2005年04月30日

「伝説巨神イデオン 接触篇/発動篇 」



 「伝説巨神イデオン・劇場版」は1982年に公開された作品。「機動戦士ガンダム」とは異なり、テレビシリーズは人気作品だったので単なるリメイクではなくて新しい部分も追加された。二つのパートに分かれており、前半は「接触篇」。こちらはテレビシリーズの総集編でソロ星での第6文明人の遺跡発掘からイデオンの発見、バッフクランとの接触戦闘のいきさつを描く。後半が「発動篇」。ほぼテレビシリーズと同じ内容だが一部ストーリーを変更追加し、設定も若干違う。大筋ではバッフクランとの戦争とイデの発動までを描く。
 はっきり言ってテレビシリーズを見た方は見るまでもないかと思う。駄作とは言わないけれど「あらすじ版」であることには違いない。
 テレビシリーズでは地球人とバッフクランとの共通の言葉「SAMURAI」を設定して使っていたが結局描ききれずに終わっている。時代背景も何もない言葉遊びだけれど描き切っていればそれなりに意味があったと思うのだが。劇場版ではきっぱり「SAMURAI」を捨てて「軍人」と台詞を直している。ベスの台詞で「カララもサムライの娘だ---」というところを劇場版では「カララも軍人の娘だ---」としている。
 もうひとつの大きな違いはテレビシリーズをご紹介した時にも書いたが、僕の一押しのキャラ「ダラム・ズバ」。テレビシリーズではコスモと決闘の最中にギジェに射殺される。劇場版では艦橋に直撃をくらい吹き飛ばされて死亡する。これカッコイイ死に方なのだがイデオンのどろどろした人物関係を描いたストーリーには似合わない。
 主題歌はテレビ版オープニングたいらいさおさんの熱唱「伝説のイデオン」、戸田恵子さんのエンディング「コスモスに君と」は確かBGMでは使われていたが、新しい主題歌が作られた。作詞は井荻麟、作・編曲は音楽担当のすぎやまこういち、歌は水原明子。「セーリング・フライ」と「海に陽に」で接触篇・発動篇のそれぞれのエンディングに使われていたと記憶しているが(自信ないです)。「セーリング・フライ」は富野監督に見事みなごろしにされる結末にしては明るい歌。ちなみにすぎやまこういち氏のイデオンBGMは評価が高い。僕もBGM集を買って持っている。聞きごたえのある音の連続。
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2005年04月29日

「砂の十字架」



 「機動戦士ガンダム」がテレビ放映されたのが1979年。ところが夕方のお子様番組時間帯で人気が盛り上がらず。僕はこの時は大学生でおまけに金曜日は実験のある日で半数もみられなかった。ところが再放送をきっかけに大ブレイク。このあたりは宇宙戦艦ヤマトと似ているところがあるが、1981年に映画化された。テレビシリーズをリメイクしての映画化であったが、設定が緻密で画も細部まで描かれておりストーリーも省略できなかったのだろう、全部で三作にまとめあげられた。「機動戦士ガンダム」「機動戦士ガンダムII〜哀戦士〜」「機動戦士ガンダムIII〜めぐりあい宇宙〜」。
 「砂の十字架」は劇場版第1作目の主題歌だ。作詞・作曲は谷村新司で編曲は青木望。この三部作のなかで威光を放つ名曲である。いかにも谷村新司らしい言葉と音の運び、それでいてガンダムというかアムロ・レイの境遇・心境を表わしている。単にイメージで終わっていないところが素晴らしい。歌うのはやしきたかじん。今ややしきたかじんの名前を知らない人は少ないが、当時は誰?と思った。歌も抜群に上手い。
 「砂の十字架」のB面は「スターチルドレン」でこちらはやしきたかじんさんの作曲。今のたかじんさんのイメージからはちょっと想像できない曲想で、井荻麟の詞を歌い上げている。こちらも名曲。
 カラオケで歌うには余りに格調がたかすぎてマイクを握ると歌えないが、思わず口ずさんでしまう魅力がある。

