2004年08月31日

「ふしぎな島のフローネ」

 「家族ロビンソン漂流記・ふしぎの島のフローネ」は1981年放映の世界名作劇場の一作。フローネ一家はスイスを発ってオランダから船出、イギリスへ寄港、喜望峰を回りオーストラリアをめざすが、南太平洋オセアニア地区で遭難、無人島に漂着する。フクロオオカミに襲撃されたり、マラリアにかかったりと苦難にも会うが、家族みんなで全く悲壮感のない楽しい無人島暮らしを始める。途中で遭難船乗りのモートンさんを加えてさらに賑やかに。ところが、この無人島は火山島でやがて噴火の兆候が見られ、モートンさんの判断もあって、大きないかだを作り噴火の始まった無人島を脱出する。そして苦労の末に無事オーストラリアに到着するという物語。
 一番ハラハラしたのはやはりフクロオオカミに襲撃された第12話「かあさんの活躍」。フクロオオカミは20世紀初頭に絶滅しているので、このお話はそれ以前の話ということになる。おもしろかったのは椰子の実を集めたために夢の中で巨大化したヤシガニに追いかけられるフローネの話。いちばんあきれたのは最後島を脱出する時に動物達までいかだに乗せたこと。かわいそうだというフローネの強引な押しに、モートンさんは食料にする腹でしぶしぶ承諾するが…。
ダチョウが出てくるけど、オセアニアにいるはずがないだろ!
 オープニングは「〜裸足のフローネ〜」歌は潘恵子さん。声優さんやっても歌を歌っても少女の声は最高です。
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2004年08月30日

「怒りの獣神」

 先日「正統派アニメソング」という言葉を使ったが、今のアニメソングはイメージ的なもので歌詞の中にタイトル名や主人公の名前すら出て来ないものばかりだ。以前からそのようなアニメソングはあったのだが、数は少なかった。それが徐々に増えていって今では大半がそんな歌になっている。
 それに相対する形の曲が「勧善懲悪」、「必殺技を叫ぶ」、「名前を連呼する」タイプのもの。代表作は「デビルマンのうた」だ。短い曲だが、一番の歌詞に「デビル」という言葉が「悪魔」を含めて10回も出てくる。「全てを捨てて戦う、正義のヒーロー」と勧善懲悪を謳い、4回必殺技を叫び、そしてタイトル名「デビルマン」も4回叫ぶ。真に「デビルマンのうた」だ。
 それから15年以上がたってアニメ誌を賑わしたのが「獣神ライガー」のオープニング「怒りの獣神」。ちょっとマイナーなのでアニメファンでないと覚えがないかもしれない。必殺技を叫び、名前を連呼するタイプの久々のアニメソングで僕の記憶ではこれ以降、幼児・低学年向けの「スーパー戦隊シリーズ」などを別にすれば、このタイプの名曲は出ていない。
 一番の歌詞をみると「ライガー」という言葉が7回出てくる。うち2回が必殺技の名前である。
 「ライガーソード!」
 「ライガースラッシュ!」
 後に新日本プロレスがライガーのテーマに使ったそうだが、編曲は矢野立美さんで見事な音の組み立て、聞いている者をライガーの世界へ引き込む。リリースは1989年で、歌は1971年生まれの弘妃由美。デビルマンが放映された頃生まれた彼女が奇しくもこの曲を歌っている。僕はシングルCDを持っているが、こちらはもう廃盤だ。しかし収録CDはまだ入手可能。
 「ライガー ライガー ライガー 怒りの獣神ライガー」
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2004年08月29日

「アンジェにおまかせね!」



 さて、1970年後半の少女アニメをもうひとつ。
 「女王陛下のプティアンジェ」は1977年の放映で、これもまた日本アニメーションが制作しています。舞台は19世紀ヴィクトリア王朝のイギリス・ロンドン。少女推理もののはしりの作品です。
 物語は一話完結型でジャクソン警部とマイケル刑事とともにアンジェが持ち前の推理力をもって事件を解決していきます。毎週予告編の最後のアンジェの決めセリフが「アンジェにおまかせね」でした。アンジェの声はやさしい女の子の声ではピカイチの潘恵子さん。潘恵子さん初期の代表作です。
 「女王陛下のプティアンジェ」という長いタイトルなのですが、この意味は第1話を見るとわかります。というより第1話をみないと事情がよくわからないのです。第1話で園遊会(だったかな?)の会場、女王陛下の指輪が盗まれます。捜査にジャクソン警部とマイケル刑事があたりますが、進展しません。たまたま会場に来ていた貴族の娘アンジェ・アイリントンは見事な推理で犯人を捕らえ、指輪を取り戻すことに協力します。この活躍でアンジェは女王陛下から「プティ」の称号を与えられ、その証としてペンダントを拝領したのです。オープニングで「私の胸のペンダント光ってる」と歌に合わせてペンダントが光るシーンはこの作品の象徴のひとつなんです。最終回の記憶が殆どないのですが、物語は終わりますがアンジェの活躍は続きますという内容だったと思います。(もし、覚えておられる方いらっしゃいましたら是非教えてください。)
 オープニングは「アンジェにおまかせ」、エンディングは「マイ・ネーム・イズ・プティ・アンジェ」で千家和也作詩、小林亜星作曲、小六鈴禮次郎編曲、歌は広美和子。この広美和子さんはアニメソングでは全くの無名でした。調べましたら今、現役の歌手として活躍されています。オープニングの印象が強烈なのですが、エンディング(ほとんど挿入歌的に使用されました)の方もイントロがすばらしい名曲です。
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2004年08月28日

「はいからさんが通る」

 「はいからさんが通る」は1978年、「若草のシャルロット」の後番組として放映が開始された作品。「若草のシャルロット」と同じく日本アニメーションが制作。原作は大和和紀の同題の人気漫画。
 大正時代を舞台に主人公「花村紅緒」の日常を描いています。声は横沢啓子さん。(シャルロットを引き継いでいます。)「若草のシャルロット」がオリジナルものであったのに比べると、原作ものの強み、結構鳴り物入りで始まったのですが、どうも思う様には人気がでなかったようです。
 オープニングは「はいからさんが通る」、エンディングは「ごきげんいかが?紅緒です」。共に作詞中里綴、作曲関田昇介、編曲山口ますひろ、歌は関田昇介さんです。レコードジャケットの表イラストが大和和紀さんの原画なんでしょうか、なかなかいい雰囲気です。中面、裏面はアニメの絵と同じです。
 オープニングは人気がありました。学生時代カラオケでも歌っているのよく聞きました。ちょっと音楽に触れますと「Am G F E7sus4 E7」の繰り返しが多くて、割と普通のコード進行なんですが、「E7」のままで曲が終わってしまうんです。終結感のないエンドレスな雰囲気に「えっ」と思わせるところがありました。
 2番の歌詞のを少し紹介しますと

 がっくりくるほど ペチャパイなのに
 がっくりくるほど じゃじゃ馬なのに
 話題沸騰 人気沸騰
 大正時代のショッキング・レディ
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2004年08月27日

「ときめきトゥナイト」



 1977年から約五年半は大学の実験(内容によっていつ終るかわからない)、農場実習(冬場は日暮れが早いので終るのも早いが夏は‥)、アルバイトは学習塾講師、就職した業界は今でこそ徹夜は少なくなったものの当時は日常茶飯事、普通でもイレブン(午後11時仕事終了)が続いたので、いわゆるゴールデンタイムのアニメは通して見ることができたのは少ない。個人でビデオデッキを持っているのも学生身分ではまだいなかったなあ。ということでアニメも音楽だけを楽しんだというのが多い。
 さて今日は「ときめきトゥナイト」をご紹介。「りぼん」に掲載された池野恋の長編少女漫画。ギャグとまではいかないが少しコメディ的要素もあってときどきかじり見しました。
 放映は1982年9月〜1983年10月、漫画の第一部を原作とするもので今でも漫画のファンは多いです。ファンの中にはアニメは見たことがないという人もいるようですが。吸血鬼を父に狼女を母に持つ江藤蘭世の波乱に満ちた日常を描きます。
 オープニングは「ときめきトゥナイト」、吉田喜昭作詞・作曲、歌は加茂晴美さん。オープニングでは二番の歌詞を歌っています。一番の歌詞は蘭世の生い立ちを知っていると理解できるのですが、ちょっと一般受けしませんかね。「満月に向かってノラ猫たち、狼をきどってフニャロフニャロ」という歌詞で始まります。二番の歌詞はなかなか粋です。「物理学的には今の私 三角関係の一点なの」。
 エンディングは当時見たことのある方なら皆(男性は)待ち遠しかったはず。大変人気の高い映像です。僕もテレビの前にカメラをセットして写真撮りましたよ。「Super Love Lotion」、作詞・作曲・歌はオープニングと同じ。黒い外套(マント)一枚を纏った(おそらく)全裸の蘭世が水玉と踊るシーンが描かれています。「しらずしらず 使ってしまうマジック」のところの蘭世の顔が一番好きでした。最後、指先からはじかれた水玉が蘭世の足元に落ちていくシーンはアニメながら見えそうで見えないセクシーシーンです。
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2004年08月26日

