2005年03月31日

「シートン動物記りすのバナー」



 「シートン動物記りすのバナー」は日本アニメーション制作、1979年に放映されたハイイロリスを主人公にしたアニメーション。原作はアーネスト・シートンということになっているが、はて僕はこの話は記憶になし。全26話。
 バナーは赤ちゃんの時に母親にはぐれ、人間の少年に拾われる。この少年は猫のおもちゃ(餌ですね)にしようとネコにバナーを与えるが、ちょうど子猫をもらわれていって寂しかった雌ネコは赤ん坊のバナーにお乳を与えて育てる。ここのところがオープニングの「バナーきみはネコじゃない、やさしい母さんはネコだけど♪」という歌詞のいきさつです。ヒッコリーの森でのリスたちとの生活やネズミ、ミミズク、キツツキ、アカリス、アライグマたちにかこまれてバナーが成長していく様子を描いている。子供向けほのぼのアニメーションで最後はハッピーエンドとなります。
 ちなみに、ハイイロリスはアメリカ原産のリスで体長は40センチ、尾長が20センチ、体重が500グラムから700グラムと大形のリス。セイブハイイロリスとトウブハイイロリスの2亜種がいる。アフリカやイギリスに持ち込まれ、その後西ヨーロッパ全土にひろがりつつある。樹皮を剥ぎ取る性質があり、林業害獣となっている。
 オープニングの「きみはねこじゃない」は香山美子作詞、小森昭宏作・編曲、歌は朝倉理恵さん。作品はややマイナーながらこの曲は結構有名で覚えておられる方も多いのでは。オープニングでは一番の歌詞と二番の最後の部分が使われた。エンディングは「ヒッコリーのきのみ」。こちらもオープニングと同じスタッフによる作品。この「ヒッコリーのきのみ」は動物アニメらしい歌詞でハイイロリスの生態を説明していてメロディ共々秀作。日本アニメーションの主題歌全集に収録されているので聞くことができるので機会があったら聞いてみてください。楽しい曲です。

ヒッコリーの木の実
かくしすぎて忘れた
それでもいいのさ
芽が出てヒッコリーの木になるさ
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ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ

 メルカッツは「銀河英雄伝説」帝国軍の名将、上級大将。数々の功績をあげてきた名将ではあった。アスターテ会戦ではラインハルト軍の配下として参戦、自軍の倍の同盟軍の侵攻に対し、ラインハルトにいかにして戦うつもりであるかを問うている。不安にかられる他の提督と気持ちは同様であったが、年下のラインハルトに対しても上官であるという姿勢は崩さず、またラインハルトに対して一切悪口はついていない。このあたりからも人柄がうかがえる。
 ラインハルトは「撤退など思いもよらぬことだ。われわれが敵より圧倒的に有利な態勢にあるからだ」と各個撃破の作戦を説明する。ヤンのせいで完全なる勝利にはならなかったが敵の2/3の艦隊を沈めた戦いにラインハルトの実力を早くから認めたのもメルカッツだった。
 リップシュタット戦役では門閥貴族連合軍司令官に就く。この任を心ならずも受けているが、この後が歴史に弄ばれた感が強い。眼を閉じて深く考える表情は物静かなのだが、リップシュタット戦役で副官シュナイダー自決を妨げられ、家族も伴わず同盟へ亡命する。ラインハルトもメルカッツを戦役後に抑えられなかったことを悔やんでいる。帝国幼帝ヨーゼフ二世が誘拐され同盟領内で銀河帝国正統政府が樹立され、その際メルカッツは軍務尚書かつ元帥に就いている。さらにヤンから「動くシャーウッドの森」を率いることを頼まれ受諾している。流転の人生を活きた男。最後まで帝国軍服は脱がず、同盟の主要キャラクターであるにもかかわらず、帝国・同盟どちらのポスターにも載っていない中途半端な存在。
 ヨブ・トリューニヒトは陰険な悪徳政治家でその悪徳故にロイエンタールに丸腰のまま銃殺されたが、それもそれなりの人生。ところがメルカッツはいけません。僕には納得のいかない人生だ。彼は帝国に残ってラインハルト麾下であればその軍歴、能力も有効に使えたものを。(先にあげたサイトの著者の意見には賛成しかねます)
posted by KAZU at 19:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 銀河英雄伝説

2005年03月30日

清風明月

 百凹瘍乱に続き「ベストオブ犬夜叉〜清風明月〜犬夜叉テーマ全集弐」の方もご紹介。これもコピーコントロールCDです。このCDには第5期と6期の主題歌がフルコーラスで収録されている他に、全てのオープニング、エンディングがテレビサイズで収録されています。テレビサイズでよいという方には全曲網羅されているということでお勧めの一枚。
 第5期、6期あたりになると僕にとってはストーリーがマンネリ化してしまって、見る意欲がそがれていたので、主題歌についても思い入れが少ない。タッキー&翼の「One Day, One Dream」・ク奈美恵さんの「Come」くらいしかよく覚えている曲がない。百凹瘍乱と続けて聞いてみると、たくさんの若いアーチストが参加している中で・ク奈美恵さんはさすがだなと感じる。キャリアも勿論だが歌に厚みがあって他のアーチストを遥かに凌駕してる感がある。「Four Seasons」は犬夜叉の主題歌としてはどうかと思うが聞いていて飽きがこない。day after tomorrowの「イタズラなKISS」はアレンジメントがいいですね。ノリのいい曲というとこれを一番に推します。という訳でアニメソングとしてのベスト曲はオープニングに「One Day, One Dream」、エンディングに「Come」。
 これにもボーナストラックとしてBGMが1曲、「犬夜叉〜想譚詩〜」が収録されている。この曲もテレビを見ておられた方には物語のワンシーンを思い起こさせる。最近は余程気に入ったものでないとBGM集は聞くことはないので、こうしてボーナストラックとして入っているのは嬉しい。これも名曲です。
posted by KAZU at 19:20| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション

2005年03月29日

ナイトハルト・ミュラー

 ミュラーはラインハルト麾下の将官ではキルヒアイスに次ぐ若さ、青ねずの髪の青年。以前ご紹介したようにラインハルト中佐時代のエピソード「奪還者」ではフェザーンの駐留武官としてハインハルトを助けた。
 ガイエスブルグ要塞によるイゼルローン攻略戦ではケンプの副官として参戦、ケンプが要塞と共に散ったあと、自らも重症を負い9割の艦隊を失いながらオーディーンへ帰還した。ラインハルトはミュラーに対して叱責、謹慎を命じたが負傷していたこともあり厳罰は下していない。
 バーミリオン会戦では乗艦を三度も代えて旗艦を変更しながもラインハルトを守った。これ以降、難局に強く防御に秀でたとして「鉄壁ミュラー」の異名を取る。
 イゼルローン攻略戦、バーミリオン会戦とヤンと戦い、ヤンが暗殺された後、帝国代表ととしてイゼルローンを弔問している。この弔問に際して捕虜の交換をしているが、この辺りが、銀英伝の作品としての質の高いところ。事細かく歴史家の目で物語を追っている。
 彼は若い故か控えめで、ラインハルトからの元帥杖を一旦辞退している。ここらあたりがラインハルトとは大きく違うところ。しかしバーミリオン会戦での功績によりラインハルト戴冠後最初に完成した旗艦パーツィバルを賜っている。原作ではどうか知らないが、そのデザインちょっと首をかしげます。白鳥をイメージしているらしいのだが、もうちょい何とかならんか。僕は嫌いだな、あの形(参考サイト、アニメではもう少し幅の広い艦船だと思ったけれど)。
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2005年03月28日

百花繚乱

 現在放映中の作品についてはコメントしないというのを貫いているので書きたくても書けないものもあるのだが、やっと終わりました「犬夜叉」。
 終わったところなので作品そのものには触れる必要はないかな。ストーリーもおもしろいし、子供も喜んで見ていたのでアニメとしては成功でしょう。けれどずーっと見ていると手を変え品を変えて同じパターンの繰り返し、ちょっと冗長な感じがするのだが。原作を見ていないので分からないけれど「編」別に制作して休みを置いた方が良かったのじゃないかと思う。
 さて2000年の秋にスタートしたこの作品、今時の作品で当然のことながら主題歌がめまぐるしく変わった。オープニング・エンディング合わせて18曲もある。それもイメージだけの曲で「犬夜叉」の「い」の字さえ出てこない。ということでアニメ主題歌としては特筆するようなものはない。犬夜叉のイメージポップスとして楽しむにはいいが。
 「ベスト・オブ・犬夜叉 百花繚乱〜犬夜叉テーマ全集」は12曲の主題歌が収録されている。コピーコントロールCDで買ってはいけません、借りるだけにしましょう。(笑)
 コピーコントロールCDはMacのパソコンで再生できないので、それが一番のネック。以前はWindowsの圧縮ファイルの演奏をサウンドカードでデジタル録音していたのだが、さすがに音が劣化する。でオーディオで再生した音をデジタル録音すると余り気にならないので今ではそのようにしてWaveデータにしてからMacへもって行って聴いている。
 本題にもどりましょう。このCDの中で僕のベスト3は「CHANGE THE WORLD」、「真実の詩」、「Grip」の三曲。V6の「CHANGE THE WORLD」は最初のオープニングということで耳に馴染んでいるので懐かしい。戦国時代を舞台にするには余りにもモダンだけれど。Do As Infinityの「真実の詩」は楽曲としては最高だと思うがいかがだろうか。イントロの部分の幻想的な音色とメロディ、楽器は不勉強でわからないが心に響いてくるような音。Every Little Thingの「Grip」は持田香織の歌詞も若者らしい活力にあふれた言葉、曲は流れるような勢いのあるメロディ、編曲もすばらしい。POPSとしては文句なし。
 このCDにはボーナストラックとして「半妖犬夜叉」が収録されている。本編や予告編で流れたあのメロディ。犬夜叉を見ていた者にとってはわくわくさせられる。僕はこのボーナストラックが全曲の中で一番だと思う。この一曲を聞くためだけに借りるのもいいかもしれない。でも繰り返しますが買ってはいけません。
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2005年03月27日

ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ

 「銀河英雄伝説」の帝国側のキャラクター紹介もようやく終盤です。もう暫くおつきあいください。

 ヒルデガルドはマリーンドルフ伯爵の一人娘にして、後にラインハルトの妻、帝国カイザーリンになる女性。愛称ヒルダ。リップシュタット戦役でラインハルト陣営が有利であることを見抜き、父フランツ・フォン・マリーンドルフを説得してラインハルト側に付き、マリーンドルフ家を守る。最初は家系を守ることが目的であったようだが、戦役後はその見識と思慮深さが評価されてラインハルトの秘書官となる。キルヒアイスが亡くなった後は事実上ラインハルトの補佐官となっている。
 貴族の娘らしい品のある洋装でネッカチーフとブローチが魅力。登場の度にその結び方やブローチが違っているのはアニメながらなかなか細かい所にも設定が行き届いている。「神々の黄昏」作戦では中佐待遇で参加して軍服姿を見せる。
 バーミリオン会戦ではラインハルトの危機を察知「1個艦隊の武力にまさる」と言われる智謀の持ち主はミッターマイヤーとロイエンタールをを伴いハイネセンを急襲し制圧、アインハルトを救う。ここで双璧両提督を伴うことにした判断やラインハルトに叱責されることを承知での行動は見事。僕はオーベルシュタインの次に好きな人物だ。ただ冷徹オーベルシュタインとは異なり精神的に弱い面があったことで、ルビンスキーの画策にひっかかることとなる。
 リップシュタット戦役中、ブラウンシュヴァイク公が自領地ヴェスターランドの反乱に核を使おうとした時にラインハルトは核の行使を阻止しようとするが、オーベルシュタインは核を使わせて宣伝材料にするように進言する。迷うラインハルト。しかしオーベルシュタインは主君を欺いて核使用後に事後報告する。「オーベルシュタイン!」怒るラインハルト。ラインハルトが皇帝になったあとパレードでヴェスターランド市民の男から非難される。すくっと主君の前に立つオーベルシュタイン、「あれは私が進言したことだ」。
 しかしその夜、罪悪感にさいなまれるラインハルトは帰宅しようとするヒルデガルドに「帰らないでくれ、そばにいてくれ」と懇願する。ヒルダ「はい、お傍におります」。その夜、一夜を共にしたラインハルトとヒルダ。その一夜で帝国二代目皇帝を懐妊することになる。翌朝帰宅したヒルダにフランツは「あのふたり、うまくいったのだろうか」と独白している。この父親もかなり思慮深い男だ。
 第二部最後の場面、銀河を統一したラインハルトはヒルダに言った言葉がラインハルトらしく優しい。「わたしは心の狭い男だ。あなたに命を救ってもらったとわかっているのに、いま礼を言う気になれない。少し時間を貸してくれ。」何も言わずに安堵の表情を浮かべるヒルデガルドが可愛く見えた。
posted by KAZU at 22:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 銀河英雄伝説

2005年03月26日

シーモンス・シーゴラスの歌

 「帰ってきたウルトラマン」の前半、ウルトラセブンが登場するまでは大変ストーリーも怪獣のデザインもすばらしいものが続く。特に二話完結の「グドン・ツインテール」「シーモンス・シーゴラス」「テロチルス」の回は造形もシナリオも細部まで行き届いて素晴らしい出来ばえだ。
 第13話「津波怪獣の恐怖・東京大ピンチ!」、第14話「二大怪獣の恐怖東京大竜巻」は夫婦怪獣のシーモンス、シーゴラスの登場、ただ強引に怪獣を排除しようとする自衛隊と伝説を解読して最良の策を取ろうとするMATとのかけひき、そして高村船長とその娘洋子の歌うシーモンス・シーゴラスの伝説の歌が印象に残る作品。
 シーモンス、シーゴラスは東南アジアモロタイ島の伝説の怪獣で、ニューギニア戦線に兵士を運ぶ輸送船の船長だった高村が魚雷で撃沈され泳ぎ着いて助かったモロタイ島の住民から歌を聞いたという。台本から歌詞を取ったという確かな資料が見つからないので、僕が中学時代に必死でテレビを録音して書き取った歌詞をご紹介する。

 ヌレクーハー シーフーモー
 ケナケナ シーモンス
 ヨゴサハンコーム
 メウラー シーモンス

 ムーメーリ イームーシー
 ハウコム シーモンス
 ソルトラ シーリーカーソ
 リラベラ シーゴラス

 MATの解読によると「シーモンスは島の守り神。シーモンスは気立ての優しい怪獣。だがシーモンスが海を渡る時は気をつけろ。恐ろしい事が起こる。」「シーモンスをいじめるな。シーモンスをいじめるとツノ光る。ツノ光ればシーゴラスも怒り、天も地も海も怒り、この世は地獄となる。」となる。この歌を歌っている高村船長は「ウルトラマン」で科学特捜隊のムラマツキャップを演じた小林昭二さん。物語の詳細はビデオをお借りになって是非見てください。「帰ってきたウルトラマン」の傑作中の傑作。

 余談だが、当時歌番組でシーモンス、シーゴラスの着ぐるみが登場、そこに藤圭子と前川清が出演していた。司会者が子供たちに説明、「この怪獣は夫婦なんですよ、そしてこのお兄ちゃんとお姉ちゃんも夫婦なんです...」
posted by KAZU at 08:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 特撮