2004年08月17日

「空手バカ一代」

 「空手バカ一代」が放映されていた頃、弟の友達が「一」を長音記号と思って「空手ばか〜代」と信じていたのだが、
そんな馬鹿な話ではなく、梶原一騎原作のノンフィクションアニメの傑作。1973年の放映である。空手界のことは全く知らないが大山倍達の名前くらいは知っている。勿論当時は知らなかったが。梶原一騎が取材してつのだじろうが漫画の方を描いたそうだ。日本の空手界の大物、大山倍達の半生を描いたスポーツアニメ。スポーツものとして燦然と輝く名作だ。他のスポーツアニメとは一線を画している。
 内容をお伝えするほど正確には覚えていないのだが、印象深く記憶に残っているところをご紹介してみると。
 主人公飛鳥拳は特攻隊の生き残りとして復員して空手を糧に用心棒をしていたが、空手を極める道に目覚める。そして修行を積んで大会に出場する。瓦割りでは「何枚にしますか」と大会役員の問いに「この高さまで積んでほしい」と胸までの高さに瓦を積み、(枚数は忘れたが20枚くらいだったか)見事割る。次の組み手では寸止めルールであったが、野生の血が甦り相手に一撃を食らわす。反則減点ではあったが、瓦割りの枚数が余りに多いため、ルール上点数が一位となり優勝する。しかし大会会長の寸止め破りの批判に、日本空手界を飛び出す。世界で一撃必殺の空手を目指す。
 中国(だったか?)では名拳士を訪ねていくが、もうかなりの老人。話だけを聞いて帰ろうとすると、「食事にしますかな、先にやりますかな」と老人に問われ、やむなく対戦するが赤子のごとく老人にひねられてしまう。直線的破壊力を目指してきた飛鳥拳は円の動きの老人に一撃を与えることなく敗れる。直線的動きが自然でないことを悟る。
 三十を過ぎて体力の頂点を過ぎた飛鳥拳はアメリカでFBIの訓練教官となる。まだ対日感情が非常に悪い時期のこと。この少し前に日本人に息子を戦争で殺されたおばあさんに傘の先で突かれるという事件があった。FBIの面々も日本人教官に敵意をむき出しである。飛鳥拳はかかってくるアメリカ男に人指し指を出して「お前をこの指一本で倒す」と宣言する。そして、指を相手の脇腹だったかに突き刺して倒し、これがどういうものかを医学的な説明を加えながら解説する。これをきっかけに拳は信頼を得る。
 こうして書いている間に他のエピソードも思い出してきたがこの辺にしておこう。

 さて、オープニングは「空手バカ一代」。作詩は梶原一騎、作曲は平尾昌晃。梶原氏の思い入れと歌手から作り手にまわった平尾氏の気合のこもった名曲。歌は大安蓮。この大安蓮はこの時の子門真人氏の歌唱名義。子門真人氏はレコード会社、プロダクションごとに違う名義を持っていることはファンの間では有名。この曲も聞けば子門シャウトだ。
 エンディングは「空手道、男道」。歌詞の最後「己と敵とに虹かけて、虹呼ぶ拳が空手道」のところは、当時から意味がよく理解できない。アニメ主題歌としては意味の非常に深い歌詞である。
posted by KAZU at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション