2007年04月30日

星の王子さま

 今また、サン・テグジュペリの「星の王子さま」が巷で話題にのぼっていますね。展覧会やグッズの販売も。「湘南通い」の一陽さんのところでも「星の王子さま展」の話とお人形を見ました。アニメ版「星の王子さまプチ・プランス」については随分前にご紹介しましたが、この作品にはオープニングナレーションがついてます。サン・テグジュペリの言葉をそのまま引いているのですが、ちょうどオープニングソングのイントロの部分にかぶさっています。

この物語を世界中の子供たちに、
また自分が子供だった頃を忘れがちな大人たちに、
そして上辺だけでなく物事の本当の美しさを見つめる勇気を持ったすべての人々に、
心からの友情を込めて贈ります…。
サン・テグジュペリ
(ナレーター 矢島正明)

 昨日、久しぶりに「星の王子さまプチ・プランス」のレコードを聞いてみたのですが、残念ながらレコードにはこのナレーションが入っていなくて何かさみしいです。


81.8MHz fmGIG が夜9時からお送りするムーンライト・ブレイク
月曜日は新旧問わず、アニメ・特撮番組について語り尽くす2時間。
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2007年04月29日

「眠れマッハバロン」



 オープニングの「スーパーロボットマッハバロン」をご紹介したならば、こちらも外すわけにはいきません。エンディング「眠れマッハバロン」。オープニングの息つく暇もないくらい畳みかけてくる音の連続に対してエンディングは静かに平和への願いと、マッハバロンへの労りの言葉を歌います。♪たたかう機械で なくしてあげたい♪テレビバージョンでは後奏なしで止めているために、余計にこの言葉が心にしみてきます。オープニングと同じく作詞は阿久悠さん、作曲は井上忠夫(大輔)さん、歌はすぎうらよしひろさん、1974年の名曲。

マッハバロン 眠れ眠れ
お前が静かに
眠れる世の中が
平和で一番素晴らしい時
それを父さんも 祈っているだろう
遠い世界で 祈っているだろう
マッハバロン 眠れ眠れ
お前の使命を
終わらせてあげたい
たたかう機械で
なくしてあげたい
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2007年04月28日

「スーパーロボット マッハバロン」

 昨日の記事で、井上大輔さんの名前に「?!」だったと書いたのだが、その理由を書いておくのをすっかり忘れていた。井上さんは2000年に58歳で他界している。それも記憶に間違いがなければ自殺だった。「哀 戦士」を歌った時にテレビ出演されて「子供たちに“ガンダムのおっちゃんや”と言われている」と笑っておられた顔が忘れられなかっただけにびっくりのニュースだった。
ポップスの世界ではヒットメーカーの井上さん、誰でも知っているような曲をゴロゴロ書いておられるが、アニメ特撮では自身が歌ったガンダムの劇場版の他に「機甲界ガリアン」、「光戦隊マスクマン」、「スーパーロボット レッドバロン」、「スーパーロボット マッハバロン」などを手がけている。中でも「スーパーロボット マッハバロン」のオープニング、エンディングはすばらしい。実は裏番組を見ていたので本編は余り見ていないのだが、オープニングとエンディングだけはわざわざチャンネルを変えて聞いていた。
 既出記事「蹂躪」で少し触れたが「スーパーロボット マッハバロン」は天才阿久悠作詞、井上忠夫作・編曲、歌はすぎうらよしひろ、特撮主題歌中希有のロック。今聞いてもけして古さなど感じさせない。
posted by KAZU at 19:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 特撮

2007年04月27日

「哀 戦士」



 先日ご紹介しました「最終兵器彼女 Another love song」のエンディングテーマ「真夜中の虹〜everlasting love〜」は井上大輔さんの作曲でした。曲のデータを見ていて「?!」というのが正直なところでした。
 井上大輔さんというと僕がまず思い浮かべるのはジャッキー吉川とブルーコメッツの名曲「ブルーシャトー」で曲の最後でフルートを吹く姿。あの頃はまだ本名の井上忠夫で仕事をされていたのだと思いますが、後にプロデューサー、作曲家としては改名して大輔で活動され、アニメでは松竹の映画「機動戦士ガンダムII」で主題歌「哀 戦士」を作曲、これを歌われたことによって一躍若者にもその名前が知られるようになりました。
 「哀 戦士」は1981年のリリース。静かに始まり、さびの部分の叫びにも似た熱唱は歌詞の重さともあいまって「機動戦士ガンダム」が戦争映画であることを改めて気づかせるものです。

死にゆく男たちは
守るべき女たちに
死にゆく女たちは
愛する男たちに
何を賭けるのか 何を残すのか
I pray, pray to bring near the New Day
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2007年04月25日

「レオのうた」

「レオのうた」

 「FarEast Cheruko」のチェルコさんが「もの凄く勢いのあるエンディング曲がありました。」ということご紹介されていたのが「ジャングル大帝」のエンディング「レオのうた」。作詞は辻真先、作曲は冨田勲ということなんですが、テレビアニメ初期にはテレビ、レコード、ソノシートでそれぞれ歌手が違っていることはよくありました。単純に版権が異なるための他歌手によるカバーというだけでなく、編曲が違ったり、歌詞も異なることが結構ありました。この「レオのうた」もそのひとつ。編曲は同じようですが、歌詞がかなり異なります。テレビ版は弘田三枝子さんの歌、ソノシート版(朝日ソノプレス版後の朝日ソノラマ)では高橋マリ子(現・真梨子)さんが歌っています。僕は買ってもらったソノシートを何度も聞いていたので“朝日ソノラマバージョン”の方に馴染んでしまっていて、テレビバージョンを聞くと何か違和感さえあります。

posted by KAZU at 17:52| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション

2007年04月24日

「CASSHERN」(2)

(昨日からの続きです)
 一方、東博士は鉄也の遺体をプールに浸すことによって鉄也に再び生を与える。博士は上月博士に鉄也を託す。バトルスーツを開発していた上月博士は鉄也の暴発する筋肉を抑えるため特殊スーツで体を被う。科学者等知識人を拉致していた新造人間のサグレーとアクボーンが上月邸へやってくる。博士を拉致しようとするサグレーに抵抗した博士は殺され、カプセルから出た鉄也はサグレーに瀕死の重傷を負わせる。サグレーに急襲されたため鉄也はメットを身に着けることはなかったが、メットを着けた本来のキャシャーンの姿も一度は見たかった。鉄也は町で遭遇したロボット軍団と戦い、その圧倒的な力でロボット兵を倒していく。さらに母を取り戻そうとする鉄也はブライキングボスと一戦を交えるが更に上を行くブライキングボスに地面に叩きつけられる。公害病に犯されたルナを連れて老医師と共に第七管区の町に入る鉄也。町の人間はよそ者を信じない。ここで老医師が「守り神キャシャーン」の話を語る。さすがに三橋達也さんベテランだ、言葉は力強い。町の人間と兵士との戦いの中に、サグレーを殺されて怒りに燃えるバラシンが乱入する。このバラシンは後に老医師の息子であることが分かる。
 「ひとつだけ約束してくれ、お前が勝ってもこの町の人達は助けてくれ」と鉄也。
 「いいだろう。俺の名前はバラシン」
 「俺の名はキャシャーン」
 軍では上条中佐がクーデターを起こし父親を失脚させて自ら総帥となり権力を握る。そして一気に新造人間の本拠地へ向かって総攻撃をかける。もともと上条総帥と日興ハイラルによって開発を推進した新造細胞の研究。第七管区に住む住民の持つ細胞がその材料であったためその住民の死体を軍が回収していた。しかし研究は思うように進まず、材料が不足し始めると軍は今度は第七管区の住民を殺害して材料に当てるようになる。そんな軍の中に兵士時代の鉄也もいた。ブライキングボスもバラシンもサグレーもアクボーンも皆、第七管区の住民であった。そんな衝撃の事実が語れる中、最後の戦いが繰り広げられる。軍もロボット軍団も瞬く間に消滅する。上条総帥はブライキングボスと共に自爆、母ミドリを連れ出そうとした鉄也を止める東博士。鉄也の「嫌だ」という回答に博士はルナを撃ち殺す。最後のキャプチャーは「希望」というタイトルだが、主題は重く、鉄也の言葉も正しいとは考えられない。希望を暗示するイメージ映像なのだが、希望を感じることができないまま幕を閉じる。(Read More へつづく)

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posted by KAZU at 08:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 特撮

2007年04月23日

「CASSHERN」(1)

 「CASSHERN」は2004年公開されたSF劇場版作品。1973年に放映されたタツノコプロのアニメ「新造人間キャシャーン」を原作とする実写映画作品。公開直後の評は大変悪かったが、それの殆どが原作アニメ作品と比較してのことだったように思う。映画のパーツであるCG映像はすばらしく、それの組み立てには難があるとは思うが、アニメ版とは全く違う構成、主題を持つ別作品として十分楽しめるものだと思う。比較は禁物。残念なのは予告編にアニメ版の名ナレーション「たったひとつの命を捨てて生まれ変わった不死身の体、鉄の悪魔を叩いて砕く、キャシャーンがやらねば誰がやる」を用いているところ。きっぱりアニメとは切り離して欲しかった。
 キャストは東鉄也(キャシャーン)に伊勢谷友介、ヒロイン上月ルナに麻生久美子、鉄也の父・東博士に寺尾聰、鉄也の母・東ミドリに樋口可南子、ルナの父・上月博士に小日向文世、ブライキング・ボスに唐沢寿明、アクボーンに宮迫博之、サグレーに佐田真由美、バラシンに要潤。ここまでが原作から名前を借りたキャラクターたち。映画オリジナルキャラとして日興ハイラル社員の内藤薫に及川光博、上条将軍に大滝秀治、父親を失脚させて実権を握る上条中佐に西島秀俊、町の老医師に三橋達也、東ミドリの助手・池上にりょう。オープニングナレーションに納谷悟朗。音楽には鷺巣詩郎。エンディングテーマソングに宇多田ヒカルの「誰かの願いが叶うころ」(作詞・作曲・歌宇多田ヒカル)。無為感漂うエンディングにふさわしい沈んだ雰囲気の曲。この映画にはぴったりだと思う。
 大亜細亜連邦とヨーロッパ連合の終るアテのない長き戦争の結果荒廃した世界での物語。東博士はある種族の持つ特殊な細胞を発見。人間の体をパーツ化して提供できる「新造細胞」の理論を発表するが、反論こそあれ、誰も協力しようとしはしなった。そんな中で軍とつながりのある日興ハイラル社の内藤は既に博士の理論を実現するべく研究施設を建設、博士に協力を迫る。病気の妻ミドリを救うために博士は内藤の要求を飲む。博士の息子鉄也は幼なじみの上月ルナと婚約するのだが、父への反発と戦時に自分だけが何もしないことを嫌悪、志願して兵士となり前線に向かう。博士は研究に没頭するがその成果は出ないまま時間が過ぎて行く。
 一年後、鉄也は戦死、その遺体が博士の研究施設へ運ばれたその日、突如異様な形をした稲妻が新造細胞の研究施設のプールに落ちてプール内の死体パーツが合体していく。新造細胞の新たな反応で生まれた人間は施設から脱出しようとする。軍は次々と彼らを殺して行く。脱出途中に「死んではだめ、生きるのよ」と新造人間を助けようとした東ミドリを連れて、脱出に成功したブライキングボス、バラシン、サグレー、アクボーンはブライキングボスを中心にロボット軍団を作り人類抹殺の戦いを始める。このシーンでのブライキングボスの悲痛な訴え、論理は真に正当。人間の性悪をえぐってくる言葉だ。(つづく)


81.8MHz fmGIG が夜9時からお送りするムーンライト・ブレイク
月曜日は新旧問わず、アニメ・特撮番組について語り尽くす2時間。
posted by KAZU at 06:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 特撮