2007年08月27日

冷戦時代のアニメ〜エイトマン〜

 原作や設定に米ソ冷戦時代の影響を色濃く残したアニメ作品は多い。「サイボーグ009」なども表立っては表現してはいないけれど、その影響を感じることができる。特にモノクロ時代の作品は時代的にもそうだと思う。 「エイトマン」もそういう作品のひとつ。原作ではアメリカ合衆国とソビエト連邦とはっきり表現されているそうだが、アニメではアマルコ共和国とソラリア連邦に書き換えられている。



 エイトマンの製作者である谷方位博士はアマルコ共和国の軍事科学研究所でスーパーロボット08号を作るが、軍事目的のために使用されることを嫌い、08号と共に日本に亡命した。一方エイトマンの宿敵ナイト・デーモン博士はソラリア連邦の科学者であり、スパイ。谷博士の研究を奪いスーパーロボットを大量生産してロボット軍団を作ろうと画策する。しかし、何度も失敗を重ねる内にエイトマンを捕らえることそのものに執念を燃やすようになる。さらにはアリューシャン島に基地を置くギャング連合にも加わって様々な武器を開発する。数基の爆発で地球を壊滅させる核爆弾なども作っている。「そんな武器は意味がないのでは」という問いに「もっていることが脅威となり敵を封じることになるのだ」と答えているが、これこそが冷戦時代の核保有の背景を写していると思う。
 最終回で谷博士は「他人を思いやる温かい心を持つことだけが、我々が生き延びる唯一の道であると信じる」と結んでいるのだが、二大大国の争いを解く方法は結局は「思いやりの心」であるということ。これが40年以上前に放映されたアニメだということに今更ながら驚かされる。

posted by KAZU at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション