「みつばちマーヤの冒険」は1975年朝日放送系列で放映された冒険ファンタジーアニメ。原作はドイツのウァイデマル・ボンゼルスの「みつばちマーヤの冒険」で日本ではそれほど有名ではないけれど「名作アニメ」として取り上げられることが多い。制作は日本アニメーションで全52話。
生まれて間もないミツバチの女の子マーヤは好奇心が強くて外の世界が見たくて仕方がない。いつも教育係のカッサンドラ先生を質問攻めにしている。そしてとうとうマーヤは外の世界へ勝手に飛び出してしまいます。優等生の友達ウィリーも後を追いかけてついてきてしまい、二人の冒険の旅が始まります。バッタのフィリップや楽しい仲間に出会い、毎日が新発見の連続。マーヤは好奇心が強過ぎてすぐに追いかけてしまうのでウィリーは「待ってよー、マーヤ」を連発する。ウィリーはみつばちの国では優等生ということだがおっとり、のんびり、きわめてスロー。アリの国へ行った時には「僕ウィリー、よろしく」と何百のアリ達と挨拶と握手を繰り返す場面があってその時の顔が忘れられません。楽しい仲間だけでなく蜘蛛のテクラやミツバチを襲うスズメバチとの出会いもあり、最後はスズメバチがミツバチの国を襲おうとしていることを知り、ミツバチの国へ戻ってきます。
キャストはマーヤに野村道子、ウイリーに野沢雅子、フィリップに永井一郎、カッサンドラ先生に麻生美代子、テクラに沼波輝枝ほか。後に「新ミツバチマーヤの冒険」として1984年新シリーズが同じ日本アニメーションにより制作されテレビ大阪から放映された。こちらの方は今でもお馴染みの声優さんが多数参加している。しかし僕は残念ながら見ていない。
オープニングは、作詞・作曲伊勢正三、編曲小山恭弘の「みつばちマーヤの冒険」。歌はチータ(水前寺清子)とみつばち合唱団。同じミツバチが主人公の「みなしごハッチ」とは主題が異なるせいもあるが曲想が全然違う。水前寺清子さんが演歌以外の歌、ドラマ主題歌をたくさん歌い、ファミリードラマ、青春ドラマにも出演されていた頃の最後あたりの曲でしょうか、珍しいアニメソング。
エンディングは同じく伊勢正三作詞・作曲、小山恭弘編曲、歌チータとみつばち合唱団による「おやすみマーヤ」と丹古晴己作詞、はやしごば作・編曲で前川陽子歌唱の「真珠いろのワルツ」の二曲がある。最終回まで見たはずなのに「真珠いろのワルツ」の方は全然記憶にない。不思議。「おやすみマーヤ」は番組の最後を飾る曲としてふさわしいマーヤが葉っぱの上で眠りにつく曲。最後の水前寺さんの「おやすみ、マーヤ」のセリフがとてもよかった。
ちなみに「新みつばちマーヤの冒険」でも主題歌は「みつばちマーヤの冒険」と「おやすみマーヤ」が使われている。それだけ完成した良い曲ということだろう。