「若草のシャルロット」

 日本アニメーション制作のオリジナル少女アニメ。放映は1977年10月からで30話で完結しました。日本アニメーションが制作した少女ものの記念すべき第1作目ということだったのですが、オリジナルものはやはりパワーがなく、2クールを過ぎて5月という中途半端な時期に終了しました。エンディング「メイ・フラワー」に意図的に合わせたのか、それとも低迷しての打ち切りだったのかは知りませんが。
 さて制作事情は抜きにして、見所はオープニングです。特にイントロからさびの部分手前までのシャルロットの映像は老若男女誰が見ても思わず微笑んでしまうほどかわいいです。十二歳という設定ですが、少し幼く見えます。流れる小川、花が咲き乱れる野をバックに、ちょっと憂いを含んだメロディにのせてシャルロットが駆けまわります。「オーオーオー シャルロット」から一転して明るい曲想に変わり、「今日も明日も愛の手で」の部分での音の運びは素晴らしいです。(作・編曲は鈴木宏昌さん)歌は1970年代後半から大活躍のかおりくみこさん。歌詞の中に主人公の名前が出てくる正統アニメソングの秀作です。
 シャルロットは「Charlotte」でフランス語、舞台はカナダのケベック州。後にフランスへ舞台を移します。詳しい内容については僕よりのめりこんだ方がおられるのでこちらをごらんください。声優陣はこれと言った大物なしというところで、ここにも人気の上がらなかった理由があるのかもしれません。ナイトに納谷六朗さん、今や大活躍の声優さん。一番星でしょうか。(ちなみに兄はご存知、銭形警部・沖田十三・ショッカー首領の納谷悟朗さん。)
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2004年08月25日

「あしたはどっちだ」

 スポーツアニメ、ここでひとつ区切りを。最後はボクシング。
 ボクシングアニメといえばコレしかないだろう。「あしたのジョー」。原作は高森朝雄(梶原一騎の本名)、作画ちばてつや、週刊少年マガジンに連載された人気劇画漫画だ。漫画を読まない僕でも機会があればこれは読んだ。病院の待合室、散髪屋の待ち時間にマガジンがあれば見ないわけにはいきませぬ。一般的にアニメ化されるとアニメの方が進行が速いので追いついてしまう。「あしたのジョー」も一年半の放映で原作に追いつき一応物語を閉じた。約十年後「あしたのジョー2」として力石徹死後の物語からシリーズを再開、約3年弱放映されている。
 内容は今更語る必要もないと思う。大変な人気だった。そうそうアニメ初と言われたキャラクターの葬式、力石徹の葬式まで出しましたから。ところが、僕はどうも好きになれない。まず、ちばてつやの「ハリスの旋風」風の作画。暗くてドロドロして、ジメジメして、スカッとするところのないストーリー。梶原一騎の原作なら「空手バカ一代」の明朗でスカッとする感覚がほしい。最終回、白く燃え尽きて、死んだのか生きてるのかわからない。きっちり死を描くべきだったと思うのだが。とういことであれほど人気があったにもかかわらず殆ど見ていない。力石との名勝負は漫画で先に読み、アニメは再放送で見た。
 それから主題歌。尾藤イサオの低くて吐き出すような声、歌詞、メロディ。「あしたはどっちだ」って?
「あしたなどありません」
posted by KAZU at 17:59| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメーション