2008年05月24日

「ンダモシテX」



 「ウルトラマンダイナ」からもうひとつエピソードを。第48話「ンダモシテX」。最終章に入る前の最後のエピソードになる。ゲストがハヤテ隊長の京本政樹、地球人になりきって生活するチャダビン星人に赤井英和、その妻にいとうまい子と豪華で、スーパーGUTSやウルトラマンダイナは影が薄い。京本政樹さんと赤井英和さんのコメディ的演技とどことなく間の抜けたシリアスな演技が相まって独特の雰囲気を醸しだしている。もっとも唐突に怪獣が出現するところは気にくわないのだが、あれはどうにかならんのか。
 地球に侵入したチャダビン星人は上からの命令で地球には高等生命体は存在しないと聞かされており、惑星破壊兵器ンダモシテXの実験を行おうとする。ところがたまたま通りかかったムサシ・ホウサク(赤井英和)はチャダビン星人に気づき、驚いた双方がパニックになって走り回る中、ムサシはチャダビン星人の宇宙船に触れてしまう。宇宙船は機密保持のため異星人が触れると自爆するようになっていたため、ムサシは爆発に巻き込まれて死亡する。ムサシの声と爆音に気づいたムサシの妻・ヒサコと娘のナミが探しにやってくる。ムサシを死なせてしまい且つ宇宙船を失い帰る術を失ったチャダビン星人は自らの姿を捨ててムサシになりきり、ヒサコ、ナミのために共に暮らす決意をする。
 そんなある日、地底怪獣モゲドンがンダモシテXを飲み込み、それが喉に引っかかって大暴れを始める。ムサシ(チャダビン星人)はスーパーGUTSの攻撃にンダモシテXが爆発しては大変と、現地作戦本部に訴えに乗り込んだところをTPCコスモアドベンチャー隊のハヤテ隊長にだ捕される。TPC本部で事情を聞いたヒビキ隊長はムサシを信じハヤテ隊長とともにモゲドンの体内に入ってンダモシテXを取り出す作業を任せる。ところがモゲドンが麻酔で倒れた際のショックでンダモシテXの起爆装置のスイッチが入ってしまっていた。起爆装置の解除を行うムサシ。彼は上から非常事態の際は起爆装置の青のケーブルを切るようにと言われていた。これまで数々の惑星を爆破してきたチャダビン星人のやり口を見てきたハヤテは「それはお前を自爆させるためじゃないのか」と言う。ムサシは熟考の末、赤のケーブルを切り起爆装置を止め、モゲドンのくしゃみと共に脱出してミッションを成功させる。惑星破壊兵器の起爆装置が前時代的機械装置であるところも奥ゆかしい。
 事態収拾の後、連行されることを覚悟したムサシ。ヒサコは既にムサシの正体についてはわかっていた様子。ハヤテは「またチャダビン星人を逃がしてしまった」と知らぬふりをして去っていく。近くにあったムサシの勤める花火会社の工場を無事に守り抜いたことで社長はムサシを3階級特進で部長に昇格させる。エンディングでは親子三人で花火を見る姿があった。いい話です、更にちょっぴりコミカルでシリアスなところが京本・赤井のコンビです。
 妻のヒサコを演じたのはいとうまい子さん。1983年デビューの元アイドル歌手・伊藤麻衣子さんですね。放映が1997年の夏で今から10年ほど前、30代前半、アイドル時代と顔が変わらない。ちなみに年は僕よりお若いですが、誕生日が同じなんですよ。
posted by KAZU at 14:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 特撮