2006年02月28日

銀河英雄伝説のOP&ED(第1期・第2期)

 「銀河英雄伝説」は長大なシリーズなのだが、オリジナルビデオ作品なのでテレビ作品に比べてオープニング、エンディングの印象が薄い。作品は全て見ているのだが、ビデオということで連続して見るためにどうしてもオープニングとエンディングを飛ばして見がちなもので。それでも繰り返して聞いていると記憶に残ってはくる。改めてCDで聞いてみると新たな感動があったりする。
 第1期のオープニングは「SKIES OF LOVE」。秋吉満ちる作詞・作曲・歌、風戸慎介編曲。全ての英語の歌詞で、物語の初端に活躍するキャラクター達の映像のバックで流れる。格調高くでも少しやさしく、そんな感じの曲です。やはり最初のオープニングということで記憶に深く刻まれている曲。
 最初のエンディングは「光の橋を越えて」。小椋佳作詞・作曲・歌、風戸慎介編曲。若きラインハルトとキルヒアイスが自分達の野望に向かって進んでいく姿を熱く謳う。歌詞はさすが小椋佳さんでお見事なのですが、どうも銀英伝の雰囲気とは合致しない。今もっも余り好きにはなれない曲。
 第2期のオープニングは「I AM WAITING FOR YOU」。秋吉満ちる作詞・作曲・歌、森英治編曲。ラインハルトの姉アンネローゼの優雅な姿と重なる曲。オープニングとしては力強いところがなく、優しい音のながれなのだが、格調の高さ優雅さというラインハルトのもう一方の側面を捕らえていて秀曲だ。
 第2期のエンディングが「旅立ちの序曲」。この曲も「光の橋を越えて」と同じく小椋佳作詞・作曲・歌、風戸慎介編曲。こちらは力強い音の運びで、気に入っています。やはりラインハルトの気性を考えればこれくらい強いリズムと音の運びがなくては似合いません。でもやはりもうひとつしっくりこないところがあって、70点くらいでしょうか。
 いずれの曲もキャラクター達の姿が描かれて、パイロットフィルムを見るようだ。全般的に静かな曲で戦いをイメージするものはない。

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2006年02月27日

「涼風(すずか)」

 たみあーとさんはココを“30歳以上向け”と評しておられます。(苦笑)1964年にテレビアニメが始まって、その最初から見ている者にとっては20年前の作品はまだ懐かしい作品とまではいかないのです。1980年代の作品をご紹介していて古いとは感じません。ということになると“30歳以上向け”といわれても仕方ないですか。今日は飛び切り新しいものを。
 「涼風」は2005年7月から深夜にテレビ大阪系列で放映された作品。原作は「週刊少年マガジン」に連載された瀬尾公治の同タイトルの漫画。スポーツアニメと紹介しているところもあるようですが、どうみてもスポーツアニメではありません。舞台がスポーツ校というだけで学園・恋愛ものでしょうか。監督は福冨博、スタジオコメットのアニメ制作、マーベラスエンターテイメントの製作、音楽協力がテレビ東京ミュージック。オープニングに「アフレコ演出:三ツ矢雄二」の文字が。全26話。
 秋月大和は高校入学のため上京し、叔母の経営する男子禁制の銭湯付マンションに下宿することになる。大和は学校のグランドで走り高跳びの練習をする少女をみかける。その優美な背面飛びに目を奪われた大和はその瞬間に一目ぼれしてしまう。何と隣の部屋は同じ高校へ入学するためにやってきたその少女・朝比奈涼風だった。ここからストーリーが始まる。
 タイトルは「涼風」だが主人公は大和。現代の平均から言えばかなり純情で奥手の大和が涼風と神社の娘・桜井萌果との間で見せる心の動きを、清純なタッチで描いている。見ていてこちらが恥ずかしくなるくらい。記憶に新しいのでストーリーをご紹介するのに難くはないが、これは是非DVDを借りるなりして見ていただきたい。
 キャストは主人公・秋月大和に中村太亮、ヒロイン・朝比奈涼風に三橋加奈子、神社の娘で幼き頃大和との想い出を抱く桜井萌果に細野佑美子、大和の東京での悪友?服部安信に大山鎬、伯母の藤坂美穂に明坂聡美、従妹の藤川綾乃に甲斐田ゆき、マンションの同居人・早乙女優花に鈴木真仁、松本恵美に三浦初美ほか。
 オープニングは「スタートライン」でTOMBOW作詞、宅見将典作・編曲、歌はCOACH☆。エンディングは「青いフィールド」でTAPIKO作詞、POM作曲、can/goo&時乗祐一郎編曲、歌は同じくCOACH☆。主題歌についてはまた後日に。


81.8MHz fmGIG が夜9時からお送りするムーンライト・ブレイク
月曜日はアニメ・特撮・ゲームについて語り
アニメソングをかけ倒す(?)120分です。
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2006年02月26日

「星の子チョビン」



 先日のアクセス解析「語句検索」の結果、森の平和の ためなら はねて はずんで 戦うぞ」がトップで100近いアクセスがありました。何故?

