2005年12月12日

「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」(2003年)

 前作「ゴジラ×メカゴジラ」の続編であり、ストーリーは旧作「モスラ対ゴジラ」につながっているが新作の「ゴジラ×モスラ」にはつながっていないという作品。劇場では見なかったがテレビで放映されたので見てみた。1年前の作品がすばらしかったのでかなり期待したのだが、冒頭でインファント島の小美人が登場してバカなことをぬかすので忽ち見る気がしなくなってしまった。
 前作で機龍が暴走した原因はゴジラの骨(DNA)をコンピューターに組み込んだためということで改善されたはずで、暴走くらいならまだあり得るかと思うのだが、死体のDNAが意思を持つなどということになるともうSF怪獣映画とは言い難い。という訳でストーリーは語る気がしない。
 対して特撮はすばらしい。まず冒頭の八丈島沖に出現して姿をはっきりとは見せないモスラとスクランブル発進した自衛隊戦闘機の攻撃場面はまず度胆を抜かれた。ただあんなに翅の大きなモスラがジェット機並の速度で飛ぶのことにちょっと違和感が。
 それからゴジラの出現。東京湾のゴジラ出現の場面はスクリーンで見ればすごい迫力だったろうと思う。家庭のテレビ画面ではちょっともったいない気がする。水面が盛り上がって水しぶきの中からゴジラが現れる。迫力満点。
 それから自衛隊の攻撃シーン。海上自衛隊との戦い、ゴジラの水中での動き。勿論コンピューターグラフィックを使っているのでしょうが、リアルでおもしろい。今までゴジラの水中シーンはあるにはあったが海底をあるくようなものばかり。ゴジラが泳ぐシーンは結構珍しい。
 俳優陣はまず第一に挙げたいのは五十嵐総理大臣を演じた中尾彬さんですね。前作同様に芝居は渋いです。「我々は臆病者ではない!」今の日本の総理大臣がこの場面でこれだけの判断を自ら下せるかどうか。次は家城茜を演じた釈由美子さん。前作のヒロインですね。「機龍はもう戦いたくないのかもしれない」この感情移入はオペレーターとしてのもの。これは許せるものでしょう。さらに言語学者中條信一を演じた小泉博さん。旧作「モスラ対ゴジラ」での主人公ですが、当時(43年前)に会った小美人と現在の小美人は同一人物という設定。1人43歳年取った中條を見事に演じておられます。最後に整備士からしらさぎパイロットになった如月梓を演じた吉岡美穂さん。俳優ではなくタレントということで演技が素人目にも固い。特に前半はこちらが目を覆いたくなるくらい。ところが最後に意思を持ってゴジラを拘束して飛ぶ機龍から中條を救おうとするところから乗ってきます。「中條一曹、応えなさい!」最後の見せ場の人間ドラマとなっています。
 キャストは他に主人公中條義人にガオレッドの金子昇、機龍のオペレータ秋葉恭介に虎牙光揮、機龍隊体長富樫に高杉亘、小美人に長澤まさみと大塚ちひろ他。
 人間が新しい物、新しいテクノロジーを得るためにはあらゆる物を利用する好奇心と勇気が必要だと思う。人類がゴジラと戦うために「機龍」にゴジラの骨を利用したことは断じて過ちではない。ゴジラの骨を使うことがどうして死者への冒涜になるのか。ゴジラは街を破壊して多くの人を殺した憎っくき敵ではないのか。それを応用することに何のためらいも必要ないだろう。


81.8MHz fmGIG が夜9時からお送りするムーンライト・ブレイク
月曜日はアニメ・特撮・ゲームについて語り
アニメソングをかけ倒す(?)120分です。
posted by KAZU at 08:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 特撮