレスとして働きながら、白金たちの指示を待つ。
この作品の魅力はかなり派手な変身シーンと必殺技、イメージカラーの変化、最終回間際の「聖闘士星矢」ばりの熱い演出。中でも主人公の桃宮いちごと藤原ざくろのキャラと戦闘シーンはなかなかで、今放映中の美少女戦隊ものと比べても引けを取りません。最終回「地球の未来に、ご奉仕するにゃん! 」ではエイリアンを倒し、能力を使い果たして変身できなくなり終わるかと思われましたが、それは一時的で再び変身能力を取り戻し、新たな敵の出現で白金の「東京ミュウミュウ、出動」の命令の下、5人が出動するシーンで終わっています。“またいつか”の最後のテロップで続編の可能性もほのめかされていましたが、残念ながら人気が今ひとつで、「東京ミュウミュウ」復活の兆候は全くありません。
ストーリー上の特徴としておもしろいのは、敵・エイリアンとミュウミュウたちの関係。エイリアンの首領ディープブルーもそうですが、幹部であるキッシュ、タルト、パイもある時はミュウミュウ達を仲間になれと誘惑し、ある時は助け、キッシュに至ってはいちごを助けるために仲間にも攻撃を加えてます。最終回間近ではエイリアンたちも目的のために統一した行動を取っているとは思えない展開で、二転、三転しています。最後の勝利は身を張って消滅を防いだパイとキッシュの協力があったからこそ。