ライリー ライリー ライリー リラー
命かけて誓えど

祈りを越えた愛だけを 心の糧に

祈りを越えた愛だけが 闘う力
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「マリンスノーの伝説」



 この作品もまたテレビアニメスペシャルとして制作されたもの。1980年、松本零士の原案・設定で制作され、テレビ朝日系で放映された。本放送と再放送の二度見たにもかかわらず、あらすじが思い出せない。この時期、海を舞台にしたアニメが続けて作られたがその内のひとつ。海洋都市開発を推し進める人類と海に暮らす海中の人類「海の民」との争いを描く。これが骨子なのだが、細かいところの記憶が全然ない。キャストは海野広に古谷徹、島岡ナミに麻上洋子。
 本放送放映直後から主題歌についての問い合わせが殺到、劇中二度流れただけの挿入歌「海に還る」は今でもファンに人気の曲。当時歌った白鳥英美子は「やっぱりテレビはすごいわね」と語っていた。「海に還る」は白鳥英美子作詞、白鳥澄夫作曲、小笠原寛編曲、歌は鴉鷺(あろ)。鴉鷺は元トワ・エ・モワの二人が結婚後に結成したユニット。この時の主題歌の依頼は夫の白鳥澄夫氏の方に来たそうだが、澄夫氏が作詞が苦手なので奥さんにふったとか。いや逆だったかな、英美子氏に仕事の依頼が来て作曲が苦手なのでダンナさんにふったのだったっけ。当時新聞で読んだ記事。エンディングは同じスタッフによる「ふたりの郷(ふるさと)」。こちらはストーリー終了後にテロップと共に流れた曲で、映像は止め絵だったと思う。レコードはA面に「海に還る」、B面に「ふたりの郷」が収録されている。
 トワ・エ・モワ(toi et moi)のヒット曲を聞いた世代にとってはあの澄んだ美しい歌声とハーモニーが再び聞けたので嬉しい限り。歌詞もストーリーにマッチしてアニメ史上屈指名曲だと断言する人もいるくらい。レコードはネットオークションでまあまあの値段で取引されている。映像の方は残念ながら見るのはかなり難しいようだ。ビデオは発売されていたという情報がネット上にもあったが、現在入手できない。
 「海へ還る」は白鳥英美子さんの澄んだ歌声を楽しめるが、「ふたりの郷」も物語の余韻を残すすばらしい曲だと思う。機会があれば是非一度聞いてみてください。
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2005年04月28日

「大雪山の勇者牙王」



 「大雪山の勇者牙王」は1978年アニメスペシャルとして日本アニメーションが制作、フジテレビ系列?で放映された長編アニメ作品。原作は動物文学で著名な戸川幸夫氏の「牙王物語」だそうだ。実は本放送の時には終わりの方しか見ていなくて、その後一度再放送があったが、気がついてテレビをつけたらエンディングだった。ということで話の筋が全然見えてこない。調べてみたのだが詳しい情報を得ることができなかった。簡単にご紹介しておくと、舞台は北海道オオカミとアイヌ犬の間に生まれたキバは牧場の一人娘早苗の愛情を受けて育っていくが、オオカミの野生の血が騒ぎ始める。やがてオオカミのリーダーとして大雪山に君臨し、宿敵大ヒグマ片目のゴンとの対峙などを通してキバの成長と心の奥底にある早苗への愛慕の情を描く。
 作品の評価は高かったようで、新聞やテレビでも取り上げられていたように記憶している。中でもエンディング曲である「愛は遥かに」は歌番組にも登場、歌手の石毛恭子さんがアニメ主題歌としては珍しく歌謡歌番組で歌っておられた。童謡なども歌っていた石毛さんにアナウンサーが「さぞかしアニメの主題もたくさん歌っていらっしゃるんでしょうね?」という質問をしていたが、「これが初めてです」と答えていた。
 「愛は遥かに」は武鹿悦子作詞、小野崎孝輔作・編曲。伴奏音を極力抑えて石毛恭子さんの歌唱力で声を前面に押し出した曲、透き通るような歌声がすばらしい。作品そのもののビデオは廃盤状態で手に入らないようだが、「愛は遥かに」を収録したCDはいくつか出ており聞くことができる。アニメスペシャルで放映された作品は印象が強くないだけに記憶に残らないが、この曲は記憶に残る名曲。
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2005年04月26日

「くじらのホセフィーナ」



 「くじらのホセフィーナ」は1979年に東京12チャンネル系列で放映されたアニメーション作品。原作はスペインの作家ホセマリア・サンチェスシルバの「さよならホセフィーナ」(ADIOS,JOSEFINA)。原作は国際アンデルセン大賞を受賞した作品だそうで、日本ではマイナーですが、このアニメ作品のすばらしさは原作によるものです。アニメとしてのできはえは正直それほど高得点を与えることはできないと思いますが、作品の持つ主題をしっかりと伝えています。全21話。
 少年サンティーはごく小さい時に妹が生まれたために、両親は妹の方についつい目を向けてしまった結果、両親にかまってもらえず、自分の空想の世界の中にくじらのホセフィーナを生み出し友達になります。ホセフィーナはおしゃべりができるばかりでなく、小さくなったり大きくなったり、サンティーのポケットの中にはいってお供をします。また大きくなって空を飛びサンティーを世界のあちこちへ連れて行ってくれたりします。サンティーはホセフィーナと楽しい時を過ごし、少しずつ成長していきます。そしてある日ホセフィーナの存在に疑問を抱きます。サンティーが空想の世界から現実へ目を向けようとした時、ホセフィーナはサンティーにお別れを告げて消えていきます。実に切ないお話ですが、子供の精神的な成長を見事に描いています。
 キャラクターは原作に忠実に一見で外国の物語とわかるデザイン。名作劇場のようにポピュラーな作品だとそれもプラスの要素となるのですが、残念ながらこれが逆に作品をマイナーにしてしまった原因であるような気もします。ホセフィーナの声を演じているのは高橋和枝さん。
 物語は全部見ることができませんでしたが、主題歌が素晴らしいものです。いまだにちゃんと二番の歌詞まで覚えています。オープニングは「くじらのホセフィーナ」、エンディングは「さよならサンティー」。共に作詞は関根栄一、作曲は穂口雄右、編曲は青木望、歌は大杉久美子さん。両曲ともすばらしい歌ですが、特にエンディングの「さよならサンティー」はそのまま物語の結末を歌ったような美しく切ない曲です。大杉久美子さんが好んで歌う曲だそうで、収録CDも多いので是非聞いてみてください。
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2005年04月25日

「プロジェクトA子」補足

 「プロジェクトA子」に登場するキャラクターで一人だけ紹介したい人物がいたのだが、どうしても名前が思い出せなくてウズウズしていたら、やっと今思い出しました。

 能天気キャラのC子の気を引こうとするB子は、C子を暴漢に襲わせて危ないところをB子が助けるという芝居をうつことする。邪魔なA子をとりまきの、あさ、いね、うめに足止めさせておいて部下の真理にC子を襲わせる。
 この真理、屈強な大女で、もちろん同じ学校の生徒というとこでセーラー服の制服を着ているが、その顔はまるでケン○ロー。そして怒りに爆発した表情もまたケン○ローそっくりだ。「あたたたた…」と某拳法を使う武道家でもある。男声を出すこともあるが、普通にしゃべったときはかわいい女の子の声で、そのアンバランスさがなんとも滑稽。あまりのC子の能天気にとうとう爆発し、うめだったかが止めに入ったが間に合わず、○○拳法を繰り出した。しかしA子が現れて一撃でけりがつく。この真理忘れ得ない爆笑キャラ。
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「プロジェクトA子」



 「プロジェクトA子」は1986年に公開されたパロディ・ギャグ満載のアクションアニメ長編作品。テレビで予告編が流れた程の当時の人気作品で、この劇場用作品のあとオリジナルビデオ作品として続編数本も作られた。キャッチフレーズは「時代は今!天下無敵の女子高生」。
 パロディ・ギャグアニメのストーリーを書いても何にも面白くないが、大筋だけを書いておくと、人間離れした超人パワーを持つ魔神英子(A子)は親友の寿詩子(C子)と登校するのが日課。しかし、いつも時間ぎりぎりでA子が超人パワーを発揮してC子の手を引き校門前まで。校門では幼稚園の時の因縁をはらすべく、A子に決闘を挑む財閥の令嬢大徳寺美子(B子)が金と頭脳をかけてスーパーマシンを作りA子を待っているのだった。しかし、A子のパワーの前には通用せずあえなく撃沈の毎日だが、そのおかげでA子はいつも遅刻するのだった。さて、宇宙空間から一隻の巨大宇宙船が地球へやってくる。C子を調査する謎の人物D。C子は昔、隕石とともにやって来たこの宇宙船の母星の姫だという。DはC子を誘拐、母星へ帰還しようとするが、執拗にA子を追うB子、C子奪還をはかるA子と宇宙船の三つ巴の戦いが展開する。
 タイトルからお分かりのように、ココから既にパロディ。最後の場面でわかるのだがA子の父はスーパーマン、母はスーパーウーマンという落ち。随所にパロディを満載している。キャストはA子に伊藤美紀、B子に篠原恵美、C子に富沢美智恵、Dに玄田哲章、キャプテンに池田秀一ほか。
 主題歌はアニーの歌う「Dance Away」。軽快で楽しいメロディで、作品を見ていなくても当時予告編をご覧になった方なら覚えておられるかと思う。
 以前はレンタルショップでビデオがあったのだが、今は手軽に見られないのが残念。DVDは発売されているようだ。このページの画像を拡大してご覧ください。作品の雰囲気が少しはわかってもらえるかと思います。一見の価値あり!
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