 「星の子チョビン」は1974年にTBS系で放映されたアニメーション。原作は石森章太郎で、制作はスタジオ・ゼロ、全26話。
 妖精の星フェアリースターはブルンガの起こした反乱でのっとられてしまう。フェアリースターの王子様チョビンは脱出して地球のトンカラ森にやってくる。チョビンは森の動物達と共にブルンガと戦いながら、ママを捜す物語。
 余り見ていないので詳しいことは書けないが、チョビンの必殺技は確か体当たりで、「戦う」といっても力を振るうという感じではなく、ストーリーの展開、テーマはなかなか難しいものだった。
 キャストはチョビンに白石冬美、ルリに岡本茉利、チロチョンに松尾佳子、おじいさんに八木光生、フクロウに八奈見乗児ほか。
 オープニングは「星の子チョビン」で作詞は原作の石森章太郎、作曲は平尾昌晃、編曲に竜崎孝路、歌は藍美代子さん。童謡風の歌い方が印象深い楽曲。エンディングテーマは「星のしずくの子守歌」でオープニングと同じく石森章太郎作詞、平尾昌晃作曲、竜崎孝路編曲、歌は藍美代子さん。両曲とも平易な言葉で綴られた歌詞だが、チョビンを端的に歌い上げていてさすが原作者の作詞。平尾昌晃さんがこれまた平易な曲をつけておられて、歌いやすくまた覚えやすい。


81.8MHz fmGIG が夜9時からお送りするムーンライト・ブレイク
月曜日はアニメ・特撮・ゲームについて語り
アニメソングをかけ倒す(?)120分です。
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2006年02月25日

銀河英雄伝説の音楽から



 劇場版「銀河英雄伝説〜わが征くは星の大海〜」を初めて見た時、その音楽には驚いた。サウンドは全部クラシック音楽。その使い方が絶妙でバロックから近代まで幅広い曲想の音楽を見事なまでに映像にマッチさせている。さぞかし選曲にはその道の造詣に深い方がかかわったものと思われる。
 以前にもご紹介しましたが、ラインハルト・フォン・ミューゼル大将のテーマ音楽にはショパンのノクターン第9番(作品32-1)を使用している。下級階級からのし上がった実力派だけれども、気品高い貴族の雰囲気もまた持ち合わせるラインハルトの一面を表わしている。
 そしてラストの第4次ティアマト会戦では銀英伝ファンなら忘れられない名場面、ラヴェルのボレロが鳴り響く。前衛を進むラインハルトの艦隊が右へ回頭して敵味方の前面を横切っていく。ひとつ間違えば艦隊全滅の可能性を勝利へ導いたのは運もあったかと思うのだが。あの場面で微かな音から大音響で鳴り響くまで同じテーマを繰り返すボレロが実に印象的だった。
 その戦いの前、サウンドトラックでは「出撃前夜」と題しているが、ラインハルトとキルヒアイスの二人の場面でベートーベンのピアノソナタ第8番「悲愴」の第2楽章が演奏される。ここはクラシック音楽を離れて「悲愴」のタイトルのイメージや第1楽章の曲想はバッサリ切り捨てて映像と音楽を楽しむべき場面。第2楽章は静かながらベートーベンの曲、感情が溢れんばかりに周囲へラインハルトの気持ちの高揚をまき散らしている。
 もう一曲、物語の前半で描かれるレグニッツァの戦いではデンマークのニールセンの交響曲「不滅」の第4楽章が使われている。実はこの曲、銀英伝で初めて聞いた曲で、この映画を見た後でCDを捜して買った。この曲が選曲されたいきさつはサウンドトラックの解説に詳しいが、昔の戦いを描いた曲は前時代のもので未来の宇宙での戦闘のスピード感がなくて、捜しに捜した末に見つけたという。宇宙での戦闘のスピード感、ラストへの盛り上がり、ニールセンが込めた祖国「不滅」への期待と愛情がラインハルトの微動だにしない冷静かつ熱い戦いを見事に表現していて誂えたごとく、ぴったりとはまっている。
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2006年02月24日

Go!Go!トリトン〜トリトン12〜



 「海のトリトン」の主題歌のタイトルについては以前に触れたのでそちらの方を見ていただくとして、今回は主題歌4曲をご紹介。
 「Go!Go!トリトン」は今は「海のトリトン」と呼ばれているヒデ夕樹の歌う曲。最初はエンディングで途中でというか随分最初の方でオープニングに入れ替っている。海底火山の噴火と共に「海のトリトン」の文字が吹き飛んでオープニングタイトルが描かれる。スローモーション、止め絵、歯切れの良い映像の制止が印象的なオープニング映像になっている。作詞は春生作詞、作曲は音楽担当の鈴木宏昌、編曲は小山恭弘、歌はヒデ夕樹と杉並児童合唱団。
 最初のオープニングが須藤リカの歌う「海のトリトン」で実際の海中映像に須藤リカとかぐや姫の歌う姿が映し出された。作詞は伊勢正三、作曲は南こうせつ、編曲は小山恭弘
、歌は須藤リカとかぐや姫。こちらの映像は録画されている方がおられるならかなり貴重な映像だと思う。今発売されているDVD等の映像ではどうなっているかは知りませんが。♪トリトンのタクトに合わせて、さあ歌おう七つの海の音楽会♪とかぐや姫のフォーク調のたのしい曲。
 「Go!Go!トリトン」はコロムビアレコード盤でB面にはピピの声を担当した広川あけみが歌う「ピピのうた」、「海のトリトン」はクラウンレコード盤でB面には須藤リカとかぐや姫の歌う「海のファンタジー」が収録されている。これは多分どちらもエンディングには使用されていないと思う。このB面の曲達はいずれも楽しい曲。トリトンの戦いを描いた勇ましい曲は「Go!Go!トリトン」だけということになる。
posted by KAZU at 18:01| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション

2006年02月23日

「大西洋、陽はまた昇る」〜トリトン11〜

 第27話、有名な「海のトリトン」の最終回。中学時代、最初この最終回の大どんでん返しには失望した。トリトンは何のために戦ってきたのか、父母の遺言である「海の平和のため」だったのだが‥。
 ご存知ない方のために説明を。ポセイドン族はトリトン族と同じくアトランティスに暮らす人々だったが、トリトン族に追われて海へ逃げ延びる。海底都市でオリハルコンでできたポセイドンの神像の輝きで暮らしてきた。ポセイドン族はトリトン族への復讐のため力を使いアトランティスを海に沈める。生き残ったトリトン族はポセイドンの神像を破壊するためにマイナスの力を持ったオリハルコンの短剣を作った。そうトリトンのオリハルコンの短剣はポセイドンの神像を破壊するためのものだった。そしてトリトンはポセイドンの神像を破壊してその目的を達成する。しかし、そのためポセイドンの神像のオリハルコンの輝きで生きてきた1万人のポセイドン族は絶滅する。
 トリトンは「俺がわるいんじゃない!」と叫んでいる。最初見た時は大変後味の悪いものだったが、再放送で見直す毎にその考えは変わってきた。民族抗争というものはみなこういう形だ。トリトンがポセイドン族を滅ぼすことで海の平和は取り戻されたのだ。ポセイドン族の秘密、オリハルコンの秘密を語らず、歩み寄りを持たず、最後まで戦いを選んだポセイドンの方に非があると僕は思う。「ちがう、みんなポセイドンが悪いんだ!!」このトリトンの言葉が全て。トリトンは身を狙われたがポセイドン族を滅ぼす意思はなかったのだから。
 戦いの後、トリトンは無言で旅立っていく。「そしてまた、少年は旅立つ」このテロップが随分重いです。トリトンはそのあとどういう人生を送ったのか。興味が尽きないところです。

付記
 ギリシア神話ではトリトンはポセイドンとアンピトリテの息子で、三叉のホコを持ち波を操ったと言われています。一説にはイルカにまたがって現れ、また一説にはトリトン自身が上半身人間、下半身がイルカだったといいます。

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2006年02月22日

ラカン〜トリトン10〜

 ラカンはメドンやプロメテウスと同じく海の長老なのだが、その一線に並べるにはちょっと事情の違うキャラクター。ポセイドンによって不死の罰を与えられたシーラカンスのラカンはマダガスカル島の沖合いの洞窟に住んでいる。
 トリトンはトリトン族の秘密を知る不死身の魚がいるというヘプタポーダの残した言葉どおり、マダガスカルへ向かいシーラカンスのラカンに合う。
 ラカンの望みは“死ぬこと”だった。ポセイドンからトリトン族がその望みをかなえてくれると聞かされていたのだが、訪ねてきたトリトンに「こんな小僧に何ができるとのか?」と失望する。
 長寿は人の望みだけど、果たして不死まで手に入れたところがそれは幸福とはいえないものだと考えさせられる。当時中学生の僕が見てそう思ったのだから、このラカンのエピソードは訴えかけてくるものは大きい。ラカンはトリトンにトリトン族、ポセイドン族の情報を教え、大西洋へのルートは紅海から地中海を通って出るよう忠告する。
 最後はオリハルコンの輝きがポセイドンの魔術を解いて、ラカンは死の世界へ喜んで旅立っていく。

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