「ウルトラQ」は一話完結の物語でシリーズを通した敵というようなものは存在しません。相手は怪獣だったり巨大生物だったり、宇宙生物だったり、そして異星人のこともあります。そして第21話「宇宙指令774」ではキール星人の送り込んだ怪獣ボスタングが登場します。宇宙の平和を守るために地球にやってきたルパーク星人のゼミの協力でボスタングを倒すストーリーですが、その凶元であるキール星人は全く姿を見せません。一方ルパーク星人ゼミは中央図書館の職員一条貴世美を名乗っており、異形ではなく全くヒトの姿をしていました。
長らくキール星人は名のみの異星人で姿は設定されていなかったのですが、「ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY」ではキール星人のレイオニクス・グランデが登場、ヒューマノイド系の異星人としてキール星人の実体が作品に姿を見せることになります。「ウルトラQ」では一方的に侵略怪獣を送り込むなど好戦的な性格のみを匂わせる存在で不気味さ、謎めいたところがあったのですが、グランデが好戦的・実力派であることは認めますが、余りにいい加減な性格でちょっとキール星人のイメージが壊れてがっかりでした。