2006年04月30日

「スーパー・マリオラマ Xボンバー」



 「スーパー・マリオラマ Xボンバー」は1980年、フジテレビ系列で放映されたSF特撮人形劇。原作は永井豪、制作はじんプロダクション、ダイナミック企画。人形制作は竹田座、全25話。この作品の特長は質の高いマリオネット&マリオネーション、それにもかかわらず視聴率が振るわず残念ながら知名度も低いものに終っています。外国人好みのマリオネットで海外で放映された時は大変人気だったと聞いています。「サンダーバード」や「ひょっこりひょうたん島」ではマリオネットの口の部分は顎まで切れ込んでいてその部分が上下に動くのですが、この作品ではそれがなく、口そのものが動く感じ。僕は1980年の土曜日の夕方では家にいることは少なくて殆ど見ていません。しかし主人公のシロー以上にラミアさんがステキでした。
 23世紀に冥王星の基地が謎の宇宙船団ゲルマの攻撃を受ける。冥王星基地は自力で防衛が困難であると地球防衛本部に救援を要請する。太陽圏防衛総合参謀本部が密かに進めた「X計画」、そのために「ボンバー隊」が月面基地に結成された。冥王星の危機にボンバー隊を乗せたXボンバーが出撃する。
 地球防衛本部のジェネラル黒田、ムーンベースのドクトル・ベン、主人公銀河シロー(古川登志夫)、宇宙飛行士ボンゴ・ヘラクレス(千葉 繁)、宇宙飛行士ビッグマン・リー、少女ラミア(小山茉美)、異生物キララ、ロボットP.Pアダムスキーがメインのキャラクター。一方ゲルマ方にはゲルマ魔王、ブラッディ・マリ、コズロ、その他大勢(エイリアン)が。
 音楽はBOW WOWが担当。オープニングは「ソルジャー・イン・ザ・スペース」で藤川桂介作詞、山本恭司作曲、BOW WOW, Bach Revolution 編曲、歌はBOW WOW。イントロ無しでいきなり始まるロック調、英語の歌詞が印象的。英語の歌詞が混じりますが分かりよい単語ばかりで、容易に意味が取れます。

Soldier in the Space
Good-bye, Never never forget my love

 エンディングは「銀河漂流」。こちらの方は歌詞は短いのですが、非常に聞きごたえのある音楽で大好きです。オープニングと同じく藤川桂介作詞、山本恭司作曲、BOW WOW, Bach Revolution 編曲、歌はBOW WOW。


81.8MHz fmGIG が夜9時からお送りするムーンライト・ブレイク
月曜日はアニメ・特撮・ゲームについて語り
アニメソングをかけ倒す(?)120分です。
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2006年04月29日

「レディジョージィ」



 「レディジョージィ」は1983年にテレビ朝日系列で放映された少女アニメ。原作は井沢満の小説「ジョージィ!」、漫画は1983年から週刊少女コミックに連載され、作画はいがらしゆみこ、制作は東京ムービー新社で全45話。「キャンディ・キャンディ」よりも対象年齢をアップした作品で、「ジョージィ」やいがらしゆみこのファンには「キャンディ・キャンディ」よりも人気が高いようですが、全体的な知名度はかなり低い。僕は残念ながら腰を落ち着けて見たことがなく、ちらっと流し見しただけなので内容についてはファンサイトの方をご覧下さい。音楽担当は渡辺岳夫さんで、「キャンディ・キャンディ」や前作の「ハロー!サンディベル」の賑やかな雰囲気はなくて、落ち着いた大人の雰囲気のオープニングとエンディング。カラオケで、「キャンディ・キャンディ」は歌えないが「レディ・ジョージィ」なら歌えるというとイメージしていただけるでしょうか。
 キャストはジョージィに山本百合子、母に上田みゆき、父に津嘉山正種、アーサーに木藤玲子、アベルに山田栄子、ケビンに真木恭介、ロエルに三ツ矢雄二、他。
 オープニングは「忘れられたメッセージ」。作詞は千家和也、作曲に音楽担当の渡辺岳夫、編曲は青木望、歌はジョージィの声を演じる山本百合子。単独で聞くとアニメ主題歌とは思えない質の高いイメージソングで作曲が非常に凝っている。それでいて歌うのが比較的やさしいのはさすがにお三方の実力です。
 エンディングは「やさしさをありがとう」。こちらは作詞が原作の井沢満氏、作曲は渡辺岳夫、編曲は青木望、歌はオープニングと同じく山本百合子。オープニングは比較的大人しい曲でエンディングにも使えそうな曲想、一方エンディングは静かに始まりますが、後半の盛り上がりはオープニング以上で「あなたの窓辺へ 流れ 翔んで 伝えて」の部分は一番の聞きどころです。また、“ジョージィ”が1番の歌詞だけで5回出てくる正統派の主題歌。 1980年代のキラ星主題歌なので機会があれば是非聞いてみてください。
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2006年04月28日

「さよならジュピター」



 「さよならジュピター」は1984年に公開された特撮劇場映画作品。原作は小松左京氏の長編SF小説「さよならジュピター」。人類は太陽になれなかった惑星・木星を核融合反応させてそのエネルギーを有効利用しようとする「木星太陽化計画」を進めていた。ある日宇宙の彼方から小ブラックホールが地球に接近していることがわかる。そこで「木星太陽化計画」をあきらめ、そのテクノロジーを使用して木星をブラックホールにぶつけて、その軌道を変えようとする。小松左京氏の壮大な構想による小説の映像化。
 最後に木星が核融合反応を起こし回転しながら細長く伸び、飛んでいく様はCGを駆使した映像で大変美しく記憶に鮮明。ストーリーは逆にどちらかというとドロドロとした人間関係を描いたもので、僕は先に原作を読んでいたが文字で書かれた情景が具体的に映像になって、イメージとそう遠くかけ離れていなくて分かりよかった。
 冒頭、宇宙ステーションから平田昭彦さんが演じるヒゲの紳士(井上博士博士)が飛び立っていく。長い慣性航行で冷凍睡眠に入るが、宇宙船のブラックホールへの接近でコンピューターが異常を察知して「Wake Up! Wake Up!」と緊急覚醒をかける。「むちゃな起こし方をしやがる!」と怒るパイロット・キン。井上博士は接近しつつある天体を調べる。「質量・・・無限大!」。時既に遅く、離脱することはできず、半分凍った博士の腕が強大な引力で引きちぎられていく。実際はそれまで宇宙船が持たずもっと瞬間的に爆発してしまうのでしょうが。この手が引きちぎられるシーンも最初の方だけに印象的で、実際はともかくとして、ブラックホールの接近を強く視聴者に印象づけている。
 主人公は三浦友和さんが演じる「木星太陽化計画」の計画主任・本田英二。ミネルヴァ基地に到着した人間をチェックし、その中にある女性(マリア)を認めると、自室に呼びつけいきなりベッドに押し倒すというシーンを見せてくれます。この二人の愛情も物語のひとつの流れとなっている。
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2006年04月27日

「三丁目の夕日」

 「三丁目の夕日」は1990年MBS系列で放映されたアニメ。原作は西岸良平の漫画「夕焼けの詩〜三丁目の夕日〜」で1974年から小学館・ビッグコミックオリジナルに連載されている作品。昭和30年代の夕日町三丁目を舞台に日常の出来事、人々の暮らし、人間模様などを子供達の目を通して描いている。ノスタルジックな雰囲気が魅力、全26話。確か裏番組に人気番組があって視聴率がふるわなかったと記憶している。昨年だったか実写版の映画作品が作られ話題になった。
 実は殆ど見ていないので内容をコメントするほどの知識はないのだが、例によって主題歌、特にオープニングが気に入っていて、今サンテレビで朝に再放送をしていてなつかしくなった。
 オープニングは「恋かくれんぼ」松井五郎作詞、入江剣作曲、白井良明編曲、歌は女優の富田靖子さん。富田さんがまだグラビアによく載っていた頃は余り興味がなかったが、20歳を過ぎて若手女優として注目されるようになってから、よく出演作品を見るようになった。年齢以上に落ち着いた雰囲気が好きだ。アニメ作品は低迷したが、この曲はそこそこ売れて歌番組にも出演されていた。普通はアニメ主題かを聞くと映像を思い浮かべるのだが、この曲を聞くと富田靖子さんの歌っている姿を思い浮かべてしまう。フルコーラスの最初の部分をご紹介します。テレビサイズとは少しちがってます。

風は木枯らし かくれんぼ
いつも泣き虫 女の娘
もう逢えないね かくれんぼ
二十歳数えて 日が暮れる

地下鉄までも 坂道ゆらゆら
なんだかふたりは 迷子のようだね
いいひといっぱい 東京だから
ほんとは私は あなたが怖かった
ほんとは私は あなたが怖かった

夢はおしまい かくれんぼ
目隠しをして ひとりぼっち
幸せってなに かくれんぼ
涙をひとつ かえり道

 エンディングは「緑の宝石」で高坂里佳作詞・作曲、白井良明編曲、歌は富田靖子。後半に番組の編成が変ってから「What a wonderfulworld」になったそうだ。G.P.Weiss作詞、湯川れい子訳詞、G.Douglas作曲、羽田健太郎編曲、歌は森公美子。
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2006年04月26日

「地獄からの誘い」



 「帰ってきたウルトラマン」第50話「地獄からの誘い」は「ウルトラマン」の「地上破壊工作」と同様に地底に棲むと言われる地底日人が登場する。原始地底人キングボックルがそれ。最終話のひとつ前ということでシリアスな雰囲気を出しているものの、やはり「地上破壊工作」と比べるとシナリオがお粗末です。キングボックルがどういうもので、何を目的にコイズミ博士を殺したのかその辺りが明らかにされていません。
 冒頭いきなり地底科学センターを襲うキングボックル。マットアローが到着した時には地底科学センターは跡形もなく吹き飛んでいた。その後、地底研究の権威コイズミ博士が自殺したというニュースが入る。恩人であるコイズミ博士の自殺に納得がいかない上野隊員は博士の娘である“ちどり”と共に調査を開始する。“ちどり”の周囲で異常な事件が連発、そんな中、電話ボックスに閉じ込められ地下に沈んで行く“ちどり”を助ける際に上野は狙撃され、マットシュートで反撃する。“ちどり”を助けた後、そこに倒れていたのはコイズミ博士だった。民間人の射殺という事態に参謀(佐原健二)が登場、MAT解散の言葉が久々に出る。しかし、マットシュートの弾条痕と博士の心臓から摘出された弾の条痕が逆だったことから上野の嫌疑は晴れる。こんな単純な違いもっと前に見つけておけよと突っ込みを入れたくなりますが。地底30kmに棲むという原始地底人キングボックルは小泉博士の研究ノートを狙って博士と“ちどり”を亡き者にしようとしたことが判明する。戦いのシーンは普通ですね。「帰ってきたウルトラマン」では後半多くなりますが、ウルトラマン自身の独語も戦いのシーンで聞くことができます。



 この回の見所その1はゲストの“ちどり”(八木孝子さん、1948年生)でしょうか。上野隊員の個人的エピソードとしては唯一の作品でもあり、まあ多少オーバーな演出が施されていますが、上野と“ちどり”は良い雰囲気に仕上がってます。
 見所その2は Read More にて。Read More
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2006年04月25日

馬頭星雲(馬の首星雲)



 馬頭星雲(馬の首星雲)をご存知でしょうか。オリオン座にある暗黒星雲でそのバックにあるIC.434と呼ばれる散光星雲の光で黒い馬の首が浮かび上がる。バックにある星の光が赤いために、人間の目には見えづらいが写真に撮ると短い望遠レンズでもその姿を確認することができる。肉眼で見ることは大変難しい天体のひとつ。大口径の望遠鏡と暗くて澄んだ空の二つの条件が揃わないとなかなか見ることができない、天体マニアにとっては憧れの星雲。ここを舞台にしたアニメと特撮をひとつずつご紹介てみよう。



 「宇宙海賊キャプテンハーロック」第17話「白骨の勇者」でアルカディア号は漂流する一つのメッセージボトルを回収する。それは魔地機関長のかつての上司であり地球連邦の旗艦「ブレーブス号」の艦長である山中艦長からのもの。ハーロックとは幾度も戦った宿敵であった。ハーロックは山中艦長を救出するために馬の首星雲にアルカディア号を進める。魔地機関長がアルカディア号に乗るきっかけを語るエピソード。魔地機関長の妻はマゾーンで、妻は山中艦長に殺され、娘のみどりはマゾーンにさらわれる。みどりを捜すためにアルカディア号に乗った魔地だったが、第18話では成長した娘みどりとの悲しい再会を果たす。その後もマゾーンの基地破壊のため、アルカディア号は馬の首星雲へ向かって進む。



 平成ウルトラセブン「私は地球人」で地球の先住民族であったノンマルトを現地球人が侵略して滅ぼしたという事実が明らかになる。侵略者から先住民族を守るべきセブンは最後の決断として、ノンマルトの差し向けた怪獣ハザンギを倒して侵略者である現地球人に味方する。そしてモロボシ・ダンはフルハシ参謀に「M78星雲の仲間は許してくれないだろう」と言い残して宇宙へ飛び去っていく。続く「Evolution」5部作でウルトラセブンは馬頭星雲に幽閉された姿で登場する。(「ネバーランド」参照

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2006年04月24日

「ペリーヌ物語」

 「ペリーヌ物語」は1978年に世界名作劇場で放映されたアニメ。原作はエクトル・マロの「En Famille」で全53話。「アルプスの少女ハイジ」や「フランダースの犬」に比べると日本では原作はそれほど有名ではないですが、このアニメは再放送が繰り返される人気作品のひとつ。
 写真家のエドモンとその妻マリ、娘のペリーヌはエドモンの故郷であるフランスのマロクールを目指して旅を続けていました。ボスニアにエドモンが亡くなり、マリとペリーヌ、愛犬バロン、ロバのパリカールはともにフランスに向けて旅立つところから作品が始まっています。父の後を継いで写真屋をしながらペリーヌ達は旅を続けますが、フランスに入ったところでマリが病に倒れます。薬代を用意するためにペリーヌはパリカールを売ってまで尽力しますが、パリでマリも亡くなります。母親を亡くしたペリーヌはバロンと共にマクロールへ向けて更に旅を続け、途中で病気になったりと苦労をしてマクロールへ到着します。普通の物語なら目的地へ到達すればおしまいなのですが、この作品のテーマはここから先にあります。
 エドモンの父ビルフランは、エドモンドとマリとの結婚を許しておらず、マリのことを良く思っていません。ペリーヌはビルフランの視線を見て孫であることを告げることができず、名を偽ってビルフランの経営する工場で働き、森の狩猟小屋で自給自足の生活を送ります。そんな中、工場の通訳が病気で倒れペリーヌが急きょ通訳に選ばれます。更にペリーヌが気に入ったビルフランはペリーヌを自分の秘書にします。ペリーヌは目が不自由になったビルフランに対して献身的に仕えます。
 一方ビルフランは息子の死を知らず、息子の帰りを待ちわび、行方を弁護士に捜索させます。未だにマリを憎むビルフランの様子を身近に見るにつけペリーヌは悲しみ苦しむのですが、やがて弁護士がエドモンの死を報告、ビルフランも悲嘆の余り倒れてしまいます。この後、エドモンの乳母がペリーヌの顔が幼い頃のエドモンに似ていると聞いたことをきっかけに事実が明るみになっていきます。
 この作品の最後の数話、事実関係が明らかにされていくあたりが一番のみどころでしょうか。マリの臨終の「人に愛されるためには、まず自分が人を愛さなければ」という言葉が大きなテーマとなっています。
 オープニング は「ペリーヌものがたり」でつかさ圭作詞、渡辺岳夫作曲、松山祐二編曲。歌は大杉久美子さん。大杉久美子さんが全盛の頃の曲で天に届くような澄んだ声が印象的。1番で「だけど道は遠いよ」、2番で「ほら幸せはすぐに」、3番で「そうら幸せはここに」と旅の目標、幸せへの到達が歌われています。
 エンディングは愛犬バロンを歌った「気まぐれバロン」。スタッフはオープニングと同じです。

posted by KAZU at 21:37